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虹丸  作者: もんじろう
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 破壊された門を通った静香を城兵が取り囲んだ。


 続々と集まる城兵の黒だかりにも、静香は歩みを止めない。


 まっすぐに天守閣を目指す。


 ついに屍兵の前衛が静香に襲いかかった。


「でやっ!!」


 静香の気合いと同時に振られた折れた刀が緑のきらめきを放ち、何十人もの屍兵を一度に両断した。


 仲間がやられようとも、感情の無い城兵は微塵も怯まない。


 次々と静香に迫ってくる。


 それを静香の斬撃が迎え撃つ。


(斬る! 斬る! 斬る!)


 静香が笑う。


 笑うほどに、斬るほどに、静香の瞳の緑色の光は輝きを増し、刃となる緑のきらめきも鮮やかになっていく。


(斬りたい!!)


 静香の動きは、さらに加速する。


(もっと斬りたい!!)


 ふと気づけば静香の周りには、まともな攻撃が出来る屍兵は一人も居なくなっていた。


「もう終わりかっ!!」


 一度は死んだ兵たちの累々と折り重なった身体に囲まれ、一人立つ静香は吼えた。


 渇望は未だ消えない。


 いや、増している。

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