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第74話 11名の被害者奴隷


タカシ、シャロン、セルマで話し合い、被害女性の受け入れ準備を進めた。彼女たちが住む場所には、タカシたちが住んでいる村長宅の隣にある二つの家が選ばれた。そこに住んでいた獣人たちは引っ越しだ。


被害者女性のうち、冒険者四人はセルマが、村娘七人はシャロンが世話をすることになった。冒険者はセルマ班が行っている魔物討伐や防衛拠点強化を手伝ってもらうことに決まった。しかし村娘たちには何をしてもらうかがなかなか決まらず、議論の結果、畑仕事をすることでまとまった。アーナス領主代行から野菜が届くため畑仕事の必要はなかったが、セルマの「なるべく体を動かした方がよい」との強い進言で決まった。畑は拠点の周りに放置されているものがいくつもある。しかし村娘の世話をするシャロンには畑仕事の経験がなかった。そこでカリン班からキーシャを異動させ、抜けた穴はセルマ班から自警団を異動させることで調整が行われた。


タカシは領主代行のアーナスに被害女性のことを確認したが、全てをメイドのイーアスに任せているとのことだった。イーアスと直接話す機会は少なかったため妙な緊張感があったが、意外にも話は順調に進んだ。被害女性たちは奴隷になることに納得していて、準備は済んでいるとのことだった。彼女たちには「ゴブリン村の討伐報酬として冒険者へ与えられるが、どうしても嫌ならば教会に行くこともできる」と説明しているとのことだった。そのためタカシへの譲渡後でも、女性たちが希望すれば教会に送ると、イーアスから念を押された。タカシへの譲渡はいつでも構わないとのことだったので、翌日になった。


翌日の昼過ぎ、タカシの拠点にイーアスと被害女性を乗せた幌馬車が到着した。馬車から降りた被害女性たちは全員が首輪をしており、奴隷服ではないものの同じような地味で質素な服を着せられていた。皆が強張った顔をしており、誰も声を発しない。出迎えたタカシたちの前に静かに並べられ、跪いた。


「奴隷十一人を連れてきた、確認を……」


「ああ……確認した」


タカシは奴隷たちを観察した。きれいな顔の女性もいれば、そうでない女性もいる。一人を除いて全員が若く、冒険者よりも村娘の方がより若い印象だ。冒険者の中には中年女性が一人だけいて、明らかに浮いていた。全体的に可もなく不可もなくというのがタカシの印象だった。


タカシは元々、被害女性の受け入れには乗り気ではなかった。アーナス領主代行の依頼だから渋々受けたのだ。戦力にも夜の相手にも困っておらず、今回の依頼を面倒くさいとさえ思っていた。自分から率先してするのと渋々相手するのでは、こうも違うものかと考えたくなるほど萎えていた。そんなタカシの脳裏には、サイロンの「貴族には関わるな!」という忠告が響いていた。


イーアスはタカシから血を取り、被害女性たちに奴隷契約を行った。滞りなく奴隷譲渡は行われ、イーアスと幌馬車は素っ気なく奴隷十一名を置いて帰っていった。


奴隷たちにタカシから簡単な挨拶と仕事内容の説明が行われた。最後に、ここでの生活が合わなければ教会に行くこともできると説明された。その後、冒険者四名はセルマが、村娘七名はシャロンとキーシャが、それぞれの寝泊まりする家に案内した。そしてタカシがいない場所で、タカシへの奉仕について説明がなされた。


タカシはアーナス領主代行が言っていた上書きのため、一日三人ずつ相手をした。朝食後、夕食後、そして夜の巡回後、それぞれの奉仕担当者がタカシの寝室で待った。これはシャロンが決めたことだが、実はタカシには不満があった。仕事のようにやりたくない、自由にやりたい、気が向いた時にすませたい、そんな思いが強くわだかまりが大きかった。


タカシは、なぜアーナス領主代行を抱いてしまったのだろうと後悔していた。


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