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劣化コピースキルと言われる〈絵師〉を授かったが、画力がアレだったせいで、いろいろスゴイことになった件  作者: コケモモ


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曲者(くせもの)パーティ

 俺に同行してくれることになったのは『レッド・ウィングス』という名の三人組の冒険者パーティだった。Bランク入り目前だったのだが、リーダーだった女性の魔術師が抜けてしまい、準Cランクに降格されている。おかげで25階層より下の階層に潜ることができなくなって、俺のお守りを任されたってわけだ。予定では10階層まで潜るだけだから、実力的には何の問題もない。……はずなのだが、このパーティの連携に大きな問題があることは、素人の俺の目にも明らかだった。

 アタッカーのフレッドは確かに攻撃力が高いが、とにかく血の気(け)が多すぎる。タンク(盾役)のハンスがヘイトを取る前に突っ込んでいってしまい。敵にまわり込まれたり、こぼれた敵が後衛に向かってきたりという事態が頻発する。フレッドに言わせると、ハンスがものぐさでろくにヘイトを取らないからだということになるわけだが、まあ、どっちもどっちだろう。かつてのリーダーの統率力は相当なものだったに違いない。

 魔術師のエルザは几帳面すぎて融通が利かない。初級魔法でも起動句(助力してくれる精霊への呼びかけなどを行う部分。通常、初級魔法では省略される。多少威力は上がっても高(たか)が知れているから、手数を増やしたほうがいいと考えるのが普通)から詠唱するくらいだから、とにかく発動するまで時間がかかる。俺はダンジョンの中で彼女と会話したことがない。無口というわけじゃなくて、フレッド達にかけるバフの呪文を小声で唱え続けているのだ。剣や防具のバフは事前にかけておけるが、身体能力を上げるバフは持続時間が短いからそうはいかない。いつ戦闘になってもいいように準備が必要ってわけだ。極度の心配性で、長い呪文だと、唱えているうちに言いそこなっていないか不安になって、はじめからやり直すこともしばしばだ。魔力量は膨大だし、記憶力も良いから、間違いなく逸材なのだが、今のところステップアップの道筋がまったくつかずにいる。


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