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リングワールド  作者: seisei
序章

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14/29

ドジっ子 セーラ再び

【セーラ視点】


 ラークさんは私にとっては大切な方。この方は最初に会った時に強いえにしを感じたのです。


 私は運命神では無いのですが産まれながら不完全ですが予知能力が備わっています。


 そしてこのラークさんには一目で運命的な物を感じました。


 私にとってラークさんはそのような運命を感じさせてくれた最初(・・)の人だったのです。


 それがどのような縁か分かりませんでしたが一目で大切にしなければならない人だと分かりました。


 ラークさんはとっても可哀想な短い人生を終えられて転生したのです。


 それなのにドジな私はてっきりアンパロさんがラークさんに酷いスキルを授けてしまったと思って発動を止めてしまって……


 そのせいでラークさんは無能力者なんて可哀想な事に……


 リングワールドのスキルの神カーラ様に無理にお願いして救済の儀式に参加させてもらい、この十七年間いつも謝らないとと思っていた事がようやく叶いました。


 そしてラークさんのお願いを叶えて差し上げればお詫びになるとのアンパロさんのナイスなアドバイスのお陰で何とかお詫びができそうです。どんなお願いでも叶えて差し上げようと心に決めています。


 でもなかなかその話になりません。ラークさんはご自身のスキルに興味があるようです。


 あんなアンパロさんの変なスキルなんて放っておいて私が何でもお好きなスキルを差し上げますのに……




☆★☆




【ラーク視点】



 俺はアンパロから【分割払い】の説明を聞いて俺に授けてくれたスキルが思いの外まともと言うか凄いとすら言えるスキルだと知った。


「アンパロ様。【分割払い】ではなんでも好きなスキルを修得できるという事ですが、この世界に無いような凄いスキルでも得ることは可能なんでしょうか?」


 俺はアンパロに尋ねてみた。


「ああ? そんなスキルをお前は思いつく事ができるのか?」


 アンパロは馬鹿にしたように聞いた。


 何しろスキルは人の数だけあるって言われている。魔物や野生生物が身につけているスキルまで入れるとスキルの数は数え切れないほどたくさんあるはずだ。


「想像するぐらいならできるかもしれません。前世の世界の記憶も有りますから」


 俺が想像すると言っているのはもちろん原子爆弾のような恐ろしいものではない。あくまでもファンタジーな発想で俺が思いつくものが使えるか聞きたかったのだ。


「さぁな。できるかもしれないしできないかもしれないな。やってみな」


 仰る通りだ。


「ちなみに分割された修行と言うのはどんな物なのでしょうか。例えばエキストラスキルを最初に選んだとして例え分割したとして僕で修行ができるのでしょうか?」


 それが俺が最も恐れていた事だ。支払う事も出来ない過剰な分割払いを強いられその上利息とペナルティまで付くとなったら雪だるま式に借金が増えるのは死ぬほど辛いって事は嫌と言うほど身にしみている。


「ははは。お前はけつの穴の小さいやつだな。そもそもスキルを修得したらそのスキルが使えるようになるんだぞ。その後の分割払いをする修行もずっと楽になってるはずだろうが。


 ただし修行の目的はお前がスキルを使う事が可能な能力を得るって言うのが目的だ。能力が強ければ強いほど修行が厳しくなるのは当たり前だろうがな」


 アンパロは何を言ってるんだと言わんばかりに笑い飛ばした。


 【分割払い】の凄いところは事前にスキルを修得できる事だ。その能力を得た上で支払いが後になるのだから支払いはかなり楽になるはずなのだ。


 スキルを得られるかどうか分からないで修行してきた今迄よりスキルを得た上でする修行の方がずっと気持ちが安定しているだろう。しかもアンパロの話では修行を終えるとスキルが一つ上の段階に昇級するって言っていたから尚更だ。


 アンパロは脳筋なりに俺のために随分と良い能力を授けてくれていたのだ。


 俺はアンパロを見直さないといけないかもしれないと心底反省した。


「アンパロ様。良く分かりました。凄いスキルを授けてくださったって事ですよね。ありがとうございます」


 俺は素直に礼を言って頭を下げた。


「へ? 何を礼なんて言ってやがる。照れんじゃねぇか」


 アンパロが妙に顔を赤くして照れだした。このアンパロは意外にも暴女かと思ったら暴デレみたいだ。


「良かったです。二人とも仲直りしたみたいで」


 セーラ様が嬉しいそうに言った。セーラ様は笑顔一杯の顔になっている。何と可愛いのだろう。


「ラークさん。あなたのスキルについての質問は良いですか?」


「はい。セーラ様」


「それでは、私にできる事なら何でもしますので願いを言ってくださいね」


 セーラ様が神々しい後光をきらめかせて仰った。あまりの上品な上に可愛い事に俺はうっとり女神様の顔に見惚れてしまった。


 何とも可愛い女神様だ。


 で。願いだ。何でも叶うとなると頭が混乱してくる。


 チートスキルを願うか考えてみる。しかし今の俺はどんな凄いスキルでも【分割払い】なら修得する事も可能な訳だからスキルを望むのは馬鹿かもしれないと思い直した。


 スキルでないとしたら何を望んだら良いのだろうか?


 俺は真剣に悩んだ。金か? いやいや金はスキルさえ良くなればどうとでもなるだろう。地位か? これもスキル次第だ。女か? これもスキル次第だろう。


 いや待て。スキルさえ良くなれば本当に良い女が手に入るか?


 俺のように女の子と付き合った事も無いような男が良い彼女ができるはずがない。どんな女の子が良い子かなんて分かるはずが無い。


 俺はここで自分の願いがはっきりした。俺は母さんのエルダのような綺麗で優しい女性を伴侶にする事を願っているのだ。


 スキルも地位も金も欲しくない。俺の望みは優しい女性と仲良く暮らす事だ。


 俺は改めて自分が何を望んでいるかを知った。


「女神様はとても美しいですし、とても上品ですし、何よりもとても優しいです。俺は女神様のような女性と結婚したいです」


 俺は自分の望みを素直に言葉にした。どのような女性が好みかと聞かれれば正直良く分からない。外見は俺の知っている中ではダントツでセーラ様が一番だし、上品さも、優しさもダントツだ。なので女神様のような女性と言った。




☆★☆




【セーラ視点】



 ラークさんがようやく願いを言った。しかし私はその言葉の途中で頭が白くなってしまった。


 私を可愛いとか褒めちぎってくれたからだと思う。でもよく聞くとラークさんは私と結婚したいと言っているようです。


 私はこれほど殿方から求められたのは初めだった。何だか頭がぼんやりした。どうしましょう。


 でも、ラークさんは人族。神の私とはこのままでは結婚する事は出来ない。婚姻の神ラフーラ様も、こちらの世界の主神のゼファー様もお許し下さらないでしょう。


 ラークさんに大変な試練を課せられかねません。どうしましょう。


 そんな試練をラークさんは乗り切れるのでしょうか?


「ラークさん。私もはあなたの望みを叶えて差し上げたいのですが、このような者との婚姻は恐らく大変な試練を越えなければ叶わないとの制約があるのです。あなたにはそのような制約を超えてまでこのような者と添い遂げる覚悟が有りますか?」


 私はラークさんの望みをとても好ましく感じていましたがラークさんを騙す訳にはいきません。しっかりと正直に私との婚姻が大変な事なのだとお知らせする義務があります。


 別の望みにしますと仰るだろうが仕方有りません。でもなぜか胸が塞がるような気分になるのを抑えられません。



☆★☆




【ラーク視点】




 俺はセーラ様の顔を見ていてなんだか胸が苦しくなってきた。セーラ様は俺の願いを叶えてやろうと色々考えてくださった結果、制約があると仰っているのだろう。


 やはりセーラ様似の美しい女性と結婚すると言うことは俺のようなただの村人には難しいのだろう。しかしダメだと言われると何だか頑張ってみたくなるのが人間って物だろう。


「セーラ様。可能性が少しでもあるのらお願いします。でもセーラ様が無理と仰るなら諦めます」


「いいえ。無理では少しも有りませんよ。可能性もアンパロさんの【分割払い】をうまく利用すれば可能だと私のつたない予知能力が申しております」


 セーラ様がなぜか照れたように顔を赤くして言った。先程、褒めちぎったのが恥ずかしいのだろう。馬鹿な事をして怒らせる所だったと俺は冷や汗をかいた。


「すみません。セーラ様があまりにもお美しいので図々しいお願いをしてしまって」


 俺は申し訳なくなって頭を下げた。セーラ様は俺の言葉にドギマギとして顔を赤くして俯いてしまった。俺はまたも美しいとか失礼な事を言ってしまったようだ。


 しかしセーラ様はここで意を決したような顔になって仰った。


「いいえ。良いのです。そこまで仰るならあなたの願いを叶えましょう。【婚約儀】の神技を発動します。これはとても強い神技ですので一度発動してしまうと取り消す事ができません。


 もう一度確認します。本当に私のような者でも良いのですね?」


 セーラ様が念を押すように聞いた。それはなぜだかとても思い詰めたような決心するような顔だった。


 それほど女神様は俺に女神様の様な素敵な女性と結婚する事を重大に捉えてくれるのだと俺は感謝の気持ちで一杯になった。


「女神様は本当に何て素敵な女性なんでしょう。こんな俺のような取るに足りない者に。尊い神々でいらっしゃる女神様のような方がこれほど情けをかけてくださる事は奇跡です。本当に感謝します。


 女神様のその気持ちを絶対に裏切りません。何があっても婚約を果たし結婚できるように頑張ります。よろしくお願いします」


 俺も自分の決意をきっちりと表明した。何しろこの目の前の女神様は本当に神々しいだけでは無く仕草が可愛らしいのだ。こんなに可愛い感じの女性と結婚できるなら男なら頑張るでしょ。


 俺が出会う女性が女神様似の素敵な美しい方でそんな方と結婚できる事を心から願って俺は女神様の前に頭を垂れた。


「分かりました。あなたの気持ちを嬉しく思います。では【婚約儀】を発動します」


 女神様はそう言うと祝詞のりとを唱え始めた。もちろんこの時の俺は女神様が唱えているのが祝詞のりとって言うもので神々の言葉だって事は後に知った事だ。


「〓☆‰§◆⌘‖∋♫£♀Å♀⊿………」


 しばらくすると俺の体が熱くなった。見ると俺の体が光っているのが分かった。見るとセーラ様の体も光っている。


 俺の体中の光が次第に俺の手に集まってきた。


 見るとセーラ様は両手を前に突き出して手のひらを上に向けて両手を合わせて目の高さの所に持ってきていた。


 俺もセーラ様の仕草を真似て水を手のひらですくうようにして両手を目の前に持って行き、光が手のひらの中に溜まるのを見ていた。


 体中の光が手のひらに集まると手の中から光が浮き上がり女神様の頭の上にゆっくりと漂って行った。同時にセーラ様の光が俺の頭の上に漂って来た。


 二つの光はお互いの頭の中に入って行った。


「聖なる儀式は終わりました」


 どこか疲れたような声でセーラ様は言った。


「ラーク()には私からささやかです私からの加護を捧げさせて頂きました。気持ちだけですが効果があるはずです。後はアンパロさん。お願いします」


 セーラ様は本当に疲れたような顔でその場に倒れそうだ。ふらふらしている。


 大丈夫だろうかと俺が声をかけようとしたら。


「待て。セーラは力を使い切って疲れている」


 アンパロが手で制するように言った。何を言っているか分からないが俺は黙った。


「セーラ。よく思い切ったもんだな。しかし……まぉいいか。この後は私に任せろ。ラークには私から説明しておくからな」


 アンパロらしくない優しい物言いでセーラに言った。


 疲れ切った雰囲気だったセーラ様が微かに微笑んで俺を見た。優しい笑顔だった。さ

すみません

予約投稿を忘れていました。

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