浮気は許しません 後編
前編の続きになります。
読んでもらえると嬉しいです
私は怒りというパワーでお父さまから言われていた以上の特訓のメニューをこなし、お父さまいや、あの男が帰ってきたら怒りの一撃を与えてやる!
そう意気込み、特に魔力を球体状にするという特訓に力を入れた。
その意気込みに周りは何も言えずにいたが、流石にお母さまが
「シェリー意気込むのも大事かもしれないけど、休憩もしないと。ほら、あなたの好きなモンテ通りのケーキもあるわよ」
と言っても耳に入らない。
作中で感じていた怒りと、今でも続いているのかという怒り、何より追い出した女と寄りを戻すなんて、お母さまも私もいるのに裏切り以外の何者でもないわ!
と、怒りに任せた特訓は私の体力が無くなるまで続いた。
流石に心配したお母さまとおじいさまがお父さまと何とか連絡を取れないかと話す姿に私の怒りはますますヒートアップしていく。
あの男、お母さまにも連絡がつかないようにするなんて、浮気だわ!やっぱり浮気してるのよ!
許せない、いや、許さない!
私は寝ては特訓、寝ては特訓それを繰り返し、ついに怒りというパワーを込めた渾身の球体を作ることについに成功する。
よし、これをあの男が帰ってきたら思いっきりぶつけてやる!少しはダメージを食らうはずよ!私のこの怒りという名のダメージを!
「フハハハハハハ」
令嬢にはふさわしく無い笑い声と共にあっという間に3日が過ぎていた。
すると、私がどこからか懐かしい何かを感じたかと思ったら、突然それは現れた。
「愛しのマイハニー達元気にしていたか…うっ」
お父さまの言葉を遮るように渾身の一撃を与えてやる。
流石のお父さまも驚いて私を見る。
「お父さま、今まで何も告げず、お母さまとの連絡手段さえ用意せずどこに行ってらっしゃったのかしら?」
私は2発目を用意しながらそう尋ねると、
「ごめんよ、シェリー、寂しかったんだね。でもね、シェリーお父さまはもっと寂しかったんだよ」
と言いながら私の球体をさりげなく消滅させる。
「でもね、シェリー、いくらここまで魔術が上手くなったと嬉しくなってお父さまに報告したかったからとこういうやり方は良くないな」
そう言いながらも私を抱きしめ頬擦りしてくる。
そんな訳ないでしょ!私は怒ってるの!それに、そんな小手先なもので騙されないわよ!私は本当に怒ってるんだから!そう思っていると、
「それだけお父さまに会いたかったんだね!でも、慣れないことをして、もし、お父さまでなく違う人に当たっていたらどうするつもりだったんだい?」
その言葉に私はようやく冷静になる。
私はそんな可能性なんて怒りで微塵も考えていなかった。
私は反省しながらも、言いたいことは言わせてもらう。
「お父さま、先程の質問の答えをまだ聞いてないんですけど?事と次第によっては、私、公爵家を出て、お母さまと、おじいさまの3人でここで暮らすわ!それが無理ならおじいさまと2人でここで暮らすわ!」
その言葉にその場が凍りつく。
いつからいたのだろうか。お母さまとおじいさまも驚いている。
「どういう事ですか?お義父さま?」
「わしは何も知らん。シェリーが勝手に勘違いをして言っているのだろう」
おじいさまの言葉にお父さまも納得したようで何か言おうとするが、今の私にそんなものは通用しない。
「お父さま、質問をしているのは私の方です。まさか答えられないのですか?つまり、お父さまは外で女の人と会っていたんですね!これは立派な裏切りです!」
「……」
ようやく状況を理解したお父さまは慌てて弁明する。
「違うんだ、シェリー、お父さまは女なんかと会っていない。強いて言うなら神獣と会っていた」
とまたわけの分からない事を言う。
この男は変な事を言ってこの話を煙に巻くつもりなのね。
そう感じた私は
「では、証拠がおありで?そんなもの、ないでしょうね」
と、嫌味たっぷりに言ってやる。
「証拠ならこれだ」
そう言ってお父さまは3つの見慣れない物体を召喚する。1つは短剣のようなもので、もう1つは腕輪のようなもので、最後の1つはよく分からない形をしていた。
「まさか、これが女と買ったお土産ですか?」
私の言葉にお父さまは慌てて弁明する。
「それは違う!これはアーティファクトだ!」
は?アーティファクト?そんなバレバレの嘘をつくなんて舐めてるのかしらと思っていると、確かにそれらの物からは今まで感じたことの無い神聖な力を感じた。
「本当にアーティファクトなんですか?ちゃんと許可は得ているんですか?」
「アーティファクトを手にするのに許可は必要無いよ。強いて言うならアーティファクトを守っている神獣を倒し、その力を示すことかな?」
と、恐ろしい事を言ってくる。
お父さまの話が本当ならばお父さまはたった3日で3つのアーティファクトを守る神獣を倒し、それを得てきたということになるのだか、そんなに簡単に手に入るものなのか?という疑問が頭を過ぎるが、すぐにそれは無くなる。
相手はクリストファー トラビスなのだ。恐ろしい事に魔力の量が増え、コントロールできるようになった私は、お父さまの化け物じみた魔力を感じることができるようになっていた。
信じるしか無さそうね。
そう思い、私の怒りは静まり、勘違いを詫びたのだった。
「分かってくれて嬉しいよ、シェリー」
とお父さまはご機嫌だ。
「私はよく分かっていないんですけど?」
お母さまの静かな声が再びその場の空気を凍りつかせた。
シェリーとクリスが結婚していたんでしたっけ?と言いたくなる2人の争い笑
シャルロットさま、黙ってたのって相当お怒りだったからなんですね?
気付きませんでした。すみません!
こういう事が起きるのも小説書いてて楽しい部分だったりします。まあ、実力不足だろ?って言われればそれまでですが。
次も読んでもらえると嬉しいです。




