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第11話 3ヶ月後…


シャロンを奴隷として迎え入れてから、早くも三ヶ月が経った。タカシにとって、シャロンとの生活は毎日が光り輝くものだった。


シャロンはタカシに優しく、彼のつまらない話にも関心を持って聞いてくれるし、笑ってくれる。夜になれば、タカシの脳がとろけるほどに尽くしてくれた。タカシはシャロンのことを、まるで本当に背中に羽の生えた天使のように感じ、深く愛していた。


迷宮での狩りも順調で、九層で活動していた。ホーンボアのレアドロップである獣の皮が品薄なのか高値で売れるようになり、収入は月に金貨六枚にまで増加。貯金は金貨二十一枚にまで膨れ上がっていた。


「そろそろ新たな奴隷を買って、十一層デビューするか」


タカシはそう呟いた。金貨二十一枚もあれば、スーパーレアの奴隷も買えるだろう。戦士タイプの奴隷を手に入れれば、狩りの効率は飛躍的に上がるはずだ。


(獣人族の少女が欲しいけど、奴隷商の話では難しいみたいだったな。じゃあ、可愛らしい少女……元貴族だったら最高だ)


タカシの妄想は膨らんでいく。前衛を固めたら、次は後衛だ。僧侶かレンジャー、それとも魔法使いか。僧侶なら前衛もこなせるし、胸が大きくて癒し系の子がいれば無理してでも買いたい。


新たな奴隷を手に入れたら、シャロンにしたように濃厚な愛を交わす。いっぱいいっぱい、愛しまくる。タカシのハーレムへの妄想は止まらなかった。


しかし、そのとき、タカシの脳裏にひとつの考えがよぎった。


(シャロンと恋人のような関係を築いているのに、新たな若くてかわいい子を迎えたら、シャロンとはどうなるんだろう……?)


新たな奴隷は、間違いなくシャロンよりも若くて美人だろう。そんな奴隷と一緒に狩りに行き、情を交わす。シャロンは疎外感を覚えるのではないだろうか。


パーティーを六人まで増やしていけば、一人家に残るシャロンは孤立してしまわないか。それに、今は百パーセントシャロンに向いている好意も、新たな奴隷たちに分散してしまう。それは仕方のないことだ。しかし、シャロンを傷つけることになるかもしれない。


不安が膨らんでいく。


タカシの妄想は止まらなかった。新たな奴隷を迎えることへの興奮と裏腹に、不安が彼の心を侵食していく。


(シャロンは、嫉妬から新しく迎えた少女たちを虐めるんじゃないか?)


そう考えた瞬間、タカシは思い出した。シャロンが奴隷に落ちたのは、雇い主の奥様が嫉妬から彼女を罠にはめたからだ。


(もしかして、嫉妬深いのはシャロンの方だったりするのか?)


いや、あの優しいシャロンがそんなことをするはずがない。


――本当にそう言い切れるだろうか?タカシの不安は、雪だるま式に膨れ上がっていった。


(どうしよう……)


タカシは思考停止に陥った。もうどうすればいいかわからない。


「よし!シャロンに決めてもらおう」


タカシはそう結論づけた。ハーレムを作ることは、彼にとって決定事項だ。異世界に来たのも、迷宮で狩りをするのも、ハーレムを作るためと言っても過言ではない。


ならば、シャロンがハーレムに反対するなら、奴隷解放してあげよう。


もちろん、無一文で放り出すわけにはいかない。金貨三枚あれば、一〜二年は暮らせるはずだ。


タカシはシャロンの意思を尊重することで、自身の不安を解消しようとしていた。そして、金貨三枚という金額が、自分の良心を慰めるために必要な額だと考えていた。


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