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諸所諸々のエッセイ  作者: 粘土
21/66

死して生くる可し

実際にもう直ぐ死ぬかも知れません。

 僕等は等しく平等で、犯されざる可き自由を手にしている。そう云うと聞こえは良いが実は、其処に悲惨な不自由が有る。詰まりだ。僕等の選ぶ選択肢の九割は間違いなのだ。    然し、現実に希望は有った。宣伝になるかも知れないが、敢えて云おう。the pillowsの❝ファニーバニー❞が宣伝のテーマとして遣われたのだ。之は今以って信じられないが、信ずる可き事だと思う。実際、他に選ぶ曲など無いからである。只、其れだけの事であるが、僕は素晴らしき事だと思った。そんな、七十億の人類からすれば一片の喜びですら、“生きよう”と云う希望を与えて呉れる。其の存在は大きい。だからして、生きて行けるのである。僕が実際である。然し、うやら僕は、もう直き死ぬらしい。まだ、判然はっきりとはしていないが、大学病院の先生の見立てに因ると、肝の臓がイカレていると云われてしまった。冒頭で述べた通り、等分の自由を行使し続けた結果、そうなってしまった。之も又、冒頭で述べた通り、九割の間違いを犯してしまったのだ。けれども、死ぬるか生くるか、其の何方どちらか解らないで生きて行くよりずっとマシだと僕は思う。丁度、左の手首も折れていて、うあっても金を稼げないのなら、一応ではあるが生き延びる方に賭けてみたい。そうすれば、憧れるものに少しでも近付けるかも知れない。そして、其れが現実と成ったなら、僕の2リットルにも満たない脳から湧き出る想いや、世界を見詰めて思った事を綴れる。其れは、比べるくも無いとても美しい事だ。ネガティブな訳では無い。之は完全にポジティブな考えだ。人はいずれ死ぬ。其れを約束として生まれて来たのだから。……

 後何れ程生きられるか解らないが、出来る事を只管ひたすらに、一所懸命に、一生懸命に遣れる筈だ。僕は冒頭に挙げたバンドの素晴らしさに、一歩でも近付きたい。出来得るなら会って話がして見たい。其れは適わぬ夢故、単なる望みとして心に仕舞置こう。之からは何時か観た四角いプリズムの様に、いびつでも好いから人を感動させる様な物を書いて行こうと思う。一握りの人達の為に。


でも、只では死にません。

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