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【第一部完結】魔女として断罪された悪役令嬢は婚約破棄されたので魔王の妃として溺愛されることを目指します  作者: 中臣悠月
第三章 内政チートで魔王の国を改革! 魔王からの好感度アップを目指します

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2 メイヴと萌えを共有します

 私は、旅の道中、聖カトミアル王国の辺境で会った、ダークエルフと人間のハーフだという女性、カーラのことを思い出していた。

 聖カトミアル王国では、エルフや獣人たちは虐げられ、生活に困窮しているように見えた。

 聖カトミアル王国の城内では、たとえ侍女や小姓であっても、人間以外の種族が働いているのを見たことがない。おそらく、私たち貴族の目につかないところで下働きをさせられているか、ダークエルフの彼女のようにジプシーや路上生活者としての暮らしを余儀なくされているのだろう。

 そんな、聖カトミアル王国内での日常と、この城の中での風景は、あまりにもかけ離れていた。


「この城で、さまざまな種族の者たちが働けているのは、すべて陛下の温情の賜物なのです。私たちは、働き口が限られていますから。そもそも、アヴァロニア王国以外の国では、私たちのような存在は差別の対象になりますし、国内でも、中には偏見の目で見る方はいらっしゃいますので。陛下は、あぶれ者を率先して雇ってくださっているのです」


「なんと、それは……素晴らしいわ! そんな理由があったの? ヴィネ陛下は本当に、聖人君子のようなお方なのね。国民に、自ら手本を見せているのね」


(ああ、やばい、私の中でのヴィネ様への愛が、さらに溢れてしまう! マジで尊いんですけど! 何それ、仏? いや、この世界に仏は存在しないんだけれども……、仏教がないからね。

 っていうか、私の推し、全然そんなキャラに見えないけど、『三國志』で言ったら、民に慕われる劉備って役どころなの? ああ、もちろん、演義の方の劉備ね、正史じゃなくてね。

 しかし、どっちかって言うと、曹操か、第六天魔王・信長かって感じのイメージなのよねぇ……雰囲気は、ね。

 だけど残忍なところはまったくなくて、ただただカッコよくて優しいとか……、お手本のような正統派ヒーローか!?

 ふつう、乙女ゲームだったら、正ヒーローとして設定されるべきキャラが、なんでラスボス設定なのよ!)


 脳内で一人、オタク的な萌えや妄想を暴走させていると、目の前でメイヴが頷いている。


「ええ、ええ、そうなんです! 本当に陛下は民思いで、素敵な方でいらっしゃいます! 他国からいらしたエレイン様に、わかっていただけるとは、嬉しいことでございます!」


 メイヴも同様に、ヴィネ陛下を敬愛しているようで、目をキラキラさせながら、首を激しく縦に振っていた。


(メイヴもヴィネ様推しなのね。大丈夫、別に私は同担拒否じゃないから。一緒にヴィネ様を愛でていきましょう!)


「そうね。メイヴ。私もヴィネ陛下が推しで……いや、応援……いえ、尊敬し、お慕い申し上げておりますわ。これからも、陛下のことや、この国のことをいろいろと教えてちょうだいね」


 そう言って、メイヴの両手を握ると、彼女は満面の笑みを浮かべて、頷き続けた。


「はい、私にできることならなんでも、お手伝いさせていただきます、エレイン様」


 彼女とは、うまくやっていけそうだ。



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