第9話 その時は突然やって来た
家と迷宮、そしてシャロンとの生活。そんなルーティンを繰り返して、早くも十日が過ぎた。タカシは自分に課した「二週間は我慢する」という誓いを守り続けていた。
しかし、その日は突然やってきた。
夜になり、寝る前のいつもの時間。タカシはベッドに腰かけ、シャロンに「お願い」をした。お互いに慣れてきたのか、以前よりもシャロンの動きは自然になっていた。
その時、シャロンが体をよじった瞬間、彼女の奴隷服から豊満な乳房がこぼれ落ちた。奴隷服は一枚の細長い布の中央に開けた穴に首を通し、腰で結ぶだけの簡素なものだ。シャロンのように胸の大きな女性には、いつかこうなることは予想できた。だが、いざ目の前に現れると、タカシの理性は吹き飛んだ。
白く、美しい、大きな胸が突然目の前に現れたのだ。
タカシは、気づけば掴んでいた。こぼれ落ちそうな果物をキャッチするような、ごく自然な動作だった。しかし、そこからが違った。タカシはその柔らかさを確かめるように、強く掴んだのだ。
シャロンは目を見開き、驚きの声をあげた。タカシは我を忘れ、シャロンを押し倒し、無我夢中で彼女の体を求めた。
事が終わり、部屋に静寂が戻った。タカシの荒い息遣いだけが響いている。
(やっちまった……)
タカシは虚無感と後悔に襲われた。シャロンは無言のまま天井を見つめている。その瞳には、何の感情も読み取れなかった。
タカシはシャロンに声をかけることができなかった。何も言わず、ただ無言のままベッドに入った。
異世界ハーレム計画の第一歩は、いきなり始まり、無言のまま終わった。
翌朝。
タカシとシャロンの間には、何もなかったかのようにいつもの日常が流れていた。朝食を共にし、タカシは迷宮へ、シャロンは家事をこなす。二人はお互い、昨夜の出来事などなかったかのように振る舞っていた。
しかし、迷宮に入り一人になったタカシの頭の中は、昨夜の出来事でいっぱいだった。
(あの、初めての行為……どうだったんだろう?)
タカシは魔物を狩る手を止め、九層の安全地帯で真剣に考え始めた。
シャロンの柔らかな胸を掴んだ感触は、今でも鮮明に手に残っている。だが、その後のことになると記憶が断片的だった。行為をしたのは覚えているが、シャロンの声や息遣い、肌の感触も、おぼろげな記憶しか残っていない。
(朝、何もなかったように振る舞ったけど……)
そう思い出すと、タカシは急にシャロンに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。それと同時に、シャロンが単なる奴隷ではなく、もっと特別な存在になったような気もした。
そう考え始めると、タカシの頭の中はシャロンのことで埋め尽くされた。彼女の顔、体、声、そして昨夜の出来事。それらすべてが、彼の頭の中を駆け巡る。
(ダメだ……シャロンをもっと感じたい……!)
タカシは欲望に駆られ、苦しくなった。




