表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹丸  作者: もんじろう
83/105

83

 二千五百の軍勢は暁城が見える辺りまで、やって来た。


 清秀は、以前の三倍もの規模になった暁城に驚きを隠せなかった。


「馬鹿な…あり得ぬ」


 清秀の全身に冷や汗が吹き出した。


 暁城の城門が開いた。


 城内から、ぞろぞろと人が吐き出される。


 皆、具足や胴当てを着けた軍勢だ。


 暁城の兵士たちは前進し、あれよあれよという間に陣形を成した。


「あれを見ろ!」


 清秀軍の前線の兵が叫んだ。


 敵の様子のおかしさに気づいたのだ。


 暁城の兵士は全員、人ではなかった。


 大半は肉が腐り落ちた骨だけの兵だ。


 武器や鎧を身に着けている。


 その所々にちらほらと、まだ肉の残った屍も見えた。


 これは先日、暁城を討伐に出て、帰ってこなかった兵たちの死体と思われた。


 五百の兵たちはここで死人の軍勢に襲われ、その後で敵の軍勢として甦ったのか?


 清秀軍の兵卒たちは恐怖のあまり静まり返った。


 これは、誰も経験したことのない戦だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ