小説の中のお母さまとお父さま
小説の中身、色々あってハッピーエンドって感じで
サラッと書いていたので色々を書いてみました。
昔の話なので主人公の感想交えながら。
いつもより長いですがよろしくお願いします。
前世の記憶というより、私が産まれるまでの小説を思い出して以来、私の中で考え方などの変化は特段無かった。
元々からお父さまからの監禁する為の必要以上の教育から大人びた考え方をしていたのも理由の1つだろう。
お父さまは溺愛した相手が逃げられないようにする為に普通に平気で拉致、監禁するような人だ。
確信して言えるのは、それを示すエピソードが小説にあったからだ。
お母さまは公爵家から、初めはとても歓迎されていた。
しかし、お父さまの元恋人と名乗る女アンネリーゼの出現で徐々に孤立していく。
そして、明らかな冷遇と、お父さまへの愛情から心が壊れそうになり、公爵家から逃げ出すというものだ。
私的にはイライラしつつも、お母さまの涙の決断に物語上、仕方ない事と胸を痛めながら読んでいた。
お父さまにはイラついていたが。
その時にお母さまはお父さまの前から完全に姿を消すため、実家には帰らず、平民として遠くの町で暮らしていた。
貴族の女性が平民として暮らすのだ。それはもう大変なもので、それでもお母さまはお父さまの幸せを願いながら一生懸命生きていた。
ところが、お父さまは執念でお母さまの居場所を突き止め、拉致し、森の奥にある外に出られない結界魔法がかけられた家にお母さまを監禁するのだ。
恐ろしい事にお母さまはお父さまが毎日やってきては愛の言葉を囁くからか監禁されている事実に気付かない。
ただ、にぶ...いや、純粋なのだ。
その後、やり過ぎだと幼なじみで親友の皇太子殿下に窘められるが、やめようとしないお父さまに皇太子夫婦が監禁場所に乗り込んできて、お父さまが家族を説得するまでお母さまは実家で療養する。ということで話はまとまる。
そう話をつけたのは妃殿下だ。
お父さまは同じく幼なじみである妃殿下に虫けらを見るような目で見られて以来苦手意識を持っているのだ。
本当、何なのこいつ!お母さまを愛してるなら何で公爵家でお母さまに寄り添わなかったの?っていうか、冷遇されてるのに放置。とか有り得ないんですけど!あと、何なの、そのやっすいプライド!と怒りを覚えたものだ。
そこからのお父さまの好きな相手だと主張していたアンネリーゼへのざまあが始まる。
アンネリーゼの証言の数々をお父さまが完璧に論破していく場面はスッとしたものだ。
ようやくお母さまとの婚約に至るまでのスマートさと頭の良さや回転の速さが戻ってきたなと見直したものだ。
それまでのお父さまはそれほどポンコツだったからだ。
家族や屋敷の使用人に「俺が愛する女はシャルロット、シャルだけだ!その公爵夫人を語る偽物をつまみ出せ!」と命令した所はほんと、今更かよ!と思いながらも涙した。
お帰り!と。
実際、お父さまはアンネリーゼをアンナと呼び、公爵家に部屋を用意し、本当に好きなんじゃないか?と思わせるような行動を取っていた。
それらは、病弱だった彼女を妹のように可愛がっていた時期があり、お父さまはそれを愛情からだと思っていた。
今は違っても、昔愛した人を無下には出来ず色々と目をつぶってきた訳だ。
お母さまはお父さまに好きな人がいる事を知っていた為、公爵家の家族や使用人から本物の公爵夫人が現れたのだから出ていけと言わんばかりの嫌がせを受けても仕方がないと思っていたのだ。
まあ、それも周りがアンネリーゼのよく作られた虚言とお母さまを陥れる様な行動を信じてしまったからでもあるのだか。
ちなみに私は、お父さまは、子供の頃は今よりもプライドのバーゲンセールのようなやっすいプライドを持っていて、自分より気の強い妃殿下や立場的に強い殿下に劣等感を感じており、その劣等感から解放されたくて自分より確実に弱い立場であるアンネリーゼに優しくしていたのではないかと私は考察していた。
最初は余裕のあるできる男という設定だったのに、人間の本性ってほんと分からないものね。と恐怖を感じる考察でもあった。
しかし、お父さまはお母さまと出会い、触れ合って行くうちに本当の愛を知ることに。
しかし、自分の勘違いを認めたくないというやっすいプライドから屋敷内で起きている事を見ないふりをし、お母さまを追い詰め、逃げられるという結果になったのだ。
お母さまが逃げている時はよし!行け!あの男に大きな後悔をさせてやれ!と大変興奮したものだ。
これは仕方がない。私にとっての最推しはお母様なのだから。
何だか思い出したらイライラしてきたわ。
私はそう思い、思わず握りしめた拳を壁にぶつける。『ゴン』という鈍い音と共に訪れる物凄い痛み。
私は余りの痛さに泣き出し、その場に転がりながら
「痛いよー!」
と泣き叫んでいた。
その辺の感覚はきちんと5歳児だったようだ。
淑女教育など関係ない、痛いものは痛いのだ。
すると、騒ぎを聞きつけたメイドがすぐにやってきて
「お嬢様!どうなされました?」
と聞いてくるが、痛くて答えられない。
「早く医師を!あと、奥様にも早く知らせて」
そのような会話が繰り広げられる中、痛みは段々と薄くなり、ほとんど痛まなくなった頃に
「シェリア!」
と、お母さまが慌ててやって来る。
私はここぞとばかりに
「お母さまー!痛かったよー!」
と泣きながらお母さまの足目掛けて突進する。
うちのメイドは良く出来ている。お母さまへと続く道を邪魔することないようそっと道を空ける。
流石、うちのメイドだわ。と私は改めて感心するのだった。
感心するとこそこなんだと思いながらも
抜け目なく甘えに行くところが流石です。
この騒動、次の回まで続きます。
よろしくお願いします。




