違和感
「アリアーテ!あれ、ヤバイね!!どうなってんの?!」
「風属性の魔法で浮かしてるんですよ。」
「こっちにはゲームとかないのかぁ、、電子機器もないし。ちょっと退屈、、本しかない!!」
「確かにゲームや電子機器はありませんけれど、ボードゲームならありますよ。例えば、チェスとか、、」
「こっちの絵も結構繊細だな。ま、写真の方が上だと思うけど、、」
「写真にはどんな画家でも劣ってしまいますね。」
やっぱり、おかしい。
もしかしてアリアーテはあっちの世界の人間なんじゃないかと思って、少し罠を張ってみたけど、、
おそらく、いや、絶対に、アリアーテは俺と同じ世界にいた人間だ。
一応、確認で同じクラスの人に色々と聞いてみた。
以前アリアーテと話して出たスポーツの名前を本で見たことはあるかと聞いたら、誰に聞いても答えはNOだった。
さらに、この上品すぎて気が重くなるような言葉遣いの中に「ヤバい」なんてあるはずもないのに、俺が普通に発した言葉に一切の疑問も持たず会話していた。
電子機器も、写真も、この世界にはないのに、アリアーテは性能も熟知している。
きちんとした確証が欲しくて、最後にはルナシスにも聞いた。
ルナシスはすっごい頭が良いらしくて、アリアーテに負けないくらい本を読んでるから、
ルナシスが知らなかったらやっぱりアリアーテは、、、と思い聞いたら、案の定「異世界のものを僕が知っているわけないだろう?」と返されてしまった。
でも、この前ルナシスに忠告をされたとき、幼い頃からアリアーテを見てきたと言っていた。
周りの反応からしてもやはり、アリアーテは異世界から「来た」人間ではない。
だが、実際アリアーテはかなりの確率で俺と同じ世界の人間。
つまり、、異世界への転生?
アリアーテは一度死んでいる?
これをアリアーテに聞くべきかどうか。
もしこれをきっかけにアリアーテに嫌われてしまったら、、、?
俺は別に、アリアーテの秘密を暴きたいわけじゃない。
ただ、俺と同じ世界にいたかもしれないってことが嬉しくて、それで、、
こんな性格であまり思われないことだけど、やっぱり異世界に1人、周りは皆知らない人、文化って、やっぱり怖い。
勿論、悠紀と会うつもりなどない。
きっと快く教えてはくれないんだろうな。
だってアリアーテは、19年間、隠し続けてきたってことだもんな。
それを易々と俺に話してくれるとは思わない。
でも、アリアーテは優しいから、、ちゃんと誠意を見せればどうにかなるかな、、、?




