■ 悪役令嬢モンスターは、一度捨てた男を誘惑す
とある女性が、転生しようとしている。だが、彼女を担当した天使は困り果てていた。彼女の要求が、余りにも度を越していたからだ。
現世では、さして不幸ではなかったにもかかわらず、転生先では「最高の美貌、最高の財力、最高の魔法の力、最高の運勢」を得られるように要求したのだった。
必死の説得にも全く耳を貸さない女に手を焼いた天使は、それらを全て与える代わりに、とある呪いをかけた。もちろん、その事は秘密にして。
転生した女は、すぐに天使を恨む事となる。
最高の美貌と財力は手に入れた。しかし魔法の力は得られていない。
彼女が天界の天使に向かって文句を言うと、天使は「お前は一日のうち、決まった時間の間は世にも醜いモンスターに姿を変える。その間は、最高の魔法力を使えるぞ」と答えた。
そして天使は「ただし、”運命の男”と結婚すれば、魔法の力はそのままで、二度とモンスターに変わる事はないだろう。どうだ、素晴らしく刺激的で最高の運勢だろう? まぁサービスで、その男には、お前だけが分かる目印をつけておいてやったぞ」と続けた。
怒り狂う女だったが、既に変更はきかない。気を取り直した彼女は、モンスターになった時の魔力を存分に生かし、呪いを解ける男を探し始める。そして、遂にはその男を見つけ出した。
だが女は、彼から驚くべき告白を受ける。
じつは彼も転生者であり、なんとそれは女が現世にいた時分に貢ぎに貢がせた揚げ句、ボロ布のように捨て去った男であったのだ。彼はその怒りと絶望感から、フラフラと道路を渡っていた時に自動車にはねられ死亡する事となる。その後、この世界へ転生してきたのであった。
そしてひょんな事から、男は女の正体に気づく事態となる。もちろん、男は女を許さない。自らが天より授かった力を駆使して、彼女に敵対する。
こんな絶望的な状況から、女は呪いを解く事が出来るのだろうか。異世界で巻き起こる、ドロドロ愛憎の魔法ファンタジー、今ここに開幕!(してほしくないなぁ……)




