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完結した小説の推し主人公夫婦の子供に転生した件  作者: まりり


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38/44

私を理解してくれる人 後編

更新しました。

前回はここに書き込むと投稿できず書いてた事全部消しての投稿でした。


読んでもらえると嬉しいです


「貴様の言っている言葉そのものが勝手だという事に貴様は気付きもしていない。大体、なぜいきなりアーティファクトを取りに行くことにしたんだ?それ自体分からないし、分かろうとも思わん。どうせ、貴様の勝手な考えからだろう。先程の言い訳が全てを物語っているとは思わんのかね?」

「……」

お父さまは完全に言葉を失った。



「シェリーこっちにおいで」

そう言っておじいさまは優しく私を抱き上げる。

私は緊張の糸が解け、演技ではなく、心の底から泣き出す。

そんな私をおじいさまは何も言わずただ抱きしめ、頭を優しく撫でてくれる。

その行為が嬉しくて、私は泣きじゃくりながら

「おじいさま、おじいさま」

と縋るように抱きついたのだった。



その様子を呆然と見つめるのはお父さまとお母さまだった。

「シェリー、本当にごめんなさい。私が愚かだったわ。あなたの普段の言動があまりも子供らしく無かった事であなたがまだ5歳の子供だという事を忘れ、怒りからあなたの事を気にしていなかった。お父さまが居なかったら私はあなたを永遠に失っていたかもしれない。自分の愚かさで。許してとは言わない。でも、もう一度母親として認めてくれる機会をくれないかしら。あなたに償う機会をくれないかしら」

そう懇願してくる。私はようやく落ち着きを取り戻しつつある中、首を縦に振る事が出来なかった。



その様子を見ていたお父さまも

「シェリー、今まで自分の我儘で辛い思いをさせて本当にすまなかった。お義父様の言う通り、俺は昔から何も変わらない自分勝手な人間だ。君に愛想をつかされても文句は言えない。」

そう言いながら反省している事を伝えて来るが、私は2人の顔を見るのが辛くておじいさまに抱きつく力を込める。

「でも、これだけははっきり言える!俺はシェリーが居ない世界で生きて行くなんてできない!もちろんシャルの居ない世界もだ!でも、2人が俺を捨てると言うならそれは仕方の無い事だから受け入れるよ」

「やはり貴様は何も分かっていないようだな」

おじいさまから熱い熱を感じる。

それほど怒っているのだ。今の言葉に。

分かる。私はそう思った。

最初にいなくなられたら死ぬよ?と脅しておいて、受け入れられないなら受け入れる。

要は、俺を捨てたら死ぬよ?という事を遠回しに言っているだけ。

「お父さまのその言葉はただの脅しです」

ようやく息が整ったこともあり、私は思った事をはっきりと伝えた。

「そういう事だ。分かったか、このグズ野郎」

おじいさまの言葉に私とお母さまは驚く。



義理の息子とはいえ、仮にも相手は公爵だ。しかも、クズ野郎なんて貴族の使う言葉ではない。それ程おじい様は怒りを溜め込んでいたのだ。

「今すぐこの伯爵家から出て行ってくれないかな?貴様の顔など見たくもない!後、伯爵家にかけた結界もちゃんと解いて出ていくように。分かったか!」

最後は怒鳴りつける。

お父さまはその言葉に黙って頷き、結界を解き、伯爵家を去っていった。

「シャルロット、お前も客間でしばらく謹慎だ」

おじいさまにそう言われ、お母さまも

「分かりました」

と、客間の方に向かって去っていった。



こうして、何とも後味の悪い終わり方をしたのだが、おじいさまはニコニコと笑いながら

「シェリーは大人びた考え方、行動をしていてもまだまだ5歳の小さい子供なのだからこれからはここで楽しい遊びを覚えなさい。子供らしい遊びをな。そうだ、シャルロット達が使っていた人形があったはず。とりあえずは人形遊びをおじいさまとやらないかい?」

そう尋ねてくる。

私は大きく頷き、ようやく心に平穏が訪れるのを感じた。

「おじいさまは魔力が無いからその辺は分からないから癪だか、あの男から教わった事は毎日やるようにな」

と気遣ってくれるのが今の私にはとても嬉しく、

「はい!」

そう元気に答えたのだった。

「奴らも家に呼ぶことにするか」

おじいさまは少し不本意そうにそう呟いていた。

「奴ら?」

「ああ、アリュリーと子供達のことだよ」

おじいさまは優しく答える。

「あの、変な子達ですか」

その言葉におじいさまは豪快に笑う。

おじいさまのそんな姿小節の中にもなかったし、今までも見た事がなかった。

私の中でおじいさま像がガラガラと音を立てて崩れていくのを感じる。

これが本当のおじいさまなのだろう。



私はいとこ達やおばさまと皆で楽しく遊べる時が楽しみになった。

変な子たちだったけど、悪い子とは感じなかった。

個性がすごいなとは思ったが。

私の自分でも気付かなかった本当の願いを叶えてくれたのはおじいさまなのかもしれない。



「おじいさま、ありがと」

そう言って頬にキスをすると真っ赤になって照れだしたおじいさまを見て私は声を出して笑い続けた。


今回はあまりにもお父さま身勝手すぎましたからねー

シェリーの子供時代に子供らしく遊ぶということをさせてあげたくてこういう形になりました。


次も読んでもらえると嬉しいです

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