見たくない
今、ルナシス様とダンスを踊っている。
流石に、パートナーだから一曲は踊らないといけないみたいな常識もあるし、、
「そういえばアリアーテ。綺麗だね。」
「あら、お褒めいただいて光栄ですわ。」
棒読みだってバレてないかなー、、うん、バレてるよね、、
というか、セリフの最初に「そういえば」とか言っちゃう時点でアウトなんだけど!
うわぁ、ニヤニヤしてる。
これ、絶対わざとだ!!!
「、、、お世辞じゃないからね。」
「え?」
な、何よ、、急に真剣な顔して、、
「本当に綺麗だと思ってるよ。」
「えっ、、な、何よ急にっ、、、!」
「ん?なんだ、照れているのかい?」
「なっ、、、!そうじゃないわよ、た、ただ、、」
「ただ?」
「、、、驚いただけよ、、」
「ふぅん、、じゃあそういうことにしておいてあげよう。」
「っ、、」
な、何、今の、、
いつもは悪口まがいのことばっかり言ってくるくせに。
「やっぱり僕の選んだドレスは君に似合ってるよ。君がどんな令嬢でも、僕の選んだドレスを着て残念になる子はいないからね。」
、、、、は?
「ん?どうかしたかい?面白い顔をしているね、僕にまたからかわれたいの?、、、っ、」
私は思いっきりルナシス様の靴を、ヒールで踏んづけた。
「あらどうされました?殿下ともあろうお方がダンスで姿勢を崩されたり、、されませんよね?」
「、、、ふっ、君は肝が据わってるね、、僕にこんなことをできるのはアリアーテ、君だけだよ。」
「あらありがとうございます、ふふふ」
「ルナシス様ぁぁぁ〜!」
「っ?!、、、イオラン令嬢ですか、どうされました?」
いや、うるさいって注意しなさいよ!
「もう〜、ユキって呼んでくださいっていつも言ってるのに!」
「ふふ、そうですか。」
見事なスルー、、そこだけは流石だわ。
セリフの後ろに「ハートッ」って聞こえてきそう。
ルナシス様に絶賛アタック中ね、これは、、
さっきユキがルナシス様を好きだってこと、聞いたばかりだけれど、、
確かに、それについては頷けるかも。
だって、ルナシス様って大体の人には良いこぶってるし、さらにはイケメンだ。
そう、イケメン、、
ユキって、前世の頃からかなりの面食いだったから、、
というか、この世界って上層階級の人は大体美形なんだよなぁ、、
どうせなら、私はイケメンで優しくて、女心の分かる人と結婚したい。
「あれ、アリアーテもいたのね!」
「え、えぇ、、」
いや気づいてなかったの?!
「ごめんねアリアーテ。ルナシス様に夢中で、、もうちょっと存在感出してくれれば良かったのに!もうっ!」
私のせいなんですか?え?
「なんでアリアーテとルナシス様が一緒にいるの?」
「アリアーテは僕のパートナーなんだ。」
「えぇ、ズルい。私も、ルナシス様と一緒にいたいなぁ、、、?」
、、、周りから、ヒソヒソと言われる。
「ユキさんの気持ちをレイ侯爵令嬢だって知っているはずなのに、、」
「意地悪をしているのかしら、」
良い、気持ちなんて、、微塵もしない。
また、悠紀に苦しめられるのかな。




