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第20話 プレートメイル


迷宮探索を早めに切り上げ、洋服屋と雑貨屋へと向かった。


洋服屋では、セルマに「中古で悪いが好きな服を選んでいいぞ」とタカシは言った。セルマが選んだのは、長袖のシャツにズボン。女性らしい華やかさはなく、タカシには少し残念な感じだったが、セルマはそれが一番落ち着くようだった。それらの服と丈夫な靴を購入する。


次に武器屋に立ち寄った。セルマの装備を整えるためだ。


「以前着ていた鎧はどんなものだったんだ?」


タカシが尋ねると、セルマは「プレートメイルでした」と答えた。


タカシは中古のプレートメイルを探して購入した。中古でも金貨十枚と、かなり高価だった。それと、頑丈な鉄の盾も買い与える。


「すまないが、装備は少しずつ良くしていくから我慢してくれ」


その後は雑貨屋で下着を買い、家具屋へ向かう途中に冒険者ギルドへ寄ってドロップアイテムを売却した。冒険者ギルドでは、いつもと違う賑わいがあった。どうやら第一王子が戦争に出発するらしく、志願兵の募集依頼が出ていたためだ。冒険者たちがその依頼に群がり、冷やかしている。各々が戦争や志願兵について語っているが、迷宮に潜った方が稼げるというのが中心的な意見のようだった。


戦争に興味のないタカシは依頼書を軽く眺め、そのまま家具屋へ向かった。パーティーメンバーは六人が基本のため、シャロンと合わせて七人が寝食できるよう家具を注文し、先に作ってもらうことにした。ベッドとテーブル、それから長椅子を注文して前金を渡す。そして、今日から一緒に食事をするのに使うセルマ用の椅子を買って、家路についた。


家に着くと、セルマのプレートメイル姿にシャロンが興味深そうに見入っていた。今までの奴隷服とは打って変わった戦士としての威圧的な姿に驚きながらも、目を輝かせて笑っている。


「強そう!」


シャロンの言葉に、タカシは満足そうに頷いた。


「シャロン、今日からセルマも一緒にテーブルで食事をするから、頼むな」


初めて三人でテーブルを囲む食事は新鮮で楽しいものだった。家族が増えたような温かみがあった。


後日、家に運び込まれた家具は、部屋を狭く感じさせた。特に寝室は七人分のベッドが置かれたことで、それ以外のスペースがほとんどない状態になった。タカシは無理やり押し込まれたベッドを眺め、そこに六人の美少女たちが寝ている妄想を膨らませた。


「とりあえず今日は、三人で楽しもう」


タカシの口から、変な笑い声が漏れた。


翌日、散財を挽回すべく九層での狩りに励む。プレートメイルを身につけたセルマは、とても頼もしく格好良かった。


しかし、休憩中にセルマを抱こうとすると、プレートメイルが邪魔で彼女の温もりを十分に感じることができない。タカシは不機嫌なままモンスターを狩り続けた。


そして、不意にタカシの心の声が漏れてしまった。


「……胸を触りたかった」


その言葉を聞いたセルマは一瞬固まってしまい、危うくモンスターの一撃を食らいそうになった。


その日以降、セルマは胸の鎧の拘束紐を少し緩めて着るようになった。


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