表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御使い結び  作者: 狛ノ上緒都
第6話
PR
47/51

第6話 5

『でも おばあさんいじめるのよくない』


『いたいことすると じぶんもくるしくなる』


そう綴る天使様の首に、ふと視線が向いた。

天使様を捕らえ、後に引けなくなった村人達。

"誰かを苦しめると、苦しめた自分に帰ってくる"という言葉は、絵本の中の動物だけではなく、村人達にも向けられていた。


「村の人達も、うさぎに怒られちゃいますね」


『僕』がそう言えば、天使様は喉をひゅうひゅう鳴らして笑う。

村人が狸で、いじめられた側になる『僕』達はさしずめお爺さんとお婆さんだ。


想像して少し笑ってしまう。

『僕』が急に笑ったものだから、天使様は不思議そうに首をかしげた。


落ち着いたころに、『僕』は他にも絵本を取り出す。

かちかち山の他に、猿蟹合戦、七匹の子やぎ、赤ずきん、ヘンゼルとグレーテルが入っていた。


どれも『僕』が知っている絵本だったが、話の本筋は違えど、どれもこれも共通の終わり方をする絵本ばかりだ。

鍵守と名乗ったあの男が選んだと言っていたが、てっきりシンデレラなど幸せで終わる絵本がくると思っていただけに、『僕』は首をかしげる。


ただ不思議に思ったのは最初だけで、天使様が楽しんでくれればとそれらの絵本を差し出した。


天使様は期待を隠しきれない様子で絵本を受け取り、読み始める。

ページを開く度に翼がぴくりと動き、悲しそうになると力が抜けたり驚くと強ばる翼を眺めながら、やることの無い『僕』は食事を取っていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ