公爵令嬢、初仕事を請け負う。
《盗賊》
私が住んでた日本でも、世間を騒がせる人たち。
色々な箇所に転々と住み、本拠地が定かではないという理由で、警察も手に負えない人たち。
その中でも、一番有名だったのが『赤猫』というもの。
盗賊に軍団名なんて存在するか、という人ももちろんいたが、昔よりも被害が大きくなってきているので、甘く見ることは少なくなった。
「後宮烏…ですか?」
ルミナリア学園生徒会室。
一週間前にこの学園に来た翌日、早々に所属した。
それもテオのせいなんだけどね…。
◆
「せいふぉふぁい?」
「うん、生徒会。俺も入ってるんだけど。良い機会だしさ、ルノアも入ってよ。」
「嫌よ。自ら壇上になんて立ちたくないわ。」
「ルノアって、結構面倒くさがりやで目立ちたくないよね。」
「そりゃ誰しもそうでしょ。」
「俺の場合は、奉仕活動で将来有望な人生送りたいから入ったんだよ。というわけで入ってね。」
「無理よ…。」
◇
というわけで現在に至るのだ。
「この騒動は、ルノア・テオドール・ミレイユ・セレナの共同作業だ。頼んだ。」
受け取ったレポートには、《フェリアネットについて》と書かれていた。
レポート曰く、フェリアネットとは、強盗才能を持った下級族人と言われるいわゆる平民の集まりらしい。
何人かは警察に捕まっているものの、貧富の差があるこの国では盗賊ーフェリアネットーに同情するものが多く、加入者が後を絶たないという。
そのせいで、警察も歯が立たず、行方をくらまし続けているフェリアネットは、ついにルミナリア学園まで手を出してきたという。
「厄介なことになるわね…。」
ーコンコン
「ルノア、ちょっと良い?」
扉から顔を出したのは、テオだった。




