表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/136

ニシノ要塞防衛戦8

閲覧、ブックマークありがとうございます!


「前後衛交代だな!」


日本刀を構えて、昌晃が純一に何時ものヤツ、とだけ伝える。


「了解ッス……」


刹那、純一の魔導石が狙撃銃に形を変え、そのまま姿が消える。


「ほぉ、目の前にいる私の目すらごまかすのですか?」


姿を消した純一をさがしながら、本日一番の驚きを見せる魔族。それを見て。


「おぉよ、純一の偽装は完璧よ!!」


と、昌晃が得意気になる。勿論得意気になりながらも昌晃は自分達の後ろにいるスプーンや、魔族の後ろにいるパーカスに気を配る。


(…スプーンさんは何とか…パーカスのダンナはまじぃか……)


腕を一本やられているために出血が気になる、そのために時間はかけられない。


(と、言っても……相手は……!!)


一人頭で考えていると、不意の攻撃。昌晃は咄嗟に後方に飛び退く。


「さぁ、遊びましょうか!?」


「遊ぶ?アンタの攻撃はそのレベルを超えてるんだけどな!」


「殺し合いは優雅に……」


「ならねぇよ!!」


と。今度は昌晃の攻撃、身体向上をかけて一気に距離を詰める。そして。


突き。

日本刀の切っ先がギラついた瞬間、目にも止まらぬ速さで魔族の喉元に一撃。


「コレは中々!」


そう言って魔族は首筋を硬化、直撃した昌晃の突きは火花を散らして弾き返される。がそれでも昌晃は引き下がらない、一度引いた突きを、今度は更にスピードを上げて突き出す。


心臓付近に三回。繰り出した突きは魔力でコーティングされ、最初よりも二回目、二回目よりも三回目と魔族のように硬度と威力を増す。


「流石に……」


と、威力の増した突きに脅威を覚えた魔族が触手を振り上げた、その時。スドンッ、という重苦しい発砲音と共に触手と化した腕が吹き飛ぶ。


「くっ!!」


多少なりとも痛みはあるようで、魔族が顔をひきつらせて距離をとろうとするも、昌晃がそれを許さず。


「コレが日本代表のチームワークなんだよ!!」


一言声を発し。下段から斬り上げ。魔力で強化した日本刀の刀身は狙撃で破壊した触手とは逆側を両断する。


「なっ!?」


腕を無くした魔族は驚愕の表情のまま跳躍で再び昌晃と距離をとろうとするが、更に純一の狙撃がそれを阻止。片足をもがれて魔族は地面に叩きつけられる。


「しっ!!」


それを見て、昌晃がガッツポーズを取り満身創痍の魔族に視線を向ける。正直まだむだ予断は許さないが、現状純一の狙撃援護を考えればそれほどの脅威度は無いと言えた。


しかし。不意に昌晃の背に言いようの無い悪寒が走る。目の前の魔族は満身創痍、周囲に脅威となる敵の気配は無し。だが、それでも昌晃の警戒感が周囲に気をはれと警告してくる。


!!?


反射的に視線が何かを捉える。高速のそれは常軌を逸したスピードで接近すると、有無も言わさず直撃。昌晃は何とか日本刀の腹でそれを受け止めるが散らし切れなかった衝撃で巨木に吹き飛ばされる。


「ぐっ……」


何事か解らずとも、戦闘は継続している。混乱する頭を何とか正常運転に近づけて昌晃は激突した何かを睨みつける。それは。


魔族の触手だった。そう、確かに昌晃が日本刀で斬り飛ばした触手だった。そして。


「まぁ、人間風情にここまで深手をおわされるとは、存外甘くみていましたな……」


跳んできた触手を右腕に繋げ、魔族は再び純一の時のように残りを再生させる。


「ふう……ここまで再生能力を使わされるとは、そろそろ終わりにしないと行けませんね…」


ボロボロの貴族服の誇りを払いながら、魔族は赤に変色した瞳を昌晃に向け。


「遊びもここまでですよ……」


空気が一変する。





“某所”


「アレが、お前の配下か?」


(そうだ、下級魔族ではあるがこと戦闘能力だけならワシの部下の中でもそれなりの奴だ)


切り立った崖、その正面の空間に映し出された映像をみながら黒ずくめの男が虚空の先の誰かと会話をしている。


「存外下っ端に苦戦してるようだが、大丈夫か?」


(………戦いにイレギュラーはつき物だろう、それに奴の再生能力は伊達では無い……)


「そうか……しかし、下っ端と言っても多分あの二人は異世界の住人だぞ……」


(異世界?まさか……)


「そのまさかさ、近年人間の中に時空間の魔術を完成させたヤツがいる」


(………ほぉ、しかし貴様が態度を変えんとなるとそれほどでも無いのか?)


「まぁな、さっきあの二人の仲間とやり合ったが、それほどの脅威でも無いさ……」


(今なら……か?)


「あぁ、まぁそうなるかもしれんが、所詮は一人二人の話だ……」


黒ずくめの男が虚空に向けて笑みを浮かべる。すると、一拍間を置いて。


(まぁ、ペシャールよく見ておけ、我が配下はあの程度では負けはせんよ……)


と、そこで虚空の相手の気配が消える。それを感じ取りペシャールと呼ばれた男は一度だけフッと笑い。


「あの程度………な…」


そう言って、再び戦況に見入るのだった。




“ニシノ要塞前面戦場”


「だっしゃぁぁ!」


魔族と肉迫。昌晃が自身の身体で魔族に体当たりをかけ体勢を崩す。


「ん!?」


一瞬後方によれた所をすかさず斬撃。だが、魔族も直ぐに触手を伸ばし、日本刀を迎え撃つ。ガッ、と引っかかったような音を残し両者一歩だけ後ろに下がる。


「おぉぉぉぉぉぉっ!!」


すると、距離を詰める事もなく、まず昌晃が先制。日本刀を構えスッと流れる様に突きを繰り出す。


「中々どうして!!」


高速の突きを今度は余裕の笑みで迎え撃つ魔族。軌道をそらしバランスを崩す。そして、バランスを崩した一瞬を逃さずに四方からの触手攻撃。


「くっ……」


呻いて、やっと後方に飛び退こうとするも、魔族の方が一手早い。触手攻撃が昌晃に襲いかかり、絶体絶命か、と思われた刹那。


ズドンッ!と、言う銃声が響き渡り、次の瞬間。魔族を後方に吹き飛ばす。


「助かった純一!!」


「まだまだっスよ、息の根は止まってません!!」


戦闘経験値をコンビネーションでカバーする二人だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ