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面接

執事長の名前変更しました。

デイル→セバス。


理由。何度か間違えそうになったので・・・

 今回の面接官は一応領主である私。

 と、(二人しかいないけど)メイド長のミランダ。(一人しかいないけど)執事長のセバスの三人がが担当することになった。

 それと、面接官では無いが護衛として『レインハルト』、『グレン』、『ババローネ』が私たちの後ろの壁に立ち。屋根裏には『暗殺部隊』。部屋の両脇、扉の両脇にも、それぞれ三人、三人、二人が構えている。

 部屋の中央、私たちの座る長テーブルの前には一つの椅子が置かれており。そこに座るのが『面接受講者』である。


 (あれ?面接ってこんなんだったっけ?)


 と、思ったりしたが「この世界ではだいたいこんな感じだ。」と言っていたから大丈夫だと思うわ。



 実際のところ事実無根の話であるし、この世界で圧迫面接が流行っているなんてことも勿論無い。

 ただ少しだけピリピリしており、アルバート家の家臣に過保護なものが多いというだけの話。

 やられる受講者からすればたまった話では無いが・・・




 「はいはい!みんなピリピリし過ぎよ。もう少し肩の力抜いて!at home なかんじで!」


 私が目指すのは『住みやすい・暮らしやすい・働きやすい』会社環境。反乱など起こされてはたまったものではないのだ。

 そんな私の願いは聞き届けられることは無く、面接はピリピリとした空気のまま始まった。



 ――――――――――――――――それでは初めの者、入れ!

 重々しい、地響きのような声を出したのは、プロレスラー並みの体格を持つ執事――――セバスだ。

 ガチャリと言う音とともに扉が開かれ、部屋中の注意が集中する中、扉の向こうから受講者第一号が入ってきた。



 入ってきたのは驚くほど黒々とした髪を持つ、日本人らしい、正統派なイケメン。ぱっちりとした目に漆黒の瞳。薔薇色の唇は僅かに震えており。

 いきなりの手厚い歓迎にきょどってる姿はなかなかに好印象だ。友達になれそうだ。


 しかし、ただのヘタレと侮ることなかれ。

 昨日行った予選・本選で、堂々の一位を取ったこの世界の主人公(本人自覚無し)。アルフォンス・レーバーなのだから。



 「―――――その椅子に座れ。」


 武器を持ち、扉に張り付いていた騎士Aが低い声を出し、促されるままにアルは着席。表情も硬ければ、体も硬く、見ただけで緊張が分かるほど。

 これだけ排他的な空気を向けられれば仕方ないかしら?


 ピリピリと始まる前以上に不振と緊張と警戒の目を強める家臣一同が部屋を囲むように居り。

 その上、面接官はムキムキの男女二人と、それに囲まれた華奢な令嬢だ。

 きっと今アルは自分が悪い事をしたのかと思っているに違いない。顔に悲壮感すら出だした。


 (仕方ないわね。ここは領主の私が一肌脱ぎましょう!)


 貴族界では傲慢な氷の令嬢などと嬉しくない二つ名を持つ私だが、温かい笑みが出来ないという訳では無いのです。

 私は昨晩練習した『温かい笑み』を浮かべ、穏やかな口調で心掛ける。


 「大丈夫よ、こんなんだけど只の面接だから。」


 「コンナンダケドタダノメンセツダカラ!?・・・な、何の呪文だ。」


 落ち着かせるために言った言葉がとんでもない誤解を生んだいい実例である。

 アルは倒れそうなほど顔を青ざめ、周りにいる騎士も「緊張」と言う言葉に緊張を高める。そして、セバスにギロリトにらまれ、


 (お嬢様、少し黙っていてくだされ。)


 怒られた。


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