仕切り直し
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〜コモス村〜
「集会場を土壁で囲みます!」
「了解、私も手伝います」
「私は集会場で村人の回復にあたります」
クリスと旅団カモメのアンニャが、集会場を十メートル程の土壁で囲む。
ミリアムは集会場へ。常駐の魔導士ヨナスとカルツもクリスの援護に。
常駐の魔導剣士二人が、集会場の護衛に、一気に動きがあわただしくなる。
集会場での防護壁設営を尻目に、村中央では野盗旅団の残敵約50との戦闘が始まっていた。
「ブフナー、無理はするな!」
「了解、リッチェルさん!」
森から現れた野盗旅団員数名に囲まれ、リッチェルとブフナーは戦闘状態に。互いが互いを背にして死角を補いあう。
「囲め、相手は少ない上にバラけてるぞ!」
「数で押し込め!!」
敵が十人程で集まってくる。中には魔導士までいる。
「ブフナー、自身の魔術障壁を切らすなよ!?」
「魔導士対策ですね………」
「あぁ、そうだ」
ジリジリと距離を詰められ、その距離十メートル程、その間に後方で魔導士が魔術を展開しはじめる。
「ブフナー、耐えろ」
「はっ?」
「魔術を防いで、粉塵に紛れ突っ込むぞ」
小声で指示を出し、二人は更に魔術障壁の強度を高める。
「「貫き凍らせろ、氷槍!!」」
三人。魔導剣士7人の後方で魔術を完成させた魔導士が魔術を発動。一メートル程の氷槍が二本ずつ計六本、一斉に二人に襲いかかる。
「耐えろよ!」
「はっ、はい!!」
自身の魔術障壁を強化。
着弾。砂埃が舞い上がり。目隠しになった刹那。
「行くぞ!」
リッチェルの合図と共に砂埃から飛び出す。魔術障壁で多少なりとまダメージは防いだがそれでも痛みは残る。が、二人はそれを意識の外に押しやり、近距離戦闘にもつれ込む。
「おぉ、希望の翼、第一戦闘団所属カルステン・リッチェル、行くぞ!」
「同じく、第一戦闘団所属ゲラルト・ブフナー」
声を上げるや、いきなりリッチェルが敵を斬り伏せる。ブフナーも敵と激突、数合打ち合い斬り伏せる。
「おぉぉぉぉっ!!」
だが息をつく暇は無い。二人とも直ぐ体勢を立て直し、魔導士へと。
「遠距離攻撃を潰すぞ!」
「了解!!」
更にリッチェルが一人を斬り倒し、二人が走る。
「く…………早い!?」
まだ、魔導剣士の囲みがあるにも関わらず、飛び出してきた二人に敵魔導士が動揺、魔術の展開を始めようとした刹那。
「遅いっ!」
魔導士、三人を斬り伏せる。が。
「これ以上は!!」
「行かせない!!」
魔導士を倒したと同時。リッチェル達と同じ様に、砂埃から現れた二つの人影がリッチェルを襲撃。
「くっ…………」
いきなりの襲来、咄嗟に全身甲冑で攻撃を受けるが、両側からの攻撃に甲冑がへしゃげ吹き飛ばされる。
「リッチェルさんっ!!」
「余所見とは関心しないわよ!」
「アグーテさん、落ち着いて!」
「解ってるわよベンソン、でもこっちはかなり仲間をやられてるのよ!」
「だからこそ冷静に、相手の力量をはかり間違えないでください!」
ベンソンが忠告。その瞬間アグーテがブフナーと激突する。
「くっ…………名乗りを………」
「いらないよ!」
更に一撃。女性である彼女からは予想も出来ない程の剣撃が、ブフナーを襲う。
「くっ…………」
「温室育ちの坊っちゃんじゃ無いんだ、私程度の剣撃で怯まないでよね!」
更に一撃。今度はブフナーの剣とぶつかる。そこから更に数合。が。
「集中しすぎですよ」
と、ブフナーの背中から、ゾッとする様な冷めた声。そして、聞こえた刹那。ブフナーの背中にズブリ。金属プレートの胸当て、その脇腹の生身の部分に、剣が突き刺さる。
「ぐっ…………」
「ベンソン!」
「今は、一対一の綺麗事は意味無いんです、アグーテさん、乱戦なんです」
口調は穏やかだが、眼は笑っていない。仲間のアグーテから見てもベンソンの表情と言葉は笑えなかった。すると、何時しか体勢を建て直したリッチェルがこちらに向かってくる。
「貴様らぁ!」
オールバックの全身甲冑、鎧をガチャつかせながら怒声を上げる。
「カルステン・リッチェル、確か………A級下位ですね」
「ベンソン、良く知ってんね?」
「情報は多いに越したことはないですから………」
そこまで言い終わって接敵。アグーテではなくベンソンが正面に。
「おぉぉぉおっ!!」
「A級とB級の差ってなんなんですかね?」
独り言。上段からの一撃を迎えうちながら、ベンソンは冷静に身体を半身交わす。顔面ギリギリを剣が通りすぎ、剣風が前髪を吹き上げる。
「さぁ、僕に教えて下さいよ、先輩さん」
ザクリ。交わした剣に被せる様に全身甲冑の隙間に剣を差し込む。さながら黒ひげ何とやらといった感じだ。
「こふっ……………」
少量の血を吹き出し。リッチェルもアッサリと地面に倒れ込む。
「A級とB級の差って……」
「あんまり考えちゃ駄目よベンソン、クラス何てあくまで目安何だから…………」
リッチェルに一度だけ蹴りを入れ、アグーテとベンソンは何事も無かったかの様に次へと走り出す。
「カナリス!」
「ハイドゥ氏!」
乱戦。広くはない村ではあるが、入り乱れて戦闘が始まると、周りに意識が行かなくなり、何故か広く感じる。それを意識しながら、何とかハイドゥとの距離感だけを感じながら、カナリスは向かってくる敵を斬り伏せる。
「土牢」
斬り伏せた相手を、魔術を駆使して土の牢獄に拘束。確実に無力化していく。
「流石は旅団長を務めるだけはある!」
手際の良さを見てハイドゥが戦闘を行いながら称賛する。
「雑魚はどうとでも出来るが………」
と、そう言って動きを止め、視線を向けると。
「久しぶり、と言うべきか、カナリス?」
「アドルノ……アヒム・アドルノか?」
「そうだ、アンタの知ってるアドルノじゃない、野盗旅団キリール副団長、アヒム・アドルノだ……」
静に、それでいて力強い言葉、一瞬場が硬直する。
「ハイドゥ氏」
「何だ?」
「雑魚を頼む…………」
一歩前進。アドルノと単身で向かい会うカナリス。何処か因縁のある二人、戦闘が始まろうとしている。




