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諸所諸々のエッセイ  作者: 粘土
51/66

ブ〇ンコ〇リー

十年位前の実際の出来事です。

 鳥は美しく空を舞う。魚は気持ち良さそうに海や川を泳ぐ。樹は互いの命を分け合う様に陽の光を浴びる。何とも素晴らしい事だ。而して、人は、地に伏し、何時でも苦しそうに歩く。まるで逆だ。苦しむ為に生きて居る様なものだ。然も、科学と化学を発展させ、摩訶不思議とも云うき世界を構築してしまった為に、其の苦しさは二倍にも三倍にも成った。世に生くるもの達は寿命などとは縁遠い生を送っている。死ぬる時には死ぬる。きっと、彼等には其の覚悟が有るのだろう。否、無いにしろ悔いを残さない筈だ。懸命に生きたのだから。比較して、人はうだろう。恐らく先述の通りだと思う。少しでも長く生きられる様に、科学、化学、医学、そして、社会と云う物を造りだした結果、最期まで苦しみながら死ぬと云う最悪の現状を創り上げてしまった。僕は、小学生の頃から、何時いつ死んでもおかしくは無いと医師に宣言された為、命に興味を持てず、之まで過ごして来た。実際、死ぬ様な事が二、三度有った。発作を起こし、二メートルは有るかと云う処から転落したり、海に遊びに行って意識を失ったりした。障害者とはほとんど生きる可き存在ではないのだ。だのに、人の創り出した知恵や工夫で生き永らえて居る。然も、そう云う連中には、世間の風があまりにも冷たい。国民を護らずして、何が国家か。之は紛う事無き事実であり、真実でもある。例えば、君達がいきなり国の奴隷として扱われる様な事が有れば、当然命を懸けて戦うだろう。即ち、障害者とは、生まれながらにして、其のレッテルを貼られた人間なのである。金を稼げと云われても、何処どこも雇って呉れない。漸く有り付いても、最悪の条件でしか受け入れて貰えない。給料が出ても、一か月でお終いだ。詰まり、其の日暮らしという事だ。僕は之まで、そんな現状に絶望を禁じ得なかった。事実、僕の方が仕事が出来るのに、“なぁなぁ”で遣って居る連中の方が稼ぎが好かった。飲食店では、洗い場に包丁を入れては不可いけないというルールが有るにも拘らず、平気で居れる馬鹿が居た。其の御蔭で、僕が洗い場に入った時に「何か堅い物が有る」と思って握り締めたら、案の上包丁だった。勿論、肉は切れ、血を流した。其れでも、ゴム手を嵌めて働いた。まぁ、判然はっきりとは云わないが、其処はステーキハウスだった。其処で、僕は洗い場、洗い物の片付け、サラダバーを全部遣っていた。普通の飲食店では洗い物は乾かした時点でホールの人間が持って行く。然し、其処ではホールはホールの仕事しかしていなかった。なので、洗い物の片付けは洗い場の僕の仕事だった。最初は仕方ないと思っていたが、流石にオカシイだろうと思う様になった。更には、新しく入った正社員と、以前から働いているバイトの女の子同士の喧嘩まで有った。そんな時には自身の給料から差っ引いて、バイトの女の子にケーキを奢ったりもしていた。終いにはバッシングまで遣らされた。もう好い加減愛想が尽きた頃に、昼間からの出勤が命じられ、行ってみると、僕と同い年の馬鹿な女が洗い物もせずに忙しいと阿座ほざいていた。僕は当たり前だと思って、其れを注意したら、即クビになった。何がワリ―か考えろ馬鹿が。究極的な事を云うと、サラダバーに提供するトマトが真緑まみどりで届いた事があったが、店長は平気な顔をして「其の侭出せ」と云って来た。もっと、酷いのは、其の店が謳っている“ブドウ牛”なる肉が切れた時に、ナンバー2の社員が「量販店に行って買って来ます」と云った事だ。店長も頼むとか云って、其れを拒絶しなかった。大体1500円位の肉を5000円以上で客に提供していたのである。……クダラネ~。畢竟ひっきょう馬鹿は馬鹿なのだろう。まぁ、きちんと内部告発してやったが。……。

 此処まで書けば冒頭の美しさ、気持ち好さが解って貰えると思う。人の社会は欺瞞ぎまんに満ちて居る。美しさ、気持ち好さの欠片かけらも無い。自由気儘にマイノリティーを貫いているだけだ。其の為に働いているだけだ。命とはそんなにも単簡なるものではない。たっときものだ。そうで無いと云う者が居るなら訊こう。『貴様等何の為に産まれて来たのだ』と。楽しさと、快楽か? 馬鹿を云うな。世界には生きたくとも生きられない命が有る。貴様等の行いは其れを助長するのに大きに役立っている。志改むる事無ければ、甘んじて死ね。他の命を軽んじるな。鳥も、魚も、樹も、命を懸けて生きて居る。そんな事も解らんのなら、先ず命の際に立ってみろ。そして、其れでも解らんのならやはり死ね。之以上は蛇足であるからして、幕を閉じよう。

アイツ等アホやで。

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