ニシノ要塞防衛戦13 淳の合流
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“シャリオ医療施設”
シャリオ平原において、ミラーナと戦闘、マリアの負傷により戦列から離れた淳は、ギルド職員の報告を受け。マリアの意識の回復を知る。
職員の報告を受けた後、淳はすぐさまマリアの元へと向かい、病室へと訪れる。病室は簡素なもので、ベッドと貴重品入れような戸棚、それに衣服を入れるクローゼットが一つあるだけ。
「マリアさん……」
ベッドに上半身だけを起こしたマリアを見て、淳はとりあえず安堵の笑みをうかべる。
「淳、色々お世話になりましたの」
まだ万全では無いのかマリアの声に何時もの元気はない。
「いえ、僕もマリアさんが無事で安心しました」
何と言っていいのか解らずに、とりあえず当たり障りの無い言葉。すると。
「淳はそろそろ、ニシノ要塞に向かいますの?」
察してか、マリアがそう言葉をかけてくる。と、今度は淳が苦笑しながら。
「えぇ、ここ数日要塞からはあまり良いニュースが入って来てませんから……まあ、ここから要塞までは数日てすが昌晃や純一も心配ですからね」
苦笑は崩さず、首をすくめて淳がマリアにそう伝える。すると、マリアは。
「確かに、現状の移動手段を考えればそうかもしれませんの、でも転移が使えるとしたらどうですの?」
「転移、ですか?」
「そうですの」
「しかし、マリアさんはまだ……」
「何言ってますの、まだまだ研修のアタナにシャリオ平原では命を助けてもらいましたの、それに腐っても元Sランク魔導士ですのよ、人一人位大丈夫ですの!!」
軽く胸を叩く仕草を見せてマリアが笑みを浮かべる。が、転移と言っても淳には一つ問題があった。
「現状、二人は今回の戦闘で行方不明らしいです……」
行方不明。昌晃と純一は大攻勢からの反撃で森のなかで孤立無援の撤退戦をしいられているらしい。
「生きていても、どこにいるかは……」
そう言って、消沈しそうになったとき。
「一か八かですが、方法はありますの!」
「方法…ですか?」
「えぇ、先ずは生きている事が前提条件ですが、片道切符ですが二人の魔力を掴めれば可能ですの!」
「なら!!」
「しかし、問題は行って状況が解りませんの……最悪の場合いきなり……」
マリアが口ごもるが、淳は。
「構いませんよ、今は一人でも戦力が多いに越したことは無いでしょうし、なんせ、司令塔ですからね僕は」
そう言って、淳はマリアに頭を下げるのだった。
~ニシノ要塞周辺ジャングル~
「リアースさんっ!!」
誰しもがリアースの死を感じ取った刹那。その付近の空間が歪み、それと同時に爆裂、土煙と共にゴブリンナイト、リアースの姿が見えなくなる。
!!!???
周囲の誰もが混乱を感じ得なかったまさにその時。土煙の中から二つの人影が飛び出してくる。
一つはリアース。そしてもう一つは。
「はは、数日ぶりですか、純一、昌晃?」
と、平然とした声音で、淳が何事も無かったかのようにリアースを抱きながら声をかけてくる。
それをみた二人は直ぐに淳に近寄り。
「てか、今どうやって出てきたんだよ!」
「そッスよ、いきなり空間が歪んだと思ったら……」
「まぁ、色々と企業秘密ですよ」
口元に指を当ておどけてみせるが、今はまだ再開を喜んでいるときでは無い。3人はリアースを後方に下がらせ状況を確認する。
「今しがた二人やられたッスよ……現状パーカスさんが一匹抑えてくれてますが……」
「残りは三体にキングが一匹……ですね」
スルリと視線を泳がせて淳が状況を確認、すると。
「まぁ、3人揃いましたし何とかなりますよ」
あっけらかんと言い放つ。
「だな……」
「ッすね……」
と、純一と昌晃も続く。正面には正に戦闘態勢にはいったゴブリンナイト。一触即発。
「では、ここからの指揮は僕がとります純一、昌晃構いませんか!?」
「今更ッスよ、それに淳でないと調子があがらないっすよ!」
そう言い残し、純一が魔導石の武器の補助と共に周囲に同化、姿を眩ませる。
「確かに、俺らの頭脳だからなお前は!」
そう言いって、昌晃が日本刀を構え最前に立つ。
「ありがとうございます二人とも、なら遅れた分は戦闘で返させて貰います!!」
刹那、再び戦闘が始まる。
「つぉぉぉぉっ!!」
まず戦端を切り開くように昌晃とゴブリンナイトが激突。三体の内二体が片手剣と盾を持って襲いかかってくる。それを何の迷いも無く昌晃は迎え撃つ。
「だらっしやぁぁぁ!!」
声を上げ一閃。日本刀の剣閃は綺麗な弧を描きゴブリンナイトの片手剣と斬り結ぶ。火花が飛び散り、両者譲らず、勿論もう一体のゴブリンナイトは昌晃の死角から襲いかかってくる。が、昌晃はそんなもの気にも止めず。正面のゴブリンナイトにのみ集中する。
と、ズドンッ!!と言う爆発音と共に、死角から襲いかかって来たゴブリンナイトの頭部が弾け飛ぶ。誰も予想出来ない所からの一撃。多分警戒してなかったわけでは無いのだろうが、それでもゴブリンナイトの一体は呆気なく崩れ落ちる。
「しっ、流石に三人になると、警戒も薄れるッすね」
いつの間にか後方の木の上に構えていた純一が、狙撃の大口径の一撃で物理障壁をもろともせずに貫通、粉砕する。それと同時に、魔術の力で自身を周囲にとけ込ませて姿を眩ませる。
「淳いてこそッすね……」
そう呟いて移動を開始。その間も、前線では昌晃が奮闘している。
「ヤッパリ違うな、中衛に淳がいるのといないのじゃあよ!!」
1対1の状況。未だに剣の実力では少しの差でゴブリンナイトに分があるが、それでも淳の参戦により勢いで押し始める。
「背後に後顧の憂いがなくなるってよぉ、安心感がパねぇなぁ!!」
日本刀を振りかざし、次の一閃。力押しの攻撃ではあるが確実にゴブリンナイトを押していく。




