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大変な事になりました。
如何言う事かと言いますと皇帝陛下の親バカが治らないんです。
今も陛下の執務室にお呼ばれしておりますよ。
いやぁこまったこまった。
護衛騎士の皆さんに話を聞けば、ヴィオラが居なくなった後も親バカっぷりを発揮している様です。
いやぁこまったこまった。
更に侍女の皆さんに話を聞けば、皇族の皆さんがかなり嫉妬に燃えている様です。
いやぁ…
困った所じゃねぇ!大ピンチじゃねぇか!!
なんか知らんけどこの親バカおっさん、
「12歳になるから式典とかに連れ出しても良いよね。」
とか言っちゃってくれてんのよ!
それあれだから。ヴィオラを次期皇帝にします。って言う様なものだからね!
はい、そんな大ピンチな状況に立たされてる葛木です。
ほんと、お父様と一緒に居れる事を素直に喜ぶヴィオラが羨ましいよ。
まあ然し、この状況に置かれて良かった事がいくつか有る。
1つは魔力の枯渇問題。
属性云々がバレちゃってる以上、早速ながら相談させて頂きやした。
ヴィオラの恥は皇族の恥に繋がるって事を力説すればすんなりと聞いてくれましたとも。
まあ、陛下は娘のお願い以上の事を考えてる様子でしたけども、深くは考えない様にする。
一先ずは、現状魔力回復アイテムは存在しないから研究が必要だと言ってましたね。
力は入れるらしいから時間の問題でしょう。
もう1つ。
実はヴィオラって城ではかなり人気のない子だったらしい。
何せ上の兄貴達が優秀で長男は既に騎士団を率いる実力者らしい。
次期皇帝は決まってないらしいけど、長男がなるって噂される程ね。
幾ら正妻の子と言おうとも、優秀な火の魔術の使い手で実力も持つ兄貴に、後ろ盾のない子供が勝てる訳がないって言われてた。
其れが陛下がバックに付いた事で一変。
ヴィオラ大人気でふ。うふふふ。
お陰で協力者は目に見えて増えてくれた。
みんな現金な奴っすよ。
勿論、良いことだけじゃない。
ヴィオラの床や天井に潜む密偵の数は明らかに増えたし、拘束も増えて自由に動ける時間も減った。
まあ、パパンのなのか兄弟のなのかは知らんが。
って事で。
「至急対策を練る必要が有ります。姫様。」
「え?何で?」
またこの姫様は呑気な…
「今迄姫様は公の場に出ない、血統図に名前があるだけの存在でした。然し、此れからはそうもいかないでしょう。此処まではご存知と思います。」
「うん。けど、それの何がダメなの?」
何が悪いかってねぇ。
まず、顔が売れてしまう。
今迄は接する人が少なかったから逃げるとか気楽に言えたけど、そうもいかなくなる。
要は逃げ道が1つ潰えるって事と。
「姫様、式典に出る事になれば、皇族は初めに何をしなければならないかわかりますか?」
「初めに…あっ!」
これは新情報だから簡単に説明。
式典とか皇族が公の場に出る際は、入室時に威厳を表す、とか何とか訳が分からない理由で魔法装備一式を展開しなければならんらしい。
元々は暗殺とかに対応する為とからしいけど、其処は今は関係ないね。
勿論、常時発動する必要はない。入退場の時のみ必要な訳だが。
「入室から着席。立席から退室まで、偽装は可能ですか?」
って事になる。
日々のトレーニングで保有魔力が上がっていたとしても、入室の時に持つかどうかで、退室迄は持たない。
式典が無駄に長いのも実は皇族の魔力自然回復の時間を稼ぐって意味もあるが、成長し切っていない幼女の身体が高効率で魔力回復できるとは思えず。
因みに、この話は侍女から最近聞きました。
って姫様も聞いてたよな?
「ど、どどどどうしよう!?カツラギ!」
うん、だから俺に振るの早いって。
今後が心配だが、まあ今回は俺も状況を打破できる自信がない。
失敗例は2つ。
ヴィオラの漆黒装備一式が露見する事。
もう1つが魔力切れで倒れてしまう事。
1つ目は除籍処分は確実に有りの最悪物理的死
2つ目なら皇族の失敗として汚名が残り、兄弟達に入らない隙を作る。最悪社会的死だ。
つまり、成功はさせなくて良い。
セーフなら。限りなく黒に近いグレーを探さないと。
実はもうストックがなかったりします




