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クーリングオフが効くかが問題ではない普通

投稿が空いた理由:プロットは頭の中(無いともいう)、書き溜めは無し(全部リアルタイム執筆)、RTAやTASの動画が面白かった、人間だから睡眠が必要等多数

 夢の中だと確信を持てるほどに何もないふわふわとした空間。自分自身を剥き出しに晒されるような

、心の中といわれても違和感を感じない空間に、ふと一つ自分以外の存在が侵入してくる。


――恐ろしいほどに頑丈なプロテクトだったが、ようやく接続できた――


 ただの夢ではないと直感する。正に力の塊ともいうべきその存在は、しかしどこかで感じたことのあるような気がして。


――どうやらココで意識を確立しているようだなイレギュラー――


 その言葉に。どれほど覚悟していたとはいえ。確実に揺さぶられる。


――とはいえどうやら不安定かこれなら十分に駒にできるだろう――


 何かが伸ばされる。揺らいだ部分から侵入するかの如く纏わりつくそれは、しかしどうやら未だに私の中には入ってこれず。


――受け入れよ力が欲しいだろう神から見放された無力な存在――


 そこでその力の質が、どこで記憶したかがはっきりと理解できる。これはあれだ、魔物から感じる属性力。となればこの存在は。このイベントは。


――魔王となりて復讐したかろう――


 闇堕ちイベントである。そして気が付く。先程のイレギュラーという言葉は、所詮私が異物であることに気が付いたわけではなく、属性を持たない程度の意味合いであったと。であれば揺らぐ必要などどこにもない。失せろ。


――なぜ拒む――


 なぜも糞もない。その選択肢は明らかにダメなルートだからに決まっている。いや、原作が闇堕ちダークファンタジーの可能性も捨てきれない以上は貰うのも手なのだろうか。返却は可能?


――なんだこいつ――


 なんだじゃない重要なポイントだぞそこは。あらかじめ返却可能か確認するのは阿漕な商売に対する消費者側の権利であり防衛手段だ。はっきりさせろよどうなんだ。


――む、無理だ――


 じゃあやっぱりやめておくわ。どうせ魂に云々とかなんだろうが、それって最後にバッドとかビターエンドまっしぐらじゃん。トゥルーエンドに行くためにはここで断りますとかそんな感じなんだろはいはい解散。


――……――


 ぞわりと、纏わりつく力が強くなる。無理やりにでも侵入を果たそうとするそれは、問答無用と言わんばかりに魂を圧迫していく。故に選ぶ手段はただ一つ、正当防衛の名の下の実力行使である。


――!?!?!?――


 ただ斬っただけ。現実で出来ることが夢っぽい空間で出来ない道理はないだろう。むしろ思いのまま、想像の通りに動くここならば、今まで出来なかったことすら出来そうだ。力の出処へと意識を向ける。空間に走る亀裂から覗かせる力の塊。


 それに向けて、ただ望むままに、振り下ろす。ぎりぎりで引っ込むように避けられたものの、避けた程度で理想の斬撃から逃れるなどそれは甘いだろう。言葉にならない絶叫が響き、亀裂が砕けるという冗談のような光景。


 感じた手ごたえは浅く、精々が腕に斬りつけた程度の深さ。致命傷ではないだろうが、手傷を負わせることが出来たのもまた事実。


 その感覚を忘れぬよう、夢が覚めるまで延々と素振りを続けるのであった。

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