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第42話〜猛る黒〜

「では貴方が火の竜ということなの?」


あたしは目の前の少年が自分のことをこの前ガロウが会ったというその言からそう判断した。



『うむ。我は其処の・・・カグツチのガロウ・サイハ?とか言ったか、その者には以前そう名乗ったが。もっともその時我は岩の姿をしておったからな。我のこの姿を見て汝等が疑うのも無理はなかろうて』



少年はそう言うが。

ええと・・・言いたいことはいくつかあるが、どれから聞こうかな?



「貴様は本当に私と前に話した火の竜なのか?それにその姿はなんだ?そしてこの掘っ立て小屋は何だ?誰の物だ?」



うん。ガロウが大体あたしが疑問に思っていたことを聞いたのでいいか。何か先を越された感はあるが。

あとどうでもいいがこの少年、火の竜?の声は妙に頭に響く。



『相変わらずと言おうか何と言おうか・・・汝は早急な性格をしておるのガロウ・サイハ。まあ良い。汝の問いに答えてやろうか・・・まず我はーーーーーー』


火の竜サラマンドラで前に岩の姿でガロウと話した者で間違いなく、今現在火の大陸のような少年の姿をしているのは自分の魔力が大幅に減少しているので本来の大きな竜の姿をするよりもこの小さな人間の姿をしているほうが魔力の消費が少ないためで、この小屋は獣や魔物が近づかないように自分が建てたものだ、と丁寧に説明してくれた。



「そうか。それならば改めて此処に来た理由を話そう。よろしいですか、姫?」

「あ、うん。お願いするわガロウ」



あたしは今火の竜が言ったことを反芻するため、此処に来た理由の説明をガロウに任せた。



「我々が改めて貴様、火の竜を訪ねたのはーーーーーーという理由からだ。つまりーーーーーー」



ガロウが火の竜に話しかけている声を聞きながらあたしは考えていた。

いや、国綱要らないし!と



『成程・・・以前汝が来たときも何故破焔斬、汝等が言うところの神剣を追い求めていたのか謎ではあったが。あの者が言っていた七神剣物語とはそういうことだとは・・・我が動けない間、三万年程か・・・?他の(もの)達も我と似たような真似をしていたとはな・・・』


少年、火の竜は何かを考えているように呟いた。



「何とかならないかしら?」



あたしはガロウが先程説明した火の竜に会いに来た目的、つまり神剣を新たに造ることができないかどうかを尋ねてみた。



『まあ出来んことはないが。しかし先程も言うたように我は現在魔力を大幅に減らしておる・・・すぐには無理じゃな。少なくとも百年ぐらいは・・・』



火の竜のそんな返答を聞きながらあたしは愕然とした。百年も待っていられない。こうしている間にも各地の魔物は活性化し続けているだろうから。



『それに我は現状もっとも優先すべき事柄がある。どのみち汝等の頼みを聞いている暇はない・・・』


伝説とまでされている竜が優先すべき事?

魔物の活性化よりも重要なことなのかしら?



「それは何?あたしたちで力になれること?」


もし可能ならばここでこの伝説の竜に恩を売っておくことは悪くない。

今後のためにも・・・


「闘神の子孫よ。何を企んでいる?」


傍らのジン・ガトウが疑わしい視線をしながらあたしに何か言っているが気にしないことにした。



『汝等の力を借りてもおそらくは無理・・・いや、そうか・・・!そこの魔物』


火の竜の少年が何かを思いついたようにジン・ガトウに話しかけた。



「何だ、火の竜?」



『・・・どうでもよいが我にも呼び名というものがある。サラマンドラという名のな。その上現在は竜の姿をしていないしな。そんなことよりも、汝は魔法を使えるな?』


「まあな。私は強く誇り高き種族、鬼族だからな。その上魔力を測ることもプラーナとやらも測ることができる」



ジン・ガトウが胸を反らしてそう言った。



『・・・・・・では他者に魔力を譲渡するのも可能か?』



サラマンドラと名乗った火の竜の少年は、そう言いながらジン・ガトウへすがり付くような目をしていた。




〜〜〜





「はんっ!ご苦労なことだ!」


おれは久方ぶりに遭った黒竜ニーズへッグとの会話で奴の役目を聞きそう叫んだ。

奴の役目、生命の樹とやらを護り近づく者を排除するという、つまり番犬の役目のことを。


『汝には分からんだろう。使命を果たす意味はな・・・欲望の趣くままに他者を喰らう汝には・・・』


「龍神に言われるままとはな!誇り高い己達黒竜が日和ったものだな!お前のその牙を折られたのもその所為じゃないのか!」


己は奴の巨体の周りを素早く飛び回り翻弄するように動きながら叫んで挑発した。


『この牙は我自らがある者に捧げた・・・その愚弄は赦さんぞ、ラドン・・・!』


己が黒竜の牙の無い部分を指摘すると思いの外挑発の効果があった。


「そうかよ!だが己はお前の境遇に興味はない!ただ喰らうだけだ!」



己はそう叫びながら内在するチカラを高めていった。


『汝は・・・相も変わらず自らの欲望を・・・邪龍の剣を見た時に遭う予感はしていたが・・・』


「己がこの世界に顕れることをか!お前如きにしては良い勘だ!」



しかし、この空域は魔力が中々上がらない。

・・・どうやら奴お得意の結界を張ってやがる・・・


そう判断した己は高めるチカラを魔力ではなく、


フォンッ


『なっ!』



ズバッ!


『グオオッ』



オーラとやらを使って腕を横に振り黒竜の瞳へとそのオーラの塊を飛ばした。



「ラシンケン、レックウ・・・だったか。どうだ、黒竜(ニーズヘッグ)!オーラの味は!」



奴は己の魔力を封じたことで僅かばかり油断していたのか、あっさりと人間の技を食らっていた。



『・・・その人間は未だに生きている、のか・・・?』


黒竜(ニーズヘッグ)が残った右目を見開き驚愕の眼差しで己の全身を見ている。


「そうだ。己に身体を乗っ取られたとはいえこいつは、シンド・ラギは生きている。もっとも・・・己に身体を明け渡したことで自我は消えているがな」



だが何だ・・・時たま感じるあの感情は・・・?



『・・・我の誤算か・・・しかし、いくら我に傷を負わせたとはいえ魔力が使えぬ汝はそのあたりが限界だろう・・・』



「冷静な分析・・・お前は以前より成長したな」



『我とて伊達に永年此の闇の大陸に居るわけではない・・・』



「・・・だが、まだ甘い」


己は黒竜の正面に回り居抜くような視線で奴の右目を見ていた。



『何・・・?』


ヒュンヒュンヒュンッ



『・・・!』


ザシュッ



先程オーラで繰り出すレックウとやらを黒竜の死角になるようにもう1つ放っていた。

彼方の離れた場所にあったそのオーラの塊は己の意思で自由自在に動かすことができる。


だが・・・



『二段構えとはな・・・戦いに於ける勘というものはそうそう鈍りはせぬものだな・・・』



奴は顔面にそれが直撃する寸前で回避し奴の頬を掠めた程度に終わった。



「お前も中々いい反応をするものだ。だが己は手の内を全て見せたわけではない・・・!」



『我もだ・・・』



「何!?」


奴の切り札とも言うべき魔導結界を既に行使しておきながらまだとっておきがあるのか?



「面白い・・・!この兄が受けてやろう!」



『・・・我は汝を兄と思ったことはない・・・!』



「そうか。いいから早くお前の本気を見せてみろ!!」



『ラドンよ・・・汝はこの世界に顕れるべきではなかったのだ・・・・・・』



奴の残った右目はどうしてか哀しい色を湛えている。


「はっ!お前が決めることではない!」



『血族の手に掛かるよりは魔界で魔族に・・・いや、栓なきことか・・・』


黒竜は首を振り最後にそう言い残して黙った。



「・・・?」



そしてみるみるうちにその姿を小さくしていった・・・?



「お前が変化の魔法を使うだと?」



『・・・できれば遭いたくは・・・殺したくはなかった。そのためにヒトの形をしていたその者に果実を・・・・・・もっとも、可能性を考えて此の空域で待ち構えてはいたが・・・汝が現われる可能性を・・・』


姿を己程度まで小さくした黒竜は再び己に話し始めた。



「ニーズヘッグ・・・お前は・・・?」


己はかつての弟が変化したその姿・・・否、手に持っているモノを見て警戒した。



『ラドン・・・せめて我がこの手で、』



言いながら小形化しヒトのような姿になったニーズヘッグはその手に持っているモノ、剣を此方に向けた。



「まさか、それは・・・」


『安らぎを与える・・・この、グラムで・・・!』


「!!」



己は龍神界でかつて伝え聞いたことのある滅竜剣(ドラゴンスレイヤー)を持った奴の気迫からその場を動くことができなくなった・・・




〜〜〜





ジン・ガトウが先程からサラマンドラに手を翳している。



「どうだ?魔力は渡っているか?」



『ふむ・・・』



ジン・ガトウがサラマンドラに尋ねるもサラマンドラは納得がいかない顔をしている。



『汝は確かに優秀な魔導の使い手ではある』



「まだるっこしい言い方だな・・・つまり、魔力は回復しているのか?」



『・・・汝から魔力は譲渡されてはおる。我が言いたいのは、』


「?言ってみろ」


『我と汝では魔力の絶対量が違いすぎるということじゃ。つまり、』



「ジン・ガトウの魔力だけじゃ足りないってことね」


あたしはサラマンドラの言いたいことが分かり口を挟んだ。



『平たく言えばそうじゃ』


「なっ!?・・・しかし、そうか・・・・・・私は鬼族の中では最高峰の魔力を持ってはいるが、神獣に及ぶほどではないかもしれんな・・・」


『だが、助かった。全快はしておらんが多少は魔力が回復した。これならば・・・』


「何か違うの?」


『うむ。少なくとも魔物どもと会話、いや念話というのじゃが意思の疎通を図ることができるじゃろう』



「えっ!?それってクニツナみたいな能力じゃ?」



あたしは驚いてサラマンドラに詰め寄りその胸ぐらを掴んだ。(サラマンドラは赤い布切れのような物を少年の体に巻いている)



『く苦しい・・・離せ娘・・・・・・そのことは言っておらんかったか?まあよい。それで礼というわけでもないが、何故魔物が活性化しているか本人に聞いてやろう・・・』


「本人?」


サラマンドラから手を離したあたしは聞き返した。本人とはいったい・・・


『うむ。このあたり、火の大陸の南の魔物を統率する魔狼の長に・・・』



サラマンドラはそう言いながら小屋の外に出た。あたしたちは慌ててその後に付いていった。



しばらく歩きさらに進んで行くと、



『この近くか・・・』



広い草原のような場所に出た。

こんな場所があったんだ・・・



「ねえサラマンドラ?このあたりに魔狼の長っていうのが居るの?」


あたしが尋ねると、


『そうじゃ。魔狼の長フェンリル・・・我がかつて交流のあった者じゃよ』


「かつてって・・・貴方の話なら少なくとも3万年は石になっていたのじゃない?どうやって交流を・・・」


『じゃからその頃の話じゃ。我が封印される前の・・・奴も絶大な魔力と生命力の持ち主じゃからな。生きておるとは思うが・・・」


自分で言いつつ本当にそのフェンリルが生きているかどうか不安になったのだろう。サラマンドラは語尾を少し濁した。


「ふうん・・・でもぱっと見ても特に何か居るわけでもないけど」


あたしは先程からこの草原の何処かに何か居るかと思い探してはいるのだが。



「っ!?これはっ!」

「この魔力!?」


と、あたしがきょろきょろしていたらガロウとジン・ガトウが何か驚いていた。



「どうしたの?ガロウ、ジン・ガトウまで?」



ガロウはともかく冷静な筈のジン・ガトウまでが慌てた様子にあたしは訝しんで聞いた。



「姫、彼方を、」



ガロウが指を差した方角を見てみると、



『・・・・・・』



離れた場所から此方を見つめる巨大な狼が居る。



「でかっ!」



あたしの口からはつい無意識にそんな言葉が出た。

いや、だって、何mあるの!

そのフェンリル?・・・黒い体毛の狼の体長は少なくとも10mぐらいはありそうだった。



『ーーーーーー』


『ーーーーーー』



気づけばサラマンドラ少年とその巨大な狼が見つめあって、いる・・・?



『ーーーーーー?』


『ーーーーーー!』



狼が首を傾げたように見えた、かと思えばサラマンドラ少年が何かに驚いたような素振りを見せる?


・・・!!


そうか!先程サラマンドラ少年が言っていた念話とやらを行っているのか!


しかし、その話の内容を知る術が・・・


クニツナを使えばいいのか。

それに思い至ったあたしは腰に差しているものを抜き、


『ええと、フェンリル?はじめまして』


『!?』


あたしがクニツナを持ちながら頭の中で巨狼に話しかけると巨狼があたしのほうを素早く振り向いた。



『人間が念話を・・・?』

巨狼が何やら驚いている。


『ええ。あなたと話したいと思ってクニツナを使ったの。そんなことよりも、今サラマンドラとどんな話をしていたの?』



あたしはサラマンドラ少年と巨狼を交互に見ながら尋ねた。



『・・・そうじゃな。今聞いたことは我から説明するとしようか・・・よいな、フェンリル?』



サラマンドラは何故か疲れたような、何処と無く怒りを滲ませているような態度であたしに言った。



『そうだな。そのほうが良いかもしれぬな・・・』



巨狼、フェンリルも何故か嘆息するように言った。どうでもいいが巨大だ・・・


『あたしはどちらから聞いてもいいけど。で?何か分かったのサラマンドラ?』


『ああ、分かった。魔物が活性化した理由が・・・』


『本当に!?』


あたしはまさかこんなにあっさりと疑問が解決するとは思っていなかったので驚いて聞き返した。



『本当じゃ・・・それはどうやら我に無関係でもないらしい』


『?どういう意味?』



魔物の活性化は火の竜、サラマンドラにも関係あるって?

意味が分からずに聞いた。


『つまりじゃ、近年になってこの世界の獣や魔物に魔力の素を与え始めた者がおるのじゃ。其々に与えられる魔力は微量らしいがの。じゃが魔力を取り入れた獣や魔物は身体能力や強さが上昇する、という利点はあるがこの世界で普通に生きている獣や脆弱な魔物などはその禍々しい魔力に耐えられずに性質を変えて凶暴になり人を襲わずにはいられなくなる、という・・・』



『な、何なのそれ!そんなことをやって何の得があるっていうのよ!』



あたしはそんなふざけた真似をする奴に腹が立ちつい憤慨してしまった。

それでは私たちはただのとばっちりではないか、と。


『うむ・・・汝等人間が憤るのも無理はなかろうて。フェンリルは元が強大な魔力を持つ者なので微量な魔力を与えられても性質は特に変化せなんだが。そのフェンリルも自分の血族や下級の魔物を暴走せぬように抑えようとはしたらしいが・・・』

と、サラマンドラ少年がフェンリルを見ながら言うと巨狼は僅かに目を伏せた。


『いや!それは別にフェンリルの所為じゃないじゃない!悪いのは全部その魔力を与えた奴でしょう!?』


『まあ、の。そやつが全ての元凶・・・』



サラマンドラに何の関係があるのだろうか?先程自分は無関係ではない、とか言っていたが。

それに、



『ねえ、サラマンドラ?貴方はそのことに何の関係があるの?それに何故そんなに悔しそうなの?』



あたしはサラマンドラが吐き捨てるような口調で言ったのが気になり尋ねた。



『奴は赦さざる罪を犯した・・・2つの罪を・・・』

『どういうこと?』



『・・・1つは我等の故郷とも言うべきこの世界・・・人間界に混沌をもたらしたこと。そしてもう1つは我を、』



永年封じ込めたこと、とサラマンドラは言った。

それは、



『奴・・・デュカストテレスがな・・・』

魔界に存在する者の名、らしい。





〜〜〜






『終わりだ、ラドン・・・!』



言いながら姿が人間もどきになった黒竜が・・・! 消えた?



シャッ


ズバ!



「うおっ!」



気づけば奴が右手に居り己の右腕を斬った・・・!



『浅いか・・・』



そう呟く声が聞こえ再び奴の姿が消えた

速い・・・!


つまりそういうことか。

小形化したことで、剣を扱えることができるようになり、魔力の消費を抑え、その代わりに尋常ではない速度で動ける、という・・・

シャッ!


『今度は・・・!』


「甘い!」



バシッ!



己は後ろから斬りかかってきた黒竜の剣の切っ先を瞬時に後ろを向き両の手で受けとめた。



『っ!』


「お前にしてはよくやった」


『!?いつまで我を下に見る・・・!』


「無論、永久にだ」


『ラドン・・・!』



小形化してもどうやら膂力は然程上がっていないようだ。奴と己の状態は拮抗し続けている。

挑発にも乗りやすい・・・余程己への劣等を・・・




「伝説のグラムを持ってしてもその程度か、ニーズヘッグ?」



己はさらに嘲るように言った。

しかし、



『・・・掛かったな、ラドン!』



黒竜(ニーズヘッグ)から感じる圧力が上がった・・・?



龍心貫(シグルズ)!』



グワッ



!?剣が己の手をすり抜け、た・・・?



ドスッ!!



『さらばだ、ラドン・・・』



己が胸に刺さった(グラム)を呆然と見ていると、ニーズヘッグのそんな哀しそうな呟きが聞こえた・・・






〜〜〜





「まだか!ミシル!」



俺達は再びフェンの風に乗って先程から感じているラドンらしき魔力の元へと急いでいる。

細かい場所は俺にはよく分からないのでミシルに尋ねたのだが。



「・・・もう少しだ。だが交戦している、のか・・・?」



相変わらず魔力らしきものは1つしか感じられない。


「交戦?俺は魔力を詳しく感じられないが、それでも1つしかないぞ?」



その1つはラドンのような感じだとは思うが・・・



「・・・とにかく急げ、クレアス・・・」



ミシルがフェンに偉そうに言った。



「は、はい!」



?しかし何故かフェンは素直にミシルの言葉に従っていた。年上は敬う奴なのか?



「オーラ、プラーナ、妖力、魔力。この世界の力は・・・」



リシナは何かを考えるようにぶつぶつと独り言を言っている。



でも。と俺は思った。

ミシルが言うようにあのラドンが仮に誰かと戦っているとするなら相手は誰だ?ラドンのあの強さだと並の魔物とかなら相手にもならないんじゃないか?と。



「・・・!」



俺が素朴な疑問を覚えて考えているとミシルが何かに驚いている?



!?


ラドンの魔力が高まって・・・消えた?



「・・・何が、起こっている?」



「確かにな。意味が分からん」



そして、もう1つ。

別の魔力らしきものを感じそれも高まった、と思ったらそれも消えた。

ラドンの魔力共々・・・






しばらくして俺達は先程まで魔力を感じていた場所に辿り着いた。

其処には、




「・・・やはり奴は何者かと戦っていたのだろう・・・」



ミシルが呟いた。



「だな。だけど・・・どうやったらこんな、」



「状態になるのかってことですね・・・」



リシナも驚いたように其処を見つめている。



「ラドンってやつはそんなに凄いのか・・・」



フェンが感嘆するのも無理はない。俺も正直どのようにしてこんな真似ができるのかさっぱり分からないからだ。俺達4人が見つめる其処は、



「!?誰かあそこに居るのか?」



まるで隕石でも落ちたような凄まじく大きな地面の凹み。その中心に気配を感じた俺はそう呟いた・・・


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