伯爵家から公爵家へ 前編
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「おじいさま、お世話になりました」
お父さま達が迎えに来たたが、お父さまが何故かおじいさまと二人で話してきなさいと言ってきたため、不思議に思いながらも私は最後におじいさまと二人で話をしていた。
「祖父として当然の事をしただけだ。改まって礼を言われるような事ではない。それにしても、あの男も珍しい事をするものだ」
おじいさまの言葉に以前のような棘は感じない。
「だよね。お話なら昨日の夜に全部終わらせてるのに」
「まあ、あの男なりの点数稼ぎだろう」
とおじいさま。
この行動を反省と取らずに点数稼ぎと捉えるあたり、まだお怒りなのかしらと思っていると、
「まあ、あの男なりの誠意と捉えてやるか。正直、あの性格はそう簡単に変わらんと思うがな」
相変わらず手厳しい。
その言葉にクスクスと笑う私に
「わしはお前の将来が不安じゃよ」
おじいさま、また年寄りくさくなってると、クスクス笑っていると、
「はぁ、まだ子供だからな。父親が好きでたまらないこともまあ、理解できないではないが」
「どういう意味ですか?」
確かに、お父さまがうっとおしいと思う事はあったが、私はあくまでお母さまが最推しであり、最愛の人なのだ。
「気付いていないのか?はぁ、性格はあの男似、男の趣味はシャルロット似。可哀想に」
となぜか同情されてしまった。
えっと、私、そんなにお父さまの事好きだっけ?と思いよく考えてみる。
うーん、なんか思い当たる事がある気がする。
「シェリー、言い方が悪かったな。子供が親を好きな事は当たり前だ。決めつけるのはわしの悪い癖だな」
おじいさまはそう言うが、思い当たる事が多すぎる。
昔からお父さまに家に閉じ込められている事に不満は持っていたが、一度も逃げ出そうとは思わなかった。
お父さまの激しいスキンシップに嫌気がさしても、どこかで喜んでいる、安心している自分がいた。
最後の極めつけは、お父さまが浮気をしていると勘違いした一件。
あの時、私はお父さまが他の人に目を向けている事に私は激しく怒った。我を忘れる程に。
お母さまの為でなく、私が許せなかった。
私、お父さま大好きじゃない。
その事実に気づいてしまい、恥ずかしくなって顔が真っ赤になっている。
「シェリー、男はあいつだけではないからな!もっといい男は沢山いる。まだ子供だから知らないだけだ。外の世界をもっと知りなさい!」
おじいさまの必死さに余計に恥ずかしくなるが、外の世界をもっと知りなさいという言葉が深く胸に刺さった。
確かに、この家に来て世界は広がったが、それでも私の世界は小さい。
もっと広い世界を見るべきなんだとそう思った。
「おじいさま、分かりました。もっと広い世界を見てみたい。そうお父さま達に伝えてみるわ」
その言葉におじいさまは少し安心したようで
「そうしなさい」
と、優しく一言だけ返してくれた。
シェリーの今後に関わる話を書いておきたかったので帰る前におじいさまに出てきてもらいました。
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