親として 後編◻︎
後編になります。
読んで頂けると嬉しいです。
魔力の高い子は幼い頃から年齢よりも賢く、自分の魔力量に成長中の体が耐えられずフラついたり、時には何も無いところでも転んでしまったり、倒れたりしてしまう。
俺自身がそうだった。
だからシェリーが大人びた話し方や行動を取っていても特段疑問には感じていなかった。
淑女教育も体幹を鍛え、これらの現象を緩和するという意味でも行っていたのだ。
俺の場合は騎士に鍛えてもらっていた。正直、それが色々な意味で効率がいい。
だが、俺はシェリアに男を近付けたくないのと、危険と考えてそれをやらせていなかった。
実を言うと俺のシェリーくらいの歳の頃は今のシェリーよりも少し子供ぽかったし、王太子夫妻という友達もいた。
魔塔から誘いがしつこく勧誘が来るくらいの魔術師である俺でも、子供らしさがあったのに、今のシェリーは明らかにおかしい。
まあ、性格といわれてしまえばそれまでだが、それだけでは済まされないものも感じている。
俺はシェリーを大切にするあまり、自分の欲求を優先し、シェリーの子供としての幸せは考えていなかったのだ。というより、見ようとしていなかったのかもしれない。
子供時代はもう二度と戻ってこないというのに。
自分達がいれば十分だという自己満足にシェリアを付き合わせていたのだ。
父親失格だな。そう思い、考えを改め、自慢の父親にならねば。そう決意し、
「そうだね。君の提案はとてもいいと思うよ」
そう答える。
するとシャルが笑顔になる。
「もちろん、俺も一緒に行くんだよね?」
思いがけず出た言葉だったが、
「もちろんよ」
と即答される。
昔を思い出して反省していた事もあり、ひどく安心する。
俺のエゴなんて愛する妻や娘が幸せに暮らし、笑っているのならば大した事では無い。
俺にとっての最高の幸せは、家族で平穏に、幸せに生きることだ。
その為の努力など大したことはない。もっと早く気づくべきだった。
夫に過ちは過ちと言えるそんな女性は淑女教育もあって中々いない。
本当に俺はシャルと出会って自分がいかに自意識過剰な自信家だったか思い知らされる。
そんな彼女の為にも、俺は家族の幸せを守り抜くと固く決意したのだった。
ちなみにシャルは魔術師についてよく知りません。
シャル自信に能力がほぼ無い事と、クリスの心配させたくないという思いからです。
ここでも勝手に決めつけてます笑
次も読んでもらえると嬉しいです。




