王族として 前半◾︎
王子目線になります。
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父上にはっきりそう言われ、確かに3ヶ月の休みを取っているのだからすぐに指導者にというのは無理があるだろう。僕は単純にそう考えていたが、父上と母上の様子がおかしい。
2人共深刻な顔で黙り込んでいるのだ。まるで話し難いことがあるかのように。
その沈黙を破ったのは父上だった。
「ウィルリッヒ、お前には住居不法侵入と、令嬢を人としてあるまじき態度で傷付けた件。何より、クリストファー トラビスの怒りをかった。その罪を償って貰わねばならない」
「え?」
僕は知らず間抜けな声を出していた。
すると、護衛騎士のアノルドが
「お言葉ですが殿下、まだ小さいこどものやった事です。罪を償わせるとはやりすぎではありませんか。どうか、お考え直し下さい!」
そう弁護するが、
「誰が誰にものを言っている?」
帰ってきた言葉は背筋がゾクリとするようなものだった。
「そうだったな、お前もアイツらの一派だったな」
そう言った父上は、手で連れ出せと命じ、冷たい目で僕を見てくる。
僕はここまで怒っている父上を見た事がなく、殺される!とまで思った。
「ウィルリッヒ、今回の件、お前が全て悪い訳では無い。この父にも至らない点があった。お前の指導者の件だ」
先生の事を言ってるのか?先生が何か間違った事を言っていたのか?僕が混乱していると、父上が言葉を続ける。
「奴は巧妙にお前に近付き、お前を自分達の思い通りに育て上げようとしていた。俺の王子教育時代も同じような事があった。だが俺はそんな奴らの考え方などに染まることなく、無事王子教育を終えた。だから、お前にも当然それができると思っていた。だが、それは間違っていた」
お前を過大評価していた。父上は僕にそう言っているのだと気付く。
そんな事を言われても、僕はまだ子供だ。そんな大人達の企みになど気付くはずもない。
僕は父上のような立派な人間では無いのだ。
そう現実が突きつけてくる。
僕はその現実に耐えきれず、涙を流してしまう。
「お前は、子供とはいえ、王族だ。そう簡単に涙を見せるな。だからアイツらにいいように利用されようとしていたんだ」
父上は慰めるどころか、さらに追い詰めてくる。
僕は祈るような目で母上を見る。
しかし、母上も父上と同じような目で僕を見ていた。
「ウィル、貴方か殿下のように出来なかった事を恥じる必要はないわ。ただ、貴方が王族で将来国を背負って立つ人間だということを忘れないで。これからも貴方に悪意を持って近付いてくる人間は多くいるでしょう。貴方はそれをきちんと見極めなければならないの。だから、わざとアイツらの企みに気付かないふりをしていたのよ。なぜなら、先程殿下が仰った通り、殿下も同じようにして教育を受けられたの」
「おい、喋りすぎだ」
父上の叱咤の声がするが、僕はそれどころではなかった。
殿下は幼い頃から王族としての自覚があり、自分に厳しく、努力家で賢いという人です。
ただ、自分に出来ることは相手もできると思っている所が欠点ですかね。
まあ、クリスというできる人間が近くにいたらそうなっちゃうのかもですが。
妃殿下は、そういう殿下に小さい頃から惚れぬき、見事結婚までしてます。
この二人、恋愛結婚だったりします。書くことはないと思いますが。
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