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日帰りで異世界に行ってみよう!  作者: プラズマ
正規昇格初任務編
73/136

騎兵隊モドキかもね………

毎度閲覧有り難うございますm(__)m

感謝感謝でございますm(__)m

「騎兵隊のお出ましだぁ!!」


重低音の発砲音。空気を震わせるそれは、百人からの野盗旅団の罵声怒声をたった一挺で掻き消す。


「騎兵隊って何よポンコツ!!」


「解んねぇなら、気にすんな!!」


「なん…………て!?」


銃撃音が会話を掻き消す。馬車はかなりのスピードで駆け抜け、向かい来る野盗旅団の団員を銃弾の雨で撃退していく。


「203高地もびっくりじゃねぇか?………って盛り過ぎかぁぁぁぁぁぁあ!」


フルオートでバラ蒔かれる弾丸。百人からの野盗旅団員を蹴散らしていく、阿鼻叫喚、死人こそ出てはいないが、腕をへし折られる者。足をへし折られる者。のたうち苦しむ者。コモス村の外周は一瞬で野盗旅団員の地獄絵図になる。


「藤堂っち、えげつないね………」


馬の防音障壁と、御者台の防護障壁をコントロールしながら、アベーユが銃撃音に表情を歪めながら呟く。と、そうこうしている内にコモス村の入口へ。


「おい、誰かが簀巻きになってるぞ!?」


コモス村の入口付近に差し掛かった時、御者台、馬の手綱を握っているカナリスが村の中央付近に縛られ倒れている人物を発見。


「どうするパーロンズ氏!?」


重機関銃の発砲音の中、カナリスがクリスに指示を仰ぐ。馬車は進む。既に迷っている時間は無い。ギリッと一度だけ歯を噛みしめ。


「ポンコツ、簀巻きの人を救出、周囲の敵影を攻撃!」


「あいよ、制圧射撃でいいのか!?」


刹那、銃撃音が再度響き渡る。




〜コモス村中央付近〜


それは一瞬の出来事、何かゴツいモノを積んだ馬車が村に現れたと思った刹那。腹に響く重低音と共に、その場にいた野盗旅団を何かが襲う。


「ちっ、散開しろ!どうやらこれの仲間だ、かなり高性能の飛び道具を保持してるぞ、距離をとれ!!」


「副長、こいつは!?」


「捨て置け、今は距離をとれ!」


村長と対峙していたアドルノが馬車の危険性を察知して、直ぐに淳を拘束していた団員に指示を出す。が、反応の遅れた数人が銃撃により吹き飛ばされる。


「くっ………」


呻きながらアドルノが走る、身体向上の魔術をかけ全力で物陰に飛び込む。


「くそ、副長の援護だ、魔術攻撃!!」


村の中央の様子を、森から伺っていた数人が現れて魔術を発動。


「「我が命により爆炎………」」


「や、止めろ、早く散開しろ!」


数人が言葉に乗せて魔術を放とうとしたのをアドルノが止めようとした刹那。ドンドンドンドンドンドンッ。地響きの様な攻撃が響き渡り、魔導士が紙細工の様に吹き飛ばされて行く。


「あぁ………………」


アドルノがうめき声を上げ、物陰で額を抑える。一瞬で形勢が圧され始める。馬車は、村の中央で村長達を保護し、そこにとどまりそこから攻撃を開始する。


「くそ、攻撃の切れ目が無いな………」


舌打ちしながら、物陰で攻撃を分析する。馬車の上で攻撃を続ける黒い物体は先端ら火花を迸らせて今も団員を襲い続けている。悲鳴があがりうめき声が漏れる。それを聞きながら、アドルノは唐突に現れた理不尽なそれへの対抗手段を考える。


「副長、どうしますか?」


何とか合流することに成功した数人がアドルノに指示を求める。しかし、現状対抗手段すら浮かんではこない。


「魔術と違う、攻撃間隔に切れ間が無い、厄介だな…………」


冷静に分析、その間も馬車からの攻撃は続く。しかし、旅団員の混乱はピーク、逃げ惑う所を次々に討ち取られていく。


「副長!?」


「…………お前達はアグーテ達と合流しろ」


「副長はどうされるので?」


団員に問われるとアドルノは苦笑いを浮かべ。


「やるしかないだろ…………」


そう言った瞬間走り出す。



〜馬車荷台〜


「ダサッ!!」


簀巻きの中にいたのは淳だった。淳は苦笑いを浮かべ。


「確かに、面目無い限りです………」


拘束をとかれ、馬車の上で身体を解しながら淳は全身の状態を観察する。と。


「淳君、今の状況はどうなっているんですか?」


いきなりではあるが、牽制を昌晃に任せて、クリスが淳に状況説明を求める。淳も問われて、少し思案しつつ。


「正直、僕からは何が何やら、いきなりの襲撃で、幸い村人は常駐の冒険者が誘導して、北側の集会場へ…………」


「じゃぁ、敵の目的は?」


「解りません、でも…………」


と、そこで淳の視線が同じく救出した村長へと向けられる。それを一緒に追ったクリスは淳の言葉を継いで。


「説明をお願い出来ますか?」


小柄な身体を村長に向け、クリスは威圧すること無く、村長に説明を求める。すると、村長は一度目を閉じ。


「生命の魔石………奴らの狙いはそれじゃろうて」


「生命の魔石ですか?」


「あぁ、ワシがまだ冒険者だった頃、とある任務の報酬に貴族から貰い受けたものじゃ」


すると、それを聞いていた回復士のアベーユが反応、驚いた表情を見せ。


「クリスっち、それかなり貴重な奴だよ……」


「ミリアム?」


「生命の魔石、回復の魔石の上位版で毒や大抵の外傷は癒してしまうアイテムだよ、確か………下衆な話しだけど売れば1領主にもなれる程だとか………」


「そんなものが………」


「この村にはあるんじゃよ、お嬢さん」


「クリス・パーロンズです!!」


お嬢さんに反応、クリスが一歩身を乗り出し村長に自分の名を伝える。何故か威圧するように。村長も多少気圧されながら、小さく頷く。


「しかし、失礼ですがそんな重要なものがこの村に………」


言いづらそうに、アベーユ。だが、解っていたのか村長は。


「まぁ、こんな小さな村じゃからな、しかし、ここは更に辺境地への中継地でもあるんじゃ、その為に、ここには様々な人間が訪れるからの」


顎をなぞりながら村長は言葉を選び会話を続ける。


「なら、今は村人の安全と魔石の確保ですね」


「魔石は気にする必要はない、ワシの権限でなければ触られん場所にあるからの、今は村人の安全と撃退じゃな………」


村長がクリスに魔石の安全を伝えたまさにその時。


「糞、やべぇデカいのが来るぞ、全員馬車から降りろ!!」


昌晃が射撃を中止、声を荒げ全員に退避を促す。正面にはいつ現れたのか一件の家はあろうかと言う程の火球が迫っていた。



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