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完結した小説の推し主人公夫婦の子供に転生した件  作者: まりり


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24/44

王子の憧れ 前編◾︎

王子から見たお話ななります。

王子サイドのお話には◾︎が付きます。

よろしくお願いします。

読んでもらえると嬉しいです。


僕の尊敬してやまない相手、それはトラビス公爵だ。

彼は魔術の天才で100年に1人の逸材と言われている。

幼い頃、魔術の基礎を習う先生はトラビス公爵がいい。そう思っていた。

実際、父であり、王太子でもある父上に何度もお願いしたが、答えはいつも「それは無理だ」だった。

王族を教えるなんてみんなやりたがるだろうに何で無理なのだろう?

そう何度も思い、定期的にお願いしたが、答えは変わらなかった。

父上がだめなら母上だ!と母上にお願いした時なんて、「無理ね」と即答だった。

どうして無理なんだと当時の僕は怒り狂ったものだ。

するとすぐに厳格な父から説教をくらったものだ。

「トラビス公爵は俺の右腕なんだ。つまり、仕事が忙しくて誰かを教えるなんて時間はないんだ」

そうはっきり言われてしまっては仕方がない。

真面目で厳格な父に食らいついても無駄だと子供心に分かっていた。



それでも、諦めきれず、トラビス公爵と直接交渉しようとよく待ち伏せしていたものだ。

そして、運良くトラビス公爵と会えた時に、お願いすると、さらりとかわされ、違う話題にすり替えられ、うやむやにされた。

僕はそんな公爵の話術も凄い!と尊敬していた。

それからは何故か待ち伏せしてもトラビス侯爵とは会えず、月日だけが経っていった。



そんな中、公爵の娘が倒れたとの知らせで慌てて家に帰る公爵を見かけた。

顔は真っ青で酷く取り乱しており、何があったのか後に聞くまで落ち着かなかった。

その後、公爵は3日間城に来なかった。

娘が倒れたまま、目を覚まさないらしいと何とかメイド頭から聞き出すが、僕的にはさっさと目を覚まして公爵が早く城に来れるようにして欲しい。あわよくば、そのまま目を覚まさずに死んでくれないかな。

そう思っていた。心配なんて微塵もしていなかった。

僕から侯爵を奪っている存在が娘だと思っていたからだ。

というのもトラビス公爵の娘は病弱で人前に出ることができない。というのは有名だったからだ。

今回、倒れた事により、それが真実だという事が分かった訳だが、僕的には邪魔者はさっさと消えて欲しい。だった。

体が弱くて親の負担になるなんて恥ずかしくないのか?とさえ思っていた。



そんな僕に転機が訪れる。

久しぶりに王城にやって来たトラビス夫人と母上の会話を細心の注意を払って盗聴していたところ、娘を連れて実家に療養に行こうと思っている。という情報を掴んだのだ。

これはトラビス公爵と会える!

そう考え、僕はその日に向けて色々と準備を始めるのだった。

ついでにおじゃま虫の顔でも拝んでやろうじゃないか。という思いもあった。



そして、ついにその日はやってくる。

僕は王家の人間のみが持つ魔法道具の1つの変装用の指輪を身に付ける。

すると、髪は黒くなり、肌は浅黒くなる。瞳の色も変わっており、誰も僕とは気付かないだろう。

この指輪は、変装の内容を少し変えられたりもし、服も変えられるという非常に便利なものなのだ。



ここまで便利になったのは、トラビス公爵の力があってこその事だった。

公爵は学生ながら高い魔力量や、複雑な魔術を使えるだけでなく、魔法道具の改良、開発の面でも注目され、アカデミーを出る頃には魔塔からの勧誘が凄かったという。

そういう公爵の活躍の話を聞く度に魔法に強い関心があった僕は公爵への憧れを募らせていくのだった。


なかなか嫌な性格してますが、どことなくクリスにも似てるんですよね。

まさか、自分がこんなに王子に執着されてるとは当の本人は気付いてないかと。

シェリア絡みと思ってます。世界の中心がシェリアなので笑

後編も読んでもらえると嬉しいです。

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