↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のかわいそうな王子様  作者: 七瀬美織
第一章 初恋
23/32

第二十三話 竜王

 


「あはははっ! 二人とも相変わらずだなぁ。マリー姫、蘇芳はね、『誓約の女神』が、まだ人《・》だった頃からの知り合いなんだよ。蘇芳は、彼女の真名を呼ぶだけで、女神召喚が出来ちゃうんだ。あの二人は、会えば口喧嘩ばかりしているんだ」


 藍白は、お腹を抱えて笑って、椅子から転げ落ちそうになっていた。


 藍白は、華奢で綺麗な顔をした、儚げな美少年なのに、相変わらずいい性格(・・・・)をしている。他の契約竜達も、ぬるい視線を藍白に送っていた。


「藍白様、『誓約の女神』が、まだ人だった頃からの知り合いですか??」

「『誓約の女神』は、異世界からの『迷い人』なのに『精霊の姫君』になったんだ。そして、膨大な魔力を与えて『誓約の精霊』を短期間で育てあげたんだよ。それから、色々あって『誓約の女神』になった異色の女神なんだ。蘇芳は、その当初から彼女を良く知ってるのさ」


 異世界からの『迷い人』って、『落ち人』と同じ意味かしら? 人が神になるなんて驚きだ! 『精霊の姫君』は、『精霊の女神』になったり出来るの?! さっき『精霊の種』に教えてもらった知識に、『誓約の女神』が出てきたはずだ。


「それは、いつ頃のお話なのでしょうか?」

「さあ、だいたい千年前くらいかな?」

「千年! 八百年じゃなくて ……?」

「あ、待ってて。『誓約の女神』が何か言ってる」


【『 …… ああ、もう! わかったわよ。杜若、アレクシリス、蘇芳は、こう言ってるけど、あなた達はどうしたいの?』】

【 俺は『誓約』を破棄するつもりはない 】

【 私もです 】


 二人は、断言した。そうだよね。『誓約』を取消したら、『竜騎士の契約』も成立しなくなる。そして、二人は二度と誰とも『竜騎士の契約』を結べなくなる。つまり、アレクシリスと杜若は、竜騎士に二度となれないのだ。


【 二人とも、考え直すつもりはないのか …… 】


 蘇芳の声は、微かに悲痛な響きを乗せていた。


【『だったら、私がここにいる必要はないわね。では、失礼するわ!』】

【 あっ、待て!『在沢真幌』! 】


 淡い光の塊が、奥の扉からこちらへ飛んできた。多分、これが『誓約の女神』なのだろう。淡い光は、私の頭の上をくるくる回ってから、大樹を駆け上り枝葉の中に吸い込まれるように消えていった。


「今、この大樹には、精霊王が宿っているんだ。精霊達は、精霊界と精霊王が宿る場所を、自由に出入り出来るんだよ」

「精霊界は、精霊王や精霊達が暮らしている世界なのですか?」

「そうだよ。『誓約の女神』は、『誓約の精霊』を統べる神だから、精霊界にいるんだよ」

「すごい木なんですね」

「うん。世界樹の若木だからね」

「世界樹?!」

「親株の世界樹は、精霊界にあるよ。この若木は、この場所が気に入ってるんだよ。精霊界以外で、唯一成長している世界樹なんだ。珍しいよね」

「め、珍しいってレベルの話なのでしょうか …… 」


 私は、神様と呼ばれる存在を初めて見た。あの淡い光の塊が、人の姿になったりするのかな?


 この世界は、竜や精霊に世界樹まであって、神様も実在するなんて、本当にファンタジー! あ、あれ? 私はこの世界に生まれたのだから、これが標準仕様なんだよね …… 。わあ、混乱する!


「杜若は、本さえ読めれば何でもいいのだろう? アレクシリスの教師に、ゼルガセラータ伯爵が就くなんて最高だ! なんて言ってた」

「その伯爵って、別名『図書館の悪夢』、『図書館の主』、『索引の魔術師』って呼ばれてる『図書館の精霊』の祝福持ちだろう? 本好きの杜若ならではの尊敬の仕方だな」

「蘇芳、ずいぶん食い下がるな。杜若も満足してるし、もういいんじゃないの?」

「でも、問題はそれで決着するかどうかだろう?」

「他国でも、アレクシリス王子が竜騎士になったって、情報が流れているらしい」

「俺ら『契約竜』が納得しても、『契約者』達が納得するのかも問題だろう?」

「アレクシリスの教育を急いだとしても、特別扱いをすれば、一部の貴族は反発して認めないだろう。自国でさえ、納得させるのは一苦労だろうな」


 ファルザルク王国の成人は、曾お祖父様の時代に法改正されて、十五歳から十八歳になった。貴族学園の入学年令が十二歳から、そして十八歳くらいに卒業するのが一般的だ。それ以前に卒業するのは、とても優秀だということだ。母上は、二年早く卒業したから相当優秀だった。

 ファルザルク王国の国民は、十五歳以上ならば、竜騎士の資格があるという。成人の十八歳までは、見習い騎士として入団して『竜騎士の契約』は仮契約扱いなのだそうだ。


 そういえば、竜族の成人の条件は何歳なのだろう? 資格がどうとか、祭りの成人の儀式とか言っていたけれど、どうなのだろう?


「藍白様、竜族の成人の条件は年齢なのですか?」

「人族は年齢だよね。竜族は正確に年を数える習慣がないし、子供と大人の線引きは年齢じゃないよ。申告制だ。平均、六十歳前後で、資格は精霊王に認められるだけの、強い契約精霊がいることだね」

「杜若様は、おいくつなのですか? 」

「杜若は、多分四十九歳くらいだね。僕は三十九歳だよ」

「お、お若い、のですか? 竜族の年齢的な感覚が分かりません」

「う~ん、僕もわからないや。竜の寿命は、長いから、子供時代も人族と比べて長いよ。でも、杜若は異例の早さで成人の儀式を受けることになると思うよ」

「殿下と杜若様の『竜騎士の契約』が、蘇芳様にどうしても認めていただけなかったら、どうすれば良いのでしょう?」


 このまま、話し合いが拗《こじ》れてしまったら、アレクシリスがどうなってしまうのか心配だった。


「『竜王』が認めればいい」

「『竜王』?」

「そう、竜族の長よりも『竜王』の方が、決定権があるのさ。ねえ、リングネイリア」


 藍白は、隣りに立っていた、竜騎士団専属女官の制服を着た少女に話しかけた。彼女は、頷いて微笑んだ。ハッとするほど、大人の表情だった。


「リングネイリアは、契約竜の寮の寮監をしていて、寮の最年長の竜、あだっ!」


 藍白が、リングネイリアに頬を抓られていた。


「女性の年齢 …… 」


 リングネイリアは、そう言って、左右に頸を振った。


 彼女は、童顔で可愛いい顔立ちをしているから、少女だと勘違いしてしまいそうだけど、よく見れば、小柄なだけで、凛とした大人の女性だった。意志の強い水色の瞳に、金褐色の髪を長い三つ編みにして肩に垂らしている。


 私は、しっかり聞いてしまった『寮の竜族最年長』に衝撃を受けていた。竜族を見た目で判断してはいけないと、心に刻んだ。

 つまり、『女性の年齢を無闇に話題にするな!』という、教育的指導だ。大いに同意しますね!


「そろそろ、出番?」

「痛たっ、そうだね。リングネイリア、よろしくね」

「了解」


 リングネイリアは、奥の扉にスタスタ歩いていった。あれ? 結界とか大丈夫なのかな? 彼女は、何事もなく扉を開けて奥へ入って行った。


【 …… 議論は尽きた様ですね、竜族の長《おさ》のご意見はよくわかりました。では、『竜王』のご意見をうかがいたい 】


 父上が、そう言うと、扉の開く音がした。


【 リ、リングネイリア?! 】


「先ほどの女性が、『竜王』なのですか?!」

「その通り、リングネイリアは『竜王』だよ。精霊王に認められた竜族。『精霊王の祝福』を持っているんだ。彼女は、蘇芳の娘で、家出してからずっと、『囁きの森』で寮監をしているんだよ。蘇芳対策に、グレイルードから『竜王』に話をつけて欲しいって頼まれていたんだ。マリーの父親って、怖い人だね。リングネイリアが欲しがっていた、新しい予算を都合しちゃったんだから」


 父上、さすがです! きちんと切り札を用意していたのですね! でも、これって買収ですよね?! あれ? 後ろの契約竜達が、ザワザワ騒ぎ始めた。


「久しぶりの親娘の対面だ!」

「藍白、リングネイリアをどうやって説得したの?!」

「ああ、蘇芳はかわいそうに、狼狽《うろた》えちゃって、声が裏返っていたよ」

「し~っ! 聞こえないよ」


【 竜王リングネイリアは、杜若とアレクシリスの『誓約』と『竜騎士の契約』を、認める 】

【 リア! おまえは、ここで何をしているのだ! 】

【 何って? 寮監 】

【 あ~、おまえに、普通の尋ね方をしても無駄だったな。おまえは、何故、ファルザルク王国の竜騎士団の寮監を、しているのだ? 】

【 食うために、働く 】

【 ならば、竜族の町で働けばいいだろう? 何故、キプトに帰って来ない?! 】

【 蘇芳に、会いたくないから 】

【 なっ! リングネイリア、父親を、呼び捨てにするな! それに、竜王が、一国だけに重きを置いて良いと思っているのか?! 】

【 寮監は、国政と無縁。居るだけ 】

【 へ、へ理屈をっ …… ! 】

【 それは、そっち。アレクシリスは事実幼い。けど、真剣に考え決めた。だから、わざわざ『誓約の女神』自ら『誓約』を仲介した。それ以外の邪《よこしま》な『誓約』は、成立されない。それで、十分。何が不満? そんな頑固だから、嫁に愛想尽かされて、逃げられたのだ 】

【 リ、リングネイリア!! 】


 蘇芳の声色が、リングネイリアの発言に翻弄されていった。そして、二人のやり取りを聞いていた、背後の竜族達が何やらざわついていた。


「リングネイリアが、いっぱい喋った!」

「すげえ、一言じゃなくてちゃんと文章だった!」

「リングネイリアは、一言以上喋らないのが当たり前なのに!」

「外野、うるさい!ここからが面白いのだから、静かにしててよ!」


 藍白が、周りの契約竜達にそう言った。藍白は、多分、この中で一番年若いはずだなのに、いつも、偉そうだよね。うーん。しかも、契約竜達の会話は、突っ込むところが違う気がする。


【 ぐぬう~! 『竜王』が認めるならば、もうこれ以上の話し合いは無用だろう。ただし、アレクシリス王子、改めて聞きたい。何のために『竜騎士の契約』を求めるのだ? 婚約の話が流れた今は、杜若と契約する必要はないのではないか? 】

【 いいえ、蘇芳殿、私には必要です 】

【 何故? 】

【 私は、杜若に『竜騎士の契約』を望んだのは、確かにゲンタリオス国の第一王女殿下との婚約をお断りするためでした。そして、兄上のお心を知らずに勝手なことをしたのは、後悔しています。ですが、『竜騎士の契約』を、『誓約』で無理やり結んででも、私は力が欲しいのです。ファルザルク王国の大勢の貴族は、王族を政治の道具のように考えています。そのために、私の家族はバラバラにされています。私は、未来のファルザルク王国の為に、大切な家族を守るために、杜若と『竜騎士の契約』を望みます!】


 アレクシリスは、そう宣言した。とても五歳の少年と思えないしっかりとした口調だった。


【 マリシリスティア姫と、将来結婚することが出来なくてもかね? 】

【 そんなことまで、蘇芳殿は …… 知っていたのですか …… 】


 アレクシリスは、絶句している。だけど、私も同じ思いだった。


 うわぁ、恥ずかしい …… 。私達の初恋が、公開処刑されているよ!


 私は、周りに一斉に注目された気がして、思わず両手で熱くなった顔を覆ってしまった。


 蘇芳は、焦った声で答えるアレクシリスに、更に追い打ちをかけるように問いかけた。


【 それとも、成人して竜騎士となり、いずれ竜騎士団長の地位を得て、王位継承を王太子と争い、政敵を倒して国王となり、再び国法を改正し、姪である彼女と婚姻するつもりなのかね? 】

【 …… そんなつもりはありません! 僕《・》は、地位や王位が欲しいわけではありません。大切な人の幸せを、僕の力で守りたいだけなのです。僕は、マリー姫が好きです。何も知らず、結婚したいと思っていました。この気持ちが、大人になっても同じなのか、今はわかりません。でも、マリー姫や周りを不幸にする事は、望んだりしません。もちろん、杜若も大切な家族の一人です。この『誓約』は、どちらか片方が死んだ場合、破棄されます。だから、成人までに『竜騎士』に相応しいと認められない場合は、この命を差し出す覚悟です! 】


 しばらく沈黙が続いた。そして、蘇芳は、大きな声で怒鳴った …… !


【 だから、こんな幼な子が、悲愴な覚悟をしなければならない事態になる前に、何故、私に相談しなかったのだ!杜若! 】


 アンティークラジオ型盗聴器が、蘇芳の声でビリビリと鳴り、カタカタ小刻みに揺れた。


【 そ、それは、蘇芳に相談したら、真っ先に反対されると思うだろう! 】


 今度は、杜若の焦った声が、聞こえてくる。


【 当たり前だ! 反対するに決まっている! だが、アレクシリス王子の身に起きたことは、私も同情する。杜若、私に一言でも相談していれば、この様な騒ぎにならなかったとは思わないか? そんな命懸けの『誓約』など結ばずとも。一部の王族や『契約竜』だけに、事実を話して『竜騎士の契約』が結ばれた事を表沙汰にせず、成人したアレクシリス王子と『竜騎士の契約』を交した事にすればよかったのだ。中途半端なやり方ではなく、根まわしをきちんとしておけば、混乱を避けられた。杜若、成人するのならば、もっと周りを信じて、よく考えて行動しなさい。『契約竜』となったのならば、己の『契約者』を守る義務を甘く考えるのではない! 】


 蘇芳の言う通りだったかもしれない。私は、蘇芳がアレクシリス達を責めているというよりも、とても心配しているから厳しい事を言っているのだと思えた。


 でも、アレクシリスだって一生懸命だった。杜若だって、そうだろう。

 だけど、誰かに相談していたならば、ここまで悪化しなかったのも事実だろう。 …… 最善を尽くして行動するって難しいな。


【 蘇芳、すまなかった。俺の行動は、間違っていた。だが、俺は、相手がアレクシリスだから『誓約』も『竜騎士の契約』も受けいれた。必ず、アレクシリスは守りきる! 】

【ならば、もういい。認めよう!】


 周りが、一斉にどよめいた。口々に良かったとか、終わってつまらないとか、話している。

 そんな中、藍白が、私をじっと見つめている。な、何かな?!


【 親父、少しは柔らかくなったか? 】

【 リングネイリア、祭りの日くらい帰って来なさい 】

【 …… わかった 】



「おおっ! 和解なのか?」

「二十年? いや、三十年近いかな? 親子喧嘩で家出した、リングネイリアが『親父』って言ったのきくのは!」

「外野、うるさい!」


【 アレクトレス兄上、勝手な真似をして、申し訳ございません 】

【 俺は、お前のした事を許すわけにはいかない。だが、勝手を先にしたのは、俺の方だ。その、 …… 殴って悪かったな 】

【 兄上、母上と …… 】


 アレクシリスが何かを言いかけた時、蘇芳の声が遮った。


【 では、ファルザルク王国は、どうやって『竜騎士の契約』と『誓約』の存在を誤魔化す気だ? 】


 それに、王太子殿下が答えた。


【 まず、アレクシリスと杜若の『竜騎士の契約』が成立したのは、嘘の情報だったと非公式にだが、国内外に発表する 】


 父上の声が続いた。


【 そして、アレクシリス殿下には、最速で竜騎士に相応しい人物へと成長していただきます。殿下が、史上最年少の竜騎士として、特別だと国内外に認めさせる事が、陛下が『誓約』付きの『竜騎士の契約』をお認めになった条件です。『誓約』があることは、厳重に秘匿します。一度は持たれた疑いを、払拭するのは難しいでしょう。しかし、『竜騎士の契約』に、裏技はありえないと、他国を納得させる材料になるはずです 】

【 わかった。人の国々の事に竜族は口をはさむつもりはない。しかし、杜若は、アレクシリスの側に護衛として、特別に置いていただく。杜若は、王宮では存在を隠し続けるのが条件だ。結界を破る事なく穴を開け、音だけを外に流す器用さがあれば、その程度は何でもあるまい 】

【 蘇芳、知っていたのか? 】

【 やはりそうか。あまりにも、リングネイリアの登場するタイミングが良すぎたのでカマをかけたのだ。杜若は、もう少し駆け引きを学ぶのだな 】

【 …… わかった 】


 ああ、よかった。これで、アレクシリスの望みが叶う。あれ? 藍白がまた私をじっと見ている。ちょと、ぞわぞわしてしまう。


【 では、今一つ、竜族の長として、マリシリスティア姫を竜族が保護し『精霊の種』と共に成長を見守る事を、ご検討いただきたい 】

【 蘇芳殿、何を言い出すのです! 】


 父上の焦った声がした。私も驚いた!


【 精霊を友とする竜族が、先日の騒動を知らぬとお思いか? 精霊王も、お怒りになっている 。ファルザルク王国の貴族が、『精霊の姫君』を軽んじ続けるのならば、『精霊の種』の健やかな成長の妨げになる。精霊王は、新たな精霊が闇に染まるのをお望みにならん。『精霊の姫君』を、竜族に引き渡していただきたい 】

【 何を言われるのです! 竜族が王族の姫を、国から …… いや、親から引き離すというのですか! 】


 父上が、即座に反論したけれど、全く予想外だったのか、声が震えているように聞こえた。


【 蘇芳殿! マリー姫は、まだ四歳になったばかりだ。健やかな成長に、両親の愛情は必要だろう! 】


 王太子殿下が、声を荒げている。


【 確かに、親の愛情が不要だとは言わぬ。しかし、竜族も『精霊の姫君』を愛している。寂しい思いも、辛い思いも決してさせなぬと誓おう。だから、マリシリスティア姫を、キプトの町でお育てしたい 】


 アレクシリスの問題解決して、ほっとしたのも束の間、今度は私の問題だ。蘇芳から、衝撃の申し出だった。


 『精霊の種』は、私の必死の呼びかけにも沈黙したままだ。


「『精霊の姫君』マリシリスティア=サンドラ=ファルザルクよ。我ら竜族は、貴女を保護する準備が出来ている。ねえ、マリー姫。僕らと、キプトの町で暮らさない?」


 藍白は、私の目を金色の瞳で真っ直ぐ見つめながら言った。


 『精霊の種』よ、『やらかしちゃった!』では、すまない大変な事態になっていますよ!!




お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。