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ニシノ要塞防衛戦12 ゴブリンナイト

久しぶりの投稿です………

「ちぃぃぃっ!」


上段からの一撃。日本刀で一瞬受け角度を変えて流す。流し、相手のバランスを崩した所に、自身の攻撃を。


「チッ………!?」


舌打ちしながら半歩後退。それはゴブリンナイトがいなされた剣を半ば力ずくで軌道修正して、昌晃の腹部を狙ったからだ。冷や汗をかきながら昌晃はもう半歩後退して、日本刀を握り直す。


「クソ、なんて緑野郎だ!!」


黒の甲冑に緑の肌、その異形を既に昌晃は異形とは見ず、ただの敵と視認して相対する。そう、昌晃の心にはまだどこか雑魚ゴブリンとして見ていた奢りがあったのだ。


「おぉら緑野郎、こっからが本番だからなぁ!!」


日本刀を振り回し声を張り上げる。ゴブリンナイトも一瞬何事かと面食らった表情を見せるが、直ぐに口元に笑みを浮かべ。


ググギッ!!


突進。ガシャガシャと音をたてながら一直線に昌晃へ。


「よぉぉし、良い度胸だぜ!!」


クグゲゲ!!


両者が気合いを入れた瞬間、再度激突。火花が飛び散り森を彩る。更に数合。上段下段左右と目まぐるしい程に剣をぶつけ合う。さなから剣風が巻き起こりそうなほどの撃ち合い。


ギチギチと手に力を込め、血が滲むほどに歯を食いしばる。足は杭を打ち込んだように地面に縫い付けられ。両者一歩たりとも、その場を譲らない。


「くぉぉ!!」


グゲェッ!!


剣戟が剣戟を呼び、貰えば致命傷になりかねない一撃が身体を掠める。冷や汗が止まらず、頭の警告音がけたたましく鳴り響く。


「おぉぉぉぉっ!!」


日本刀に魔力を流し込み、身体向上ブーストを更に強化。剣の速度を更にあげる。が、ゴブリンナイトも脅威的な反応速度で昌晃の剣戟を防いでいく。


ギンッ、ギン、ギンッ!!鈍く重苦しい剣と剣のぶつかり合う音。両者踏みとどまり1対1でのぶつかり合いが続くと思われたその時。


「昌晃!!」


誰かの呼ぶ声と同時に今度は自信が何かに押されてその場から吹き飛ばされる。


「くそっ!」


吹き飛ばされた先、うまい具合に受け身をとり、体勢を立て直すと、先程までいた場所が何かによってえぐり取られているではないか。


「ヤバかったっスよ昌晃」


「今のは?」


「ゴブリンキングの魔術攻撃っスよ、それも食らうとかなりヤバイ一撃っス………」


ショットガンの銃口を正面に向けながら純一がそう説明する。


「ちっ、戦えたのかよキングは」


「みたいっスね、まぁあの魔術の威力ですから相当だと思うっスよ」


前衛、一時的に昌晃の戦闘は間が出来てしまったが、パーカスの方はまだ戦闘が続いている。が、痺れを切らしたゴブリンキングが残りを動かし始める。


「中々ニヤルナ人間、魔族様の加護ヲ持ツ我らに

ココマデくいさがるとは」


ゴブリンキングが口を開くと同時にゴブリンナイトが動き出す、幸いに周囲にいるゴブリンにうごきは無い、が、甲冑に守られたゴブリンナイトが四体身体に見合わぬ素早さで抜剣。


そして。


「やれ、ソシテ魔族様の供物ニ……」


ゴブリンキング達との血戦が始まる。



「クソクソクソッ!魔導士を下がらせろ!!」


接近する敵に困惑しながらもアギバが中衛の魔導士回復士を下がらせ、後衛の防備につとめていたエマとジトモを前衛にあがらせる。


「ゴブリンキングやナイトって言ったらAランク旅団やパーティーの任務でしょ!?」


「確かに、けど今は緊急時、文句はいえんでしょ、エマ!」


「解ってるわよ、細かい男ねぇ」


「細かく無いと君のバディはつとまらないでしょ?」


「言ってな!!」


中衛を駆け抜け、前衛に、パーカスを筆頭に研修の二人がゴブリンナイト一体ずつを相手に大立ち回りを始めている。


「と、なると必然的に俺たちはこの一体の相手だな……」


正面、これまた同じ様な甲冑のゴブリンナイト、手には自身身の丈を超える戦斧。


言わずもがな、二人にとっては言いようの無いほどの格上。否が応でも武器を持つ手が震える。


「前に立つだけでも気をされるわね……」


「………確かに」


と、先ず動き出したのはゴブリンナイト。戦斧を振りかぶり。後は力任せに振り回してくる。


「クッ、ジトモ!?」


「解ってるよ、何て圧力だこんなの剣でまともに防げるかよ!!」


大きく距離をとって二人はゴブリンナイトの攻撃を回避、しかし、結局は懐に潜り込まなければ勝負にならない。解ってはいるが二人に戦斧の激しい攻撃をかいくぐる自信はない。


「ならっ!」


と、そこでエマが手をかざし魔術を発動。ホワッとした光が手のひらに集まり。


「幻惑の瞬間!!」


そう言葉を発すると、魔術は突如ゴブリンナイトの眼前に出現し炸裂。炸裂したのちゴブリンナイトの視界を塞ぐ。


「ヨシッ、成功!」


「がさつな癖に繊細な幻惑魔術とは」


「殴るよ……」


魔術の発動成功と共に二人は別々に走り出す。すると、何かを感じ取り塞がれた視界のままゴブリンナイトが戦斧を滅茶苦茶に振り回し出す。


「位置が特定出来ないなら!!」


木々を縫うように駆け抜け、先ずはエマ。背後からの一撃。甲冑の隙間を縫ってゴブリンナイトの緑の肌を突き刺す。



グギッ!


流石に生身を抉られ、声を上げるゴブリンナイト。しかし、その攻撃が致命傷になることはない。


「つぉぉぉぉぉっ!!」


今度はジトモ。空中に飛び上がり、上段からの一撃。勢いのついた一撃はゴブリンナイトの兜を吹き飛ばす。


しかし、兜を吹き飛ばした瞬間、ゴブリンナイトにかかっていた幻惑魔術が解除。解除と同時に戦斧がジトモの胴を薙払う。


「ぎょぼっ…………」


声にならない声。ジトモは口から血を吐き出す事もなく、胴を両断。切断された遺体は近くの木々に叩きつけられ、べちゃりと張り付く。



「ジ………!?」


エマがやられたジトモに振り返ろうとしたとき、今度はキングの放った魔術がエマの頭部を抉り飛ばす。頭部の無くなったそれは、首から噴水の様に鮮血を吹き上げる。


「何だニンゲンその程度カ……」


満面の笑みを浮かべ、キングが声を上げてくる。



「なっ………」


瞬殺、正にその一言、アギバは二人の遺体を交互に凝視しながらゴブリンナイトの強さキングの魔術の強力さに驚愕する。


「クソッ、二人やられた、アギバ回復士を守れ!!」


いっぱいいっぱいの状況ではあるが、パーカスが指示を出す。その瞬間アギバを中心に魔導士スプーンと4人、回復士2名がゴブリンナイトやキングと距離をとるが。


「リアースさん!!」


スプーンが叫ぶと同時に、エマやジトモと同旅団だったリアースが前衛に走り出す。


「仲間の仇ぃぃぃ!!」


木々を掻き分けリアースは魔術を発動。真空の刃が巨木をなぎ倒し二人をやったゴブリンナイトに襲いかかる。が、しかし、ゴブリンナイトは魔術攻撃などどこ吹く風、襲い来る真空攻撃を戦斧で薙払うと。突っ込んでくるリアースを。

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