ジャコモ・デラー
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「退避しろっ!!」
言うと同時、巨大火球が着弾。村の中央に巨大な火柱が上がる。
「くぅぅぅぅ………」
逃げ切れない、それと同時に村への甚大な被害を感じ取ったクリスが即興の氷壁を展開。火柱と共にじゅおぉぉぉぉと水蒸気が辺りを覆う。
「ジャリ!?」
「くぅぅぅぅ……ミリアム一時的に指揮権をカナリスさんに………ポンコツは正面の敵に対応………」
「了解クリスっち、藤堂っち行くよ!」
「応!」
クリスの援護と、村長を保護してアベーユは下がる。その間に他のメンバーは村に展開する。戦場に変貌するコモス村。
淳とアドルノ、一対一が崩れた事により、くしくも村の入口付近は敵味方入り乱れて戦場となる。
「遅れてすみません、コモス村の常駐冒険者です、参戦します指示を!」
そう言って現れたのは男女三人、それぞれが武器を持ち戦闘状態に入る。
「そうか、俺はパーロンズ氏から指揮権を臨時に預かったカナリスだ」
と、挨拶を行ったその時。村の入口に殲滅仕切れなかった敵が雪崩れ込んでくる。
「乱戦になる、魔導剣士は二人一組で対処に魔導士は村人のいる集会場付近に展開、援護射撃を!」
素早く指示。その瞬間動き出す。
昌晃と淳。
リッチェルとブフナー。
カナリスは常駐冒険者のリーダー、ハイドゥと組む。他のメンバーは集会場へと展開する。
「行くぞ!」
〜コモス村周辺森林地帯〜
「あははははは坊やどうしたのさ、最初の勢いが無いねぇ!」
「くっ…………」
呻いて拳銃を発砲。銃口から迸る火花が2つとスライドからは薬莢が飛び出す。が、勿論弾丸は相手に当たる事は無く、周囲の木々に傷痕を残すのみ。
「飛び道具も当たらなきゃ意味無いからねぇ!」
接近。逆手に短刀を構え、純一の胸元から顎先を襲う。勿論バックステップでそれを回避するが、顎先でピタリと止まった短刀は逆手のまま顔面への突きへと変わる。
「貴女の短刀も、小回りが利いて厄介ッスよ!!」
咄嗟に愚痴りながら頭を左へふる。が、短刀は追い縋る様にまたピタリと止まり薙ぎにくる。
「やっぱり、そう来るッスよね!!」
ゴロゴロと言う音が合いそうな程無様に、地を転がる純一。
「やるねぇ、今のを無傷で回避するたぁねぇ!!」
「…………どうもッス」
転がりから復帰して、体勢を立て直す。勿論女の追撃はない。
「余裕ッスね?」
「と、思うかい、ならアンタもしたたかだよ、飛び道具だけかと思ったら魔術も使えるんだねぇ…………」
ニタリと口元に笑みを浮かべ、女は地面に沈んだ足下を短刀で差す。
「いやいや、俺としては足止めになるか、不安だったんッスけどね………」
「謙遜だねぇ………」
ズボッと、地面から足首まで沈んだ脚を引き抜き、女は仕切り直す様に武器を構え。
「アタシはジャコモ・デラー、今、アンタの村を襲撃してる、野党旅団キリールの団長さね」
「なっ!?」
いきなり名を名乗られ、拳銃を落としそうになる純一。するとアンタも名乗れと言わんばかりに、右手をクイクイとしている。
「時任…………希望の翼所属、時任 純一ッスよ…………」
別段隠すつもりも無いため、戦闘姿勢をとりながら純一は名を名乗る。するとジャコモと名乗った女は、ニタリと笑みを浮かべ。
「へぇ、シャリオ有数のあの旅団かい?どうさね、アタシはアンタが気に入ったよ、ウチに入る気は無いかい?」
いきなり、唐突。動揺を誘うためかは知らないが、純一を勧誘するジャコモ。だが、純一はさして気にした様子もなく。
「遠慮するッス、この世界で野盗になるつもりは無いッスよ」
「この世界?」
「あぁ、お気になさらず、ポリシーみたいなモノッスよ」
「そうかい残念だねぇ、アタシとしては良い戦力だと思ったんだけどねぇ、村のアンタの仲間も………」
「まぁ、中々特殊な武装ッスから」
「交渉決裂かねぇ……」
「ッスね」
笑みを浮かべ、純一がやんわりと拒絶の意思を見せる。ジャコモも少し残念そうな表情を浮かべるが。すぐに仕切り直し。
「はてさて、なら第二ラウンドと行くかねぇ」
言い終わると同時にジャコモ。更にスピードの上がった踏み込み。短刀が再び純一に襲いかかる。
「行くよぉ、行くよぉ、楽しいねぇアンタは久々に戦いがいがあるさね」
「それはどうもッス」
短刀を回避。バックステップからの銃撃。勿論両者共に、クリーンなヒットはここまで一発も無い。が。
「惜しむらくは、アンタが近接戦闘系じゃ無いって事かねぇ」
「ぐっ…………」
図星。自分が遠距離特化であることを看破され、一瞬の動揺。すると。
「三下相手ならそれで十分だろうけど、アタシは誤魔化せ無いさね!」
刹那、短刀が二本に増える。
「手品師ッスか!?」
「はっ、元々アタシの魔導石は二対なんさね」
「はぁ、卑怯ッスよ!」
「千変万化するアンタの浮気者魔導石よりは、マシと思うけどねぇ」
何時しか、ナックルガード付きのナイフに変化した純一の武器を片側の短刀で弾き。もう片側の短刀て斬りつけようとした時。
「またバックステップで回避だろ?甘いねぇ!」
ジャコモがそう言葉を発し、同時に肩口からの斬撃を回避されるのを見越し。
頭部への廻し蹴り。踵の部分が純一のこめかみを捉えそのまま地面に叩きつける。
「…………!?」
悲鳴にならない声。頭部を痛打され、地面に叩きつけられ、最後に純一の腹部にサッカーボールキック。爪先が突き刺さりそのまま巨木に激突する。
「呆気ない気もするけど、戦闘なんてこんなもんさね、一瞬の動揺から均衡は崩れるのさね………」
両手の短刀を手から消し、手首へのブレスレットに。ジャコモは表情の笑みを消すこと無く。
「まだまださねぇ、坊や…………」
そう言って、意識を刈り取られた純一の首根っこを掴み引き摺って歩き出すのだった。




