第二十三話 魔帝と帝級魔法使い
「もう。昨日の夜の道具何?また変なもの買って~」
ニキシーが顔を赤くしていった。なんだ、みんな顔が赤いではないか。それほど良かったのだろうか。
「そういえば、レオン、ガレス、エラーラは平気かしら?」
アリスが心配そうだ。ここは安心させなくては!!
「大丈夫さ。シルビアがついてるし、それにあの三人は強いじゃないか。すでにガレスは上級剣士、レオンは頭脳が魔法学院に並ぶ大陸中央大学の下級生と同じレベルだし、エラーラも上級魔法使いだ」
シルビアはああ見えて実は剣王なんだ。それに大陸中央大学は魔法学院の魔法が頭脳に変わっただけだしな。かなり難関だ。俺の子は俺に似てすごいな。
「あ、リリィとルナはどうしてるんだ?」
「ヘンリー様はほんと妹さんが好きですね」
アリスがいう。当たり前だ。初めての妹だ。絶対にどこの馬の骨かもわからない人とは結婚させない。するもんか。てかリリィは大学いかのかな?そんなこと考えているうちに村についてしまった。
「ここが村ね!」
「ええ、昔とあまり変わりませんね」
マリアが元気よく言ったのに俺が答えた。
「ヘンリー?ヘンリーなのか??」
なにかなつかしい声が聞こえ、誰かと思い振り向くとゼノビアだった。
「ゼノビア!久しぶり」
「誰よあの女!」
「そうよ」
「そうですわ」
「あはははは」
妻たちが少し不機嫌そうに言った。なにを心配してるのか、俺は今妻たちしか愛してないのに。昔なんどかゼノビアとやったけども。
「ヘンリー。あなたがでてから大変だったのよ!まぁまずは部屋に来て」
なんだなんだ?どんなことがあったんだ?魔神に襲われたとか?襲われた痕跡はないが、、、
「ゼノビア!子供ができたんですね。お相手は?」
「あなたよ。ヘンリー」
ん??????聞き間違えだろうか。ヘンリーと聞こえたような、?
「ヘンリーと私の子よ。名前は、マリー、女の子よ」
聞き間違えではないみたいだ。よくみたら俺と似ている。いやどちらかというとリリィに似ている。髪以外は。
「ヘンリー!どういうことよ!説明しなさい!」
マリアが怒っている。きっと俺がここに来たのがマリアと離れてすぐだからであろう。
「そうよ!説明して?」
「ええ、ほんとに。説明してください」
ニキシーもアリスも怒っている。新しい妻が増えそうだからであろう。ゼノビアは魔族だ。人類と魔族のハーフは少なくはないが迫害されやすい傾向にある。魔大陸はまだしも、我が家があるエリュシオン大陸中称中央大陸では迫害が激しい。どちらかというと純魔族のほうが受け入れられている。そう考えると無理だ。魔大陸にずっと住め続けれない。領地での仕事がある。
「結婚とまでは行かないけど、娘には剣技の才能があるの。だからあなたたちの用事が終わったら剣神マリアに剣技を教わらせてほしいの」
「なるほど、マリア。いいかい?」
「ええ、もちろんよ!でもあとでヘンリーは家族でお話よ?」
ああ、終わった。いわゆる詰みであろう。逃げ道はないものか、、、
後日。説教は深夜まで続いた。だが悪くはない。そういうプレイもたまにはいいではないか!ま、実は説教が長引いたのは途中から怒りながらのプレイに発展したからだ。おっとそれよりも急がないと、魔神オルスを倒すためにオルスのアジトへ向かわなければ。のんきにそんな話をしていると空が暗くなった。
「なんだ!なにが起こる!!」
不吉な予感がした。懐かしい感覚だ今までの人生で2度しか味わっていないあの恐怖。七大神の誰かが来たようだった。この感覚はこれで3度目だ。
「こ、この感覚は!!!!」
時間がたつにつれちかずいていった。だから気配の感覚にとてつもない懐かしさと恐怖感があった。きっとあいつだあいつに違いない。
「おい。水神のヘンリー、あの時最後まで殺しとけば良かった」
「チッ、来たか」
予定より早い再会であった。だがそちらから来てくれたのだ。感謝だな。旅の時間が減り、子供たちに会う時期が早まりそうだ。
「ゼノビア!お前らはこの村から避難しろ!」
「何言ってるの!私たちも戦うわ」
「だめだ!!!!!!!!!」「お前らでは七大神の誰一人にも歯が立たないぞ」
「わ、わかったわ。今回だけよ」
「ありがとう!」「ニキシー、アリス。君たちはスヘルド族の護衛を頼むあいつは、七大神の俺らで戦う」
「わかった。気おつけて!」
あああああ。やっと復讐ができる。俺を、俺の妻たちを殺しかけた。あのくそ野郎に、くそ野郎にどでかい拳をお見舞いしてやる!!!!1
「マリア、行くぞ!」
「わかってるわ」
まずは水帝級魔法かな!
「深淵の抱擁」
「速剣流・第22ノ型」
マリアが俺の魔法に合わせるように魔法を放った。さすが俺の妻だ。俺と息ピッタリである。
「ふっ。そんなものかぁ!」「魔鋼流・3ノ型」
さすが読み解く型だ。マリアの剣を読み取り、剣や剣技に魔力を流し力を強めて俺の魔法もかわした。まて、どこで覚えたんだ?前は剣技を使わなかったはずだ。やはりアク神からもらったのだろうか。だが無限にもらえるわけではないはずだ。なにかトリックがあるはずだ。
「戦闘中に悩みことか?」
だめだ。いま考えてる暇はない。あいつは剣技を得てかなり強くなっている。まずは攻撃だ。何と交換または何を条件にしたのかはまだ分からなかった。
(魔法をどんどん撃ち込まなければ....)
攻撃をやめない。ひたすら戦闘が続く。
一方そのころ。アリスとニキシーは魔神オルスの配下の魔族どもとスヘルド族とともに戦っていた。
「この大地をすべる(滑る)水の精霊よ。我に水の恵みを与えん。」『蒼海大瀑布』
ニキシーが水王級魔法をはなった。オルスの配下は、オルスから魔帝、魔王、の称号をもらっている魔族もいるらしい。つまり帝級レベルや王級レベル以上の人材だ。魔聖がないのは正反対の言葉だからだと考えている。それにださいし。おっと、話がそれてしまった。話を戻すと、称号をもらってるのはごく一部であり、ニキシーでもたおせるだろう。アリスはというと治癒術師なので治癒しかつかえない。だからその代わりに頭脳戦をしてもらっている。オルスが魔鋼流を手いれれたのはなぜかを考えたり、どこが弱点か、ニキシーにはどのような戦術を使うのかなどだ。一様エリシオンの王族だからかなりの教育は受けていたため頭がいいんだと。本人はそう言ってるがそれは間違えである。もとから頭がいいのだ。いわゆる天才。天才肌のだろう。
「ニキシー。南からオルスの配下らしき部隊が来ています。ひとりかなりの手練れがいます。帝級ぐらいでしょうか」
「魔帝か、、、私と同じ帝級。わたしは龍神にも水神にも教わったのよ!いけるわ」
アリスとニキシーがそんな話をしている。序盤から帝級同士なんて、オルスと俺らより、こっちが序盤は中心になるんじゃないか?俺らの戦いのほうが激しいというのに。ここからどうなってしまうのか。
「我が名はゼル。魔帝ゼル・ドラゴゼルドリスアルゼインである!」
(名前長、、、)
ニキシーがそう心で呟いた。
魔王の上、魔帝である。魔神オルスの軍の上層部。いわゆる大将軍である。魔王が将軍と言ったところだろう。かなり強い魔族だ。
「アリス。援護は頼んだよ!」
「ええ、ニキシー。もちろんです!」
ニキシーが詠唱を唱えた。水帝級魔法、『氷河期の到来』だ。一面に氷が広がった。
「ふっ。なかなかやるな嬢ちゃん水帝級魔法使いか、だが魔力量的にこれ以上伸びないな、聖級魔法を使えるほどの魔力はないみたいだからな!!」
「そんなのわかってる!神級が我が家には2人もいるのよ?私は2人の援助出来ればいいの!」
たしかにニキシーには聖級魔法を使えるほどの魔力はない。彼女はそのことを根に持っている。2人も神級が周りにいるのに自分は帝級で役に立てないと思っているからだ。だが、彼女は諦めなかった。まるで、狼のような威勢で美しくまた、儚く戦った。
「見せてやろう!魔帝の力を!!」「魔の力よ!我の呼び掛けに応えよ!」『魔帝・解・滅びの太陽』
ニキシーに直撃し、辺り一面にまるで太陽の表面のように焼けこげる程の熱さが広がった。一瞬にして氷がとけた。
「ニキシー!」
アリスが遠吠えのように大きな声で叫んだ。
辺りに煙が充満する。ニキシーの声はない。ただひたすらに不安が走る。
「ふっ。所詮人間。ここまでか」
煙が避け始めたころ、中から人の影が見えた。
「なっ!」
魔帝ゼルが驚きを隠せず口に漏れた。確かに彼女は帝級魔法使いだ。ほとんど同じ魔法の威力、体の強さだけが違う。
「舐めないでくれる?これでも昔は冒険者だったのよ!本気でいくよ!」




