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日帰りで異世界に行ってみよう!  作者: プラズマ
正規昇格初任務編
61/136

続きましてはぁ〜

閲覧ありがとうございますm(__)m

「存外に速かったすねぇ」


腰に下げている簡易の剣を触りながら、淳の様子を眺める純一。当の淳は黒スーツの襟を正しながら、バルマーに捕縛魔術を施している。


「存外って……B級上位相手にあっさりとしてますね」


「そっスか?まぁニシノ要塞の時に比べれば大分ましになったとは思うッスけど、俺も淳もまだまだッスね」


「ニシノ要塞って…………先日の魔物との大規模戦闘ですか?」


純一のあっさりとしたモノ言いに、ラースは呆気にとられながらも、今の実力を見て何となくと納得の表情を浮かべる。


「でも、ラースさんまだまだ油断は禁物ッスよ、後二人いるッスからね」


バルマーが倒されたのを見て、他の二人がゆっくりと戦闘態勢に移るのを純一は指差す。腰に下げている剣は淳と同じく魔力の通らない剣。


「時任さんは、魔導石の武器をもってないんですか?」


心配になり一言。が、問われた本人は一度だけ考える素振りを見せて。


「見てからのお楽しみッスよ」


と、だけ伝えておく。





〜荷馬車から離れた場所〜


「おい、バルマーがやられたぞ」


「あぁ、あの馬鹿がしくじりやがって」


「ニック、どうする!?」


「どうするも何もマルセル、まずはバルマーのケツを拭かんとな」


「かぁ、あの馬鹿が………!!」


声を荒げマルセルが天を仰いで顔を抑える。そんなマルセルとは対照的にニックは冷静な表情で一歩と歩きだす。


「油断するなよマルセル?」


「解ってるよニック、このままじゃ返り討ちにあったと笑われモンだ」


魔導石の剣を握りしめ、二人が距離を詰め始める。それに気付いた淳はバルマーに捕縛術式を展開し後方に下がる。


「あの護衛、バルマーに捕縛魔術をかけやがった、しかも放置」


「余裕なのか、それとも何かしらの糸があるのか……か」


警戒しつつも距離を詰め続ける二人。取り敢えずバルマーは現状維持にしておく。






「やっぱり警戒されるッスね」


ゆっくりと距離を詰める二人を見ながらそう呟いたのは純一。予想通りなのかそうでないのかは別にして、見たままを口にする。


「確かに、先鋒の方がやられましたからね、当然の動きでしょうね」


純一、ラースと合流して淳がそう口にする。戦力的には三対二。数の上では有利になったがまだ気は抜けない。


「兎に角、どうしますか?」


「どうするも何も、撃退するしか無いッスよ」


「いえ、ですから撃退プラン等………」


「無いッスよ、出た出たとこ勝負ッスね!」


無計画とも言える純一のあっけらかんとした一言、それを聞いて唖然とするラース。と、その時、敵の二人が動き出す。


「動き出しましたね、純一、準備は?」


「何時でも!!」


「じゃあ、ラースさんは後方でアジッチさん達の護衛に」


「でも!」


「聞き分けてください、今日あったばかりで蜜な連携も出来ませんし、僕らもまだまだB級ですから」


うっすらと微笑を浮かべ、淳がやんわりとラースを説得する。傍らではウンウンと頷いて純一が淳の意見に納得している。と、そうこうしているうちに相手との距離もそれなりに縮まってくる。


「さぁ、ラースさんお願いします」


相手からは視線を外さず、背中越しに声をかける。ラースもそれ以上何も言えず渋々後方へと下がる。


「さて、これで二対二のイーブンですね」


「そっスね、でも………」


近づく敵を視界におさめながら、言葉をかわす二人。距離は間もなく互いの声が届く程度の距離に。


「大人しく荷を置いていくつもりはないか?」


開口一番そう言ったのは辻斬り側の一人。しかし。


「何故でしょうか?数の上では二対二、しかもこちらは既にあなた方の仲間を倒して実力は解っているでしょう、引けと言う意味が解りませんが?」


淳も冷静に言葉を返す。と、辻斬り側のもう一人が。


「あぁ、わかんねぇ奴等だなこっちは味方がやられた時点で援軍を呼んだんだよ、二・三十人はくだらねぇんだよ」


ここに来て増援を呼んだと言う辻斬り二人。しかし、それを聞いても淳は動揺する素振りを見せず。


「はぁ、ならさっさと決着をつけましょう、どうやら周囲に増援の気配は無いようですし」


ハッタリだと言わんばかりに淳が周りを見回して、そう言い放つ。


「ほぉ、俺達を簡単に殺れると?」


「まぁ、簡単では無いでしょうがそれなりには…………」


互いにハッタリとも取れる言。しかし、そこには如実に真実も織り混ぜられている。


「そうか、ならこちらの援軍が来るまでに殺ってみろよ!!」


辻斬りの一人が剣に魔力を籠める。もう一人はさっと後方に飛び去り魔術を放つ為の集中に入る。で。


「オラァ!!」


開口一番、辻斬りの男が飛びかかってくる。上段からの一撃。身体向上(ブースト)により攻撃速度と威力が格段に上がる。しかし、攻撃が来ると解っていて回避出来ない淳でもなく、剣で受けず素早く飛び退く。


「なら、これでどうっすか!」


飛び退いた淳の場所に辻斬りが現れ、そこに狙いすましたかの様に。


パンッ!!


乾いた音が響き。辻斬りの身体がぶれる。見れば鎧の肩口が何か固いものに当たって凹んでいる。


「ヤッパリあれッスね、小口径の弾丸ではブースト状態の鎧は貫通出来ないッスね」


あっけらかんとした口調で純一。手には何時しか微量の魔力を通した異様な武器が握られている。それを見て辻斬りの一人が警戒感を露にする。


「マルセル、警戒しろ……………」


「解ってるよ、あれは警戒しないと……ヤバイな」


二人にとって未知の武器。それを目にして一段警戒感を上げる。


「たが、打撃力は少し弱いな………こっちの防御術式さえしっかりしてればダメージは防げる」


ニックが冷静に敵の魔導武器の攻撃力を分析。自分達との戦力差を推し量る。


「ならいけるな、アイツらの魔導武器は所詮虚をついた牽制武器、剣の攻撃を受けなければどうと言うことはないな」


「あぁ………剣は魔導武器では無いからな、防御さえしっかりしてれば大丈夫だ」


「なら、荷を強奪してバルマーの馬鹿を回収して、万事解決だな」


そう言って、辻斬りのマルセルとニックが再度戦闘態勢をとる。


それを見て、純一は。


「ありゃま、どうやら敵はやる気まんまんッスね」


小口径の拳銃を握りしめ、純一は辻斬りの二人を視界におさめる。そして。


「なら、続きましてはぁ俺の出番ッスね………」


淳に視線を送り、攻守の交代を無言で告げるのだった。

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