二度と戻れないあの世界で、私は。
◇
ルノア、もとい、小鳥遊 明日香。
日本のある学校でいじめに遭い、その放課後、車に轢かれ無惨に命を散らした。
いじめがあるという事実を親が知ったのは、明日香が死んで一週間後だった。
ー学校にて。
「どういうことです!?飯塚先生!明日香がいじめにあっていたなんて!なんで葬式の時、教えてくれなかったのです!!」
そう言って明日香の担任ー飯塚というーに迫るのは、明日香の母だった。
「私もつい先日知ったのです。」
「やめてください、そんなコト!!とっくの前に知っていたのでしょう!?」
「ですから…。」
「母さん…!落ち着いて。」
「落ち着いていられるわけないでしょう…!?車に轢かれてタヒんだならまだしも、その前にいじめっていうものがあるのよ!?」
母を止めようとするのは、兄の玲緒。
大学生で、今は実家から離れた、大学近くのマンションに住んでいる。
「それよりも先生。その明日香をいじめてる奴らはどこにいるんですか。まさか、のうのうと帰宅したわけじゃないですよね。」
「ええ…。今は職員室で話を聞いております。事実確認と言いますか…。」
「事実確認!?なんでですか、いじめたっていうことには変わりないのですよ!?」
「ですが、無いとは思いますが、小鳥遊さんに何か喧嘩を売られその腹いせ、ということも有り得るかも知れません。」
「だからって人×しに近い行為をするのは違うでしょう!?」
ーガラッ
「…」
クラスに入ってきたのは、明日香をいじめていた、いじめのリーダー・里美 優香。
「貴方ね!?明日香をいじめていた一人は!!」
「そーですけど。何?今頃になってきていじめに気付いたの?アホじゃん。親ならもっと前に気づきなさいよ。」
「貴方…!!年上にはきちんとした礼儀を払いなさいって言われてないの!?貴方の家はどういう教育をしてるの!?」
「教育とか…。はぁーあ、笑えてくる。」
そういって優香は天を仰ぐ。
「ねえ、おばさん達さストレスってどーやって発散してる?」
「ストレス…?私の場合は、っていうかそんなの関係ないでしょう!?」
「おばさんうるさーい(笑)。私の場合はね、小鳥遊 明日香。アイツをいじめることがストレス発散法なんだよ。」
「お前、狂ってる。」
「お、いっけめーん。誰、明日香のおにーちゃん?あー、見たことあるかも。どっかのカフェでバイトしてた人でしょ。うちらが話しかけても『業務妨害です。』ってなんとかいって無視した酷い人!」
「…それがどうした。今話してるのは明日香のいじめのことだ。お前らに時間を割くつもりなんかねぇんだよ。」
「だったらここ来てんじゃねーよ。アホ」
「そういえばこんなこと知ってる?」
「小鳥遊 明日香が、人の彼氏奪ったって話♡」




