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妙な夢
寝る準備を整え、一紀は自分の部屋でベッドに寝転がっていた。
何もない、ただの右手を見つめながら、今日のことを振り返る。自分の想像もできないものを背負った彼らは、どんな気を持って日々を生きているのだろう。
代償について知ることはなかったが、これでいいのだと言い聞かせる。「世の中には知らない方がいいものもある」などと、ドラマで聞いたことのある台詞が頭の中に浮かんだ。
軽くため息を吐いて、寝ようと布団に潜り込んだ。目を瞑って、ふと頭の中に妙な感覚がよぎる。
「そういえば……」
車で寝てしまったとき、妙な夢を見た気がするのだ。内容はさっぱりだが、この感覚は覚えている。言葉にするなら──味気なさだ。
「感覚……」
引っかかることができたが、同時にまたあの睡魔が襲ってくる。
明日にしよう。
そう思ったとき、一紀はすでに夢の世界へと引き込まれていた。




