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異世界神達のゲーム  作者: コクテン8
女勇者編
106/123

2-53 人魚の肉

俺と真美子は、1週間ほど暇なので”勇者試練のダンジョン”でレベル上げをした。

裕也が結構レベルアップしてたから、俺は真美子を猛特訓した。


1週間後、公園の隅で吹雪裕也と落ち合った。

女性の取り巻きが6人も出来ていた。1日1人かよ!


聞いたら、全員愛人でも構わないだと!

イケメンとは、どんなチートより勝るものだなと、改めて思った。


早速、人魚の国の近くの浜辺に直行した、有料転移ゲート魔法陣があったので、それを使って飛んだ。

もちろん、取り巻きの女性は邪魔になるから置いて行った。




人魚の国に近い浜辺は、まるでリゾート街。


南の観光地の”ワハイイ”と違って、この浜辺は大人の町だ。

らぶなホテルやカジノもある。


浜辺を歩いていると更にビックリだ。

人化した人魚がいっぱい歩いていた。


しかも、逆ナンしている。俺も逆ナンされてみたいが、イケメン限定だと地元の人が言ってた。

人魚は種族繁栄のため、子種を求めているのだ。


この世界の人魚は、人化が出来てその人化の持続時間は12時間。魔法で化ける。


人族との区別は耳の形。この世界の人魚は人化しても耳に水かきが残っている。

これじゃ、耳を甘噛み出来ない。まあ、出来る機会が無いけどな。


「それじゃ、師匠行ってきます。」


と裕也は、自信ありそうなドヤ顔で人魚をナンパに行った。


裕也とは、明日午前中10時頃に、この浜辺で待ち合わせだ。


俺は人魚がどんな美人の集まりかと周りの人魚たちを見ていた。

やはり結構美人だ。でも真美子に怒られてまでナンパする気はない。


キョロキョロしている俺に、真美子は俺の腕に胸を押し当ててきた。

可愛いもんじゃないか、俺に浮気しないでとアピールしている。


これからカジノに行って遊び、そのあと真美子とらぶなホテルに行きたかったが、別件があった。




俺と真美子は、ブルーダイアモンドとは別に、人魚の肉を食べた場合の不老不死について調べに向かった。

不老不死になれば、真美子が魔王を倒さなくても良くなるからだ。


「情報屋の話だと、この路地の裏の店だな。どうする?真美子は一旦帰って俺一人で行くか?」

「ううん、付いて行くわ。サングラスとマスクそしてかつらを付けるから、顔とかばれないわよ。」

「そうだな、でも注意してくれよ。真美子に何かあったら俺・・・」

「心配性ね。もう私LV1711だし、索敵魔法とかも覚えたし、大丈夫よ。」

「そうだな。それじゃ行くよ。」

「はい。テツさん。」


情報屋から仕入れた情報によると。その店には人魚の肉が売っている。


俺達はマスクとサングラス、銀髪のかつら、そして上級の認識阻害ペンダントを付けて、路地裏のさびれた店に入って行った。


店内は一見お土産であったが、俺は店に入る証文を店員に差し出した。店員は俺達を、店の奥の部屋に案内し始めた。


「どうぞこちらに。」


俺達は、その店員に付いて行き、奥に部屋に入った。


奥の部屋はお風呂みたいな水槽があって、そこに人魚が泳いでいた。


よく見るとその人魚たちは、手や足が欠損していたり、胸の一部の肉が無くなったりしていた。

そして、全部の人魚が奴隷紋を刻まれていた。


「だんな、先に言っておきますが、体に合わない場合は、そこにいる娘みたいな体になりますぜ。また、不老は手に入れられますが、不死に関しては、首を切られたり心臓を潰されたりした場合は無理です。もちろん病気もかかります。」


水槽の脇に座っていた娘が立ち上がって、マントと頭巾を取って顔と体を私達に見せた。


「わ」「な」


俺達はその娘のただれた皮膚と頭髪の半分抜けた頭に驚いた。


「店員さん、あの状態は回復魔法でも治らないのか?」

「ええ、回復魔法も回復薬も効きません、また呪詛の類じゃないので解呪も効きません。」

「それで、良く人魚の肉が売れるな。」

「ええ、そりゃ、5人に1人は効きますので。」


5人に1人か、真美子には使わせられない。

とりあえず話しを続けるか。


「で、人魚の肉は何処にあるんだ?」

「目の前で御座います。新鮮な人魚から切り取ります。」


ひどいな。しかし、新鮮じゃないと駄目なのかもな。


「そうか、それで、水槽の人魚は、欠損とかケガとかしているんだな。」

「ええ、そうです。」

「回復魔法とかで治療しないのか?」

「それは、欠損がひどくなりすぎてから治療に行きます。それにこの商売ですからね、最上級回復魔法は、口の堅い人物に頼むので、更に高額になってしまいますから、なるべく治療してないんですよ。」

「なるほど、治療はしているんだな。」

「はい。」


後で回復魔法かけたいな。一時的だが少しでも楽になればいいからな。


真美子は俺に小声で言った。「テツさん止めましょうよ。これちょっとひどいわ。」

俺は小声で、「ああ、止めるけど、ちょっと待ってね。」と言った。


そう、人魚の解析と情収集、その能力、性質の改変をしてみたい。

そして、出来れば、あのただれた皮膚の女の子を治したい。


「店員さん、ちょっと人魚とその子を見せてくれないか?あと、ちょっと結界を張るけど、目をつぶってくれ。」


俺は店員にお金を少し渡した。


「はい。どうぞ。」


と店員が言ったので、俺は、ただれた皮膚の子に近寄った。


そして、オリジナルの結界を部屋全体に張り、ただれた皮膚の子に触れて、解析と情収集を始めた。


結界は念のためと、もしかしたら一部”侵食”をするかもしれないからだ。


ただれた皮膚の子の体の遺伝子は大幅に変化していた。

これじゃ回復魔法を掛けても同じ状態になる。つまり、ただれている状態が正常の状態だ。


この子を治すには、体全部の細胞をいじらなければならない。現在の俺には無理だ。


念のため人魚のところに行き、同じく手を触れた。


なるほど、”不老不死”になるには、人の方に適合因子があるか無いかで決まるのか。


人魚とただれた女の子の情報を採取したが、これは”不老”に見えるだけで、実際は年を取るのが遅くなるだけだ。


不要だな。


俺は部屋の結界を解き、店員に言った。


「今回は遠慮しておく、見物料はいくらだ?」

「はい。そうですか。では見物料は、白金貨1枚でございます。」


ちょっと高い。そうだな。


「店員さん、人魚を最上級回復魔法で治療すれば料金をまけてくれるかな?」

「へ?最上級回復魔法出来るんですか?だんな。」

「ああ、出来る。」

「それでしたら、全部の人魚を治してくれたら、料金はタダでいいですよ。」

「よし、乗った。」


俺は全ての人魚を最上級回復魔法で治した。どうせ回復魔法はかけるつもりだったからな。


「これは凄いです。だんな。もしよかったら、また、治してもらいたいほどですよ。」


いやもう来ないだろう。俺はその言葉を無視して言った。


「それじゃ。帰るよ。」

「あ、だんな、この店のことは、」

「ああ、大丈夫黙っているから。」

「はい、ありがとうございます。またのお越しをお待ちしています。」


俺達は店を後にした。


尾行が付いて来たので、俺は真美子を抱いて転移で飛んだ。こうやって逃げるのは、あらかじめ打ち合わせていた。

俺の転移は痕跡が残らないから大丈夫。しかし、念のため数回転移を繰り返し、途中で変装を解いた。


そして俺と真美子は、一気に転移で一旦中央国家の宿屋に戻った。




宿の部屋で、一息ついた真美子は俺に話をした。


「人魚の肉はダメだったわね。5人に1人だけ成功じゃ嫌だわ。それに、人道的にも使いたくないわ。」


真美子には人魚についての詳しいことは黙っておこう。まだ、俺の能力のことを話すのは早いからな。


「そうだな。やっぱり、魔王を倒すことがいいかな?」

「そうね。魔王を倒しましょう。」

「それじゃ、レベル上げだな。」

「そ、そうね。そう言えば、テツさん、人魚に最上級回復魔法はどうせかけるつもりだったんでしょ。」

「ああ、そうだな。お金関係なしにね。」

「でも、あの人魚可哀そうだったわね。」

「ああ、でもあれを店から助けたら、その関連の組織をすべて潰さなきゃならないからな。」

「そうね。厄介だわね。」



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