はじまり
『性別を選択してください。
確認しました、貴方は女性ですね。
名前を入力してください。
確認しました、ショーコ様ですね。
スキルを5つ選んでください、スキルは一部を除いてほとんどが取得可能です。
また最大保有数はありませんが、セット可能数は10までです。
確認しました。
テイム、調教、友好、寵愛、幸運。
以上五つのスキルですね。
それでは最後に、これは運営からの質問です。
貴方が望むのはどんなプレイですか。
確認、可愛い子をもふもふしたい、かしこまりました。
では、貴方の旅路に幸多からんことを』
翔子ことショーコはキャラクター作成を終えてため息をつく。
彼女はゲームにおいてキャラメイクが最難関だと考えるタイプの人間であり、感情移入が出来なければゲームは楽しくないとも考えている。
それ故に、基本的にはゲームのキャラクターは自分そっくりに作ることが多いが、テイマーズオンラインはプレイヤーの外観を反映するためその手間が省けたのは非常にありがたい事だった。
それでもスキルの選択などに結構な時間をかけている為、疲労感はそれなりだ。
『チュートリアルを開始します。
あなたの選んだスキルになぞらえています。
まず調教、幸運、友好、寵愛は自動で発動するパッシブスキルです。
幸運は文字通り運がよくなります。
友好はモンスターがなつきやすくなります。
寵愛はモンスターが非常になつきやすくなります。
調教はテイムしたモンスターのレベルアップが早くなります。
次にテイムですがアクティブスキルです、貴方が自発的に発動させなければいけません。
モンスターを捕獲する事が出来ます。
スキルからテイムを選択すると使用可能で、レベルに応じて成功率は上限します。
また全てのモンスターになつき度というステータスが存在します。
これはテイム前後に関係なく閲覧不可能となっています。
このなつき度に応じてテイム成功率が変わってきます。
例えばなつき度が0のモンスターにえさを与えます。
餌にもよりますが、なつき度が5上がったとします。
その場合相手にもよりますが5%~20%のテイム成功率上昇となります』
ショーコはそこで一端説明を止めてもらった。
頭の中で今の説明を反芻して、そして理解する。
要するに仲間にしたいモンスターを見つけたら何かしらの方法で仲良くなって、それからテイムスキルを使用する。
それに成功すれば晴れて仲間入りという事だ。
「貴方のステータスは下記のとおりとなっています。
HP:50……攻撃を受けると減る、体力
MP:30……魔法やスキルを使うための力
攻撃力:5……与ダメージの数値に反映
防御力:5……被ダメージの数値に反映
素早さ:5……移動速度に反映
器用さ:5……道具作成、罠解除に反映
魔攻防:5……魔法の攻撃力と防御力
幸運:35……運の良し悪し
愛情:75……モンスターの好かれやすさ
あなたは非常にモンスターに懐かれやすく、運もいいです。
反面それ以外のステータスは初期のまま、スキルもテイム関係に偏っている為強力な攻撃が出来ず、武具の装備も限定されます。
なので早めにモンスターをテイムして戦力の増強を図る事、また新たに戦闘系スキルを得る事をお勧めします』
「質問、今のスキルは基礎スキルだけど発展スキルにするにはどうしたらいいのですか」
『質問を把握、回答します。
スキルにはプレイヤーには見えませんがレベルがあります。
このレベルを一定まで上げると発展スキルを覚える事が出来ます。
この時、基礎スキルを進化させるか、基礎スキルのまま使い続けるかの選択が可能です。
それぞれのメリットデメリットですが、発展スキルはより強力な技やステータスの伸び白が多いです。
また基礎スキルがなくなっても発展スキルをセットしていれば基礎時代に築いた技の使用が可能です。
反面基礎スキルの恩恵がなくなるため、一時的にステータスがダウンします。
基礎スキルのメリットは、成長限界までステータスは上昇し続けます。
そのかわり新しい技を覚える事はほぼありません。』
ショーコは少々混乱し始めたため再び説明の停止を求めた。
最初から整理する。
ショーコは戦闘力こそ低いが運がよく、モンスターになつかれやすい。
しかし武器防具は装備できずに強力な技も使えない。
だから早く仲間を作れという事だ。
また、スキルの取得方法は様々だがそれらを上級のスキルにするにはとにかく使い込めという事だろう。
そして一定までレベルが上がればスキルも変化させる事が出来る。
それぞれにメリット、デメリットはあるものの基本的には発展させる方がよいのだろう。
『他に質問はございますか? 』
「ございません」
『では、新たな世界へようこそ。
この扉を潜ればあなたは1人のテイマーとして生を受けます。
実りあることを』
ナビゲーターに言われるがままにショーコは扉をくぐる。
一瞬強い光にのまれ、次の瞬間には草原に立っていた。




