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虹丸  作者: もんじろう
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 根も葉もない村人たちの怪談話ぐらいのものだろうと考えていた。


 帰ってきた部下の報告を聞いた清秀は、我が耳を疑った。


 確かに暁城は再築されていたのだ。


 それどころか城郭は以前のものより広がり、山の頂上へ向けて、今も拡張しているという。


 もはや、座視することは出来ない。


 城を修復している者たちを殺し、元通りに城を壊さねばならない。


 清秀は五百の兵を集めた。


 この領地で動員できる総数の十分の一にあたる。


 城を直す不届き者たちを皆殺しにするには、充分な戦力であろう。


 朝方に清秀の城を出た兵たちは、昼には全てを終わらせるはず。


 確かに兵は昼を少し過ぎた頃に戻ってきた。


 たったの五人になって。


 生き残った兵は口々に「死人が、死人が」と、うわごとを繰り返した。


 これは由々しき事態だった。


 五百の兵が壊滅されたとなると、これはもう、敵も軍勢であると思わざるを得ない。


 清秀は腹を決めた。


 城に二千の兵を残し、自ら出陣した。


 もはや、戦である。

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