第25話 パフパフ
年も開けた4日俺達は村へ帰還した。明日から3日間休みを貰ったのは良いのだが、他の奴等は今日から仕事初め、一人で3日はもてあます。そんな俺にある男が声を掛けてきた。
「兄さん、あんた暇かい」
「ああ」
「なら、あっしとインバーの町まで足をはこんじゃもらえねーかい」
怪しげな男の言うママ俺は、そいつとインバーの町まで行くことをきめたのだった。
翌朝、俺と男の歩みは早い!インバーの町まで約30キロ歩いて約9時間位、冬の冷たい風に煽られながら夕刻迄にはたどり着いたのだ。
宿をとり少しの仮眠、そして俺達は動き始めるのだ。
「ドン!ここが男の楽園だ!」
「おお、素晴らしい」
そこはインバーの町の裏通り、こんな処があったとは、そう此処は前からテインが話していた楽園いや歓楽街であった。
俺達は軽く飯を済ませ、一杯引っ掛けてから強敵の居城に乗り込んで行った。そこには強靭な敵がうじゃうじゃ出てきた、俺は一人の敵と戦い始め何時の間にか押し倒され身体の自由を奪われた、俺は何とかしようともがいたのだが。
パフパフパフパフパフ…
気が付いた時、俺はテインとバーで酒を酌み交わしていた。
昼前に目覚めた俺はイビキをかいて寝ているテインを横目で見ながら、二日酔いを醒ますため水場へ向かって顔を洗い、身なりを整え宿をでた。露店が立ち並ぶ屋台で鳥の串焼きと黒パンを買い暖のとれる場所で、行儀が悪いが立ったまま食べた。
それから防具屋に向かった。
「いらっしゃい、お!兄さん前も来てくれたよな」
流石商売人である半年前に来た俺を覚えていた。俺はアームシールドを買いに来たのだ、左腕に邪魔にならない位の物が欲しいのだが、俺の思っている様なアームシールドは店には無く、店の親父曰くオーダーメイドしないと難しいと言われた。オーダーメイドとなると時間と金が掛かる、俺は迷ったが店にある一番小振りなアームシールドを買う事にした。
何故俺がアームシールドを欲しいかと言うと格上の魔獣との戦いの時、身を守る物が欲しい、俺の武器は身の軽さとスピードだ、その為大きな盾や動きにくい鎧だと俺の特徴を活かせない、この前のダークベアー戦の時、俺は一瞬躊躇したそれは恐怖からなのかは解らないが、兎に角保険のようにいざという時に余裕が持てる物が欲しいのだ。そう考えてアームシールドに行き着いた。
それから俺は冒険者ギルドを訪れ、掲示板にどんな依頼が在るのか確かめていた。
「ドン!」
俺が振り向くとそこにはサカの兄、カカがいた。
「カカ兄!」
「おお、やっぱりドンか」
カカ兄は年越しにタタカ村に里帰りしていた、俺とはすれ違いになっていたのだ。
「なんかひとまわり大きくなったな」
「カカ兄も冒険者って感じだ」
「ハッハッハッそうかな、まあドンに逢えて良かったよ」
「おーい、カカ馬車の用意ができたぞ」
「ああ、解った」
「ドンすまん、これからデアーナの町に行かないと行けないんだ。また近い内に戻ってくる予定なんでな、その時にまた会おう」
そう言い残しカカは出ていった。俺はカカ兄に聴きたいことが沢山在るのだが、世の中は思うように行かないものだ。




