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魔法の本  作者: 尾岡れき
3/10

#3



「見事に解決した訳か」

「ライブラリーへの接続は?」

「久々に大々的に記録がとれた」

「Companyは今後の正式稼働への材料になると鼻息が荒いが?」

「放っておけ。所詮は武器商人共だ」

「問題は私達のリストの行方だ」

「まさか踏み絵を奪って逃げるとは」

「首謀者は誰なのだ?!」

「やめておけ、リストの載っている我ら27人全てを容疑者にしないといけないだろ」

「それをすればいい。アリバイを調べてーーーー」

「我々の不協和音を喜ぶ輩がいる。我々はあくまで冷静であるべきだ」

「だがどうやって!」

「あるじゃないか、我々にはライブラリーが」

「君島警部補か。キャリア組でありながら、現場を志願した阿呆か」

「君島総監の秘蔵っ子でもある」

「あの頑固親父の、か。危険な賭けじゃないか?」

「情報は最低限にすればいい」

「ライブラリーの司書相手にか?」

「司書は君島じゃない。ヤツは君島に非協力的という調査もある」

「だが、今回は協力し、犯人逮捕に至った」

「元々はその安田某か。唆した輩に腹がたつ」

「完全監視体制のセキュリティーレベルAを空き巣とは、笑えない」

「だから内部貫通者がいたのさ。安田は下請けの下請け。孫請けの孫請けといってもいい。ぶっちゃけ言うとセキュリティー低下さえできたら良かった。安田からリストを奪取さえできたらいい。孫請けだから、依頼主の心意は水増しに消されている。そして安田が捕まっても問題はない」

「だが、リストは確実に依頼主に届くと」

「あのリストを公表する事はないだろうが、何らかの流出もしくは、それを用いての脅迫に発展する可能性はある、か」

「全員の進退に繋がるな」

「進退どころの話か! 警察の威信に関わるわ!」

「マスコミがさぞ喜びますね」

「ゴシップ万歳だな」

「言ってる場合か!」

「・・結論をそろそろ出さないか?」

「君島に託すかどうか、ということか?」

「それ以外に選択肢があれば教えて欲しいな」

「よかろう。仕方がない」

「もし君島が嗅ぎつけ、親父が動いたらどうする?」

「あの親子は不和だ。その心配はないとは思うが・・」

「語調が弱いな」

「忘れてないか? Companyにログが残る。ライブラリーを起動させるというのはそういう事だ」

「としても、Companyが関与する事は少ない。現段階では、だが」

「どういう意味だ?」

「単純にライブラリーをCompanyは制御も管理もできないという事だ。奴らにできることは情報の収集のみ。だからこそ司書の検索データを欲しがってる。何とも言い難いが、我ら以上のシークレットすら奴らは情報収集している。分かるか? しかし奴らは検索をする術がない。やるなら今しかない」

「仕方がない、同意する」

「念の為、間者をつけておく」

「万が一は君島を射殺する」

「構わないだろう。なんなら、君島総監を引きずり下ろす餌にしてもいい」

「了解した」

「同意します」

「うむ、以上だ。H県警には隠密に伝聞を」

「それは僕が」

「お前様なら適格だな。君島には長期休暇をくれてやれ、今回の事件解決の慰労として」

「間者の人選は」

「H県警とは無縁がいいか?」

「君島が怪しまないか?」

「知った人間はいけないが近すぎず、遠からずがいいかもしれないな。ライブラリーで検索されても問題ない設定を用意しておくべきだ」

「問題はリストの場所だが」

「日本国内にあると思うか?」

「まさか」

「それもライブラリーで検索させるのだ」

「確かに、それが一番の近道か」

「とりあえず準備を急げ」


 この会話の中、醜く笑んだ人間が一人いた事に老獪達は誰一人気付いていなかった。


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