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14.

 (※ヘレン視点)


 私は殿下と一緒に、王宮から街へ出掛けていた。

 

 現在は、仕立て屋を訪ねていた。

 ここは、王家御用達の仕立て屋で、殿下が私のために、新しい衣装を発注してくれたのだ。

 今日は、そのための採寸に来ていた。


「あぁ、楽しみですわ。いったい、どんな衣装に仕上がるのかしら……」


 私は自然と笑顔になっていた。

 一時はどうなるかと思ったけれど、あれ以降、殿下との関係に亀裂が入るような事態にはなっていない。

 あの出来事が夢だったのではないかと思うほど、今では殿下との幸せな毎日が続いている。


「素敵な君なら、どんな衣装でも似合うよ」


 殿下が微笑みながら言った。


「そうだ……、せっかく来たのだから、この辺にあるドレスを、着てみたらどうだい?」


「いいんですか? じゃあ、これとか、どうかしら……」


 いくつかドレスがあったので、私はその中から一つを選んで試着してみた。


「いいね……、すごく似合っているよ」


「ありがとうございます。そう言って頂けて、嬉しいですわ」


「あと、これなんて、どうかな? 君に良く似合うと思うよ」


 殿下が手に取ったドレスは確かにきれいだった。

 しかし、装飾が私の好みではなかった。


「確かに、素敵なドレスですね。でも、私には少し、可愛すぎると思います。お姉さまなら、好んで着そうですけれどね」


「……え?」


「え……、どうしたのですか?」


 殿下の表情が急変したので、私は驚いた。


「お姉さま? 何を言っているんだ? お姉さんなのは、エマ、君だろう?」


 ようやく、自分が口走ってしまったことに気が付いた。

 体中に緊張が走り、冷や汗が止まらなかった……。

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