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■ ハチャメチャ煩悩武勇伝

主人公は、盆野(ぼんの) 百八(びゃくや)18歳。


正に煩悩の塊で、その欲望を追いかけてばかりいるどうしようもない男だった。それを心配した宗教学者の父と科学者の母は、とある寺に着目する。


それは仏教と科学を融合した新しい宗派で、放蕩三昧の者たちを何人も更生させたと評判であった。


その寺へと無理矢理に入門させられる百八。修業は地獄とも言えるものだったが、強力な管理ロボット僧たちには逆らえないい。


ある日、夕飯を食べた百八は途端に眠くなり、気がつくと手術室のような部屋のベッドに縛りつけられていた。そこには寺の住職が手術着をまとって立っている。


「おい、あんた! 俺に何をする気……!」


百八の罵詈雑言は、麻酔のためにすぐに止んだ。


どれくらいの時が経ったであろうか。百八が目を覚ますと、体は直立したまま柱のようなものに繋がれている。前を見ると、見た事のないロボット僧と向き合っていた。


「どうだい。気分は?」


住職が、ご機嫌な様子で問う。


「気分? いいわけが……」


百八はもがきながら答えるが、それと同時に目の前のロボット僧も同じ動きをした。


そうなのだ。百八は脳ミソだけをロボットに移植されており、目の前には鏡が置いてあったのだ。


わけがわからぬ百八に住職が語りかける。


「お前の煩悩は実に強固だ。ぶれると言う事がない。そこでお前に、御仏からの使命を与えよう」


住職が話し出す。


それによると……。


今、悪の仏教徒たちが世界を征服する為の先兵にする為に、煩悩を人工的に爆発させる装置を使い、人々を欲望のみに支配される恐ろしい怪物に変えているという。


百八の使命は、その心も体も怪物になった者たちの煩悩を吸い取り、元の人間に戻す事だと住職は説明した。


「そんな事、どうやって!? それに、どうして俺なんだ」


彼の質問に対する、住職の答えはこうである。


並の者ならば怪物の発する煩悩の気に当てられて、すぐに気を失ってしまう。だがあらゆる煩悩、しかも一つ一つが究極の域にまで達している百八の脳ならばそれに耐えられる。


そして彼の頭についている108個のカプセルに、怪物の煩悩を吸い込むのだ。そうすれば怪物は元の人間に戻る。


また全ての煩悩を集めきった時、それは百八の脳に渦巻く煩悩と相殺され、百八は真人間になれるというオマケつきである。


もちろん人間の腕力で、怪物たちと渡り合うのは無理なので、機械の体に脳を移し替えたというわけだ。ただロボット然たる顔や手などは、立体映像を映す事でパッと見は人間に見えるモードを使用可能だ。


自分の体を取り戻すため、百八は渋々、その使命を引き受ける。


さぁ、ここに欲望にまみれたハチャメチャ煩悩バトル開幕!(しないと思う)


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