4月2日(丹)
小さい頃、周りの友達は皆お姫様なんかに憧れてた。でも私にはよくわからなくて…。
そんな私はお姫様をかっこよく助け出す王子様に憧れたんだ。
でも私は女の子で…。一時期私が分からなくなった。
「ん……朝か…」
私はベッドから身体を起こしカーテンを開けた。先ほどまで見てた夢の事なんて忘れて…。
壁にかかった時計を見てみると短い針は11時を少し過ぎた位置で止まっていた。
「うわ…もうこんな時間か」
私は急いでリビングに行くと弟の丹璃がテレビでゲームをしていた。
弟は私より女の子みたいな顔を不機嫌そうにさせてこちらを振り返った。
「姉ちゃんお腹空いたんだけど……」
丹璃はそう言うとテレビに向き直った。
そういえば今日は両親がともに朝早くからいなかったっけ。丹璃も自分で朝ごはん作ればいいとお思うんだ。
私は作るの面倒くさいなぁと思ったので食べに行こうと思って丹璃の元に近寄った。
「作るの面倒くさいし食べに行こうよ」
「えー…外出るの面倒くさいんだけど」
丹璃は今日は外出したくないらしい。
私はいつものように丹璃の背後から腕を回し、耳元に顔を近づける。
「なら、丹璃が作ってよ。おねえちゃん丹璃の手料理たべたいなぁ」
少し甘ったるい声で囁く。そして、追い打ちに最後に息を吹きかけた。
丹璃は身体をビクッとさせこちらに振り向いた。私はあまりの顔の近さに一瞬戸惑い顔を思い切り離した。私と丹璃はお互い顔を真っ赤にして微妙な雰囲気の時間が流れた。
テレビには暗い感じのBGMと共にGAMEOVERの文字がでかでかと映っていた。
「ご、ご飯食べに行くんだろ!じゅ、準備してくる!」
丹璃はそう言うと逃げるようにリビングから出て行った。
リビングにはゲームのBGMが鳴り響く。
「はぁ…やっちゃったなぁ」
私はそう呟くと出かけるための準備を始めた。
私は準備を終えリビングに戻ると丹璃は黒のシャツワンピースという可愛い出で立ちで待っていた。
私は白のTシャツにリラックスボトムというラフな格好だ。知らない人が見ると兄と妹にしか見えないだろう。
「丹璃は今日もかわいいね~」
「早くいくぞ」
私がそう言うと丹璃は少し赤くなりながらも特に気にした様子もなく先に行ってしまう。
昔は可愛いって言うとあんなに照れていたのに…。私は丹璃のちょっとした成長に少し寂しいく思った。
私たちは近所のレストランで昼食を済また後、せっかくだからと隣町の少し大きいショッピングモールに来ていた。
「あっ丹璃。ちょっとお手洗い言ってきていい?」
「ん?わかった」
私はそう言ってお手洗いに行き、戻ると丹璃が2人の男の人に絡まれていた。
またかと思いながら私は丹璃の元に助けに行く。丹璃は可愛いからたまにこういうことがある。私はナンパなんてされたことないのに…。
「お兄さんたちうちの子になんか用?」
私は少し男達をにらみながら声を低くしながら言った。
男達は身体をビクッと震わしこちらに振り返った。
「チッ。男連れかよ……行くぞ」
一人がそう言うと男達は去っていった。
私は息を吐き、ちょっとした恐怖を追いやった。やっぱり何度こういうことがあっても慣れるものじゃない。
「丹璃大丈夫?」
「うん…ありがと」
丹璃はちょっとうんざりした顔でそう言った。
この後は服や雑貨などを見て回り家に帰った。




