晴天の霹靂3
「いらっしゃいませー」
「きゃーお久し振りです」
タマコさんと流しの少女は嬉しそうに御客様を出迎える
オデンと熱燗をよく頼んでくださってた御客様だ
「いつもの出来るかな?」
そろそろ季節終了のオデン種と熱燗を用意する
御客様は流しの少女に目を向けて会釈する
それを受けて流しの少女は歌い出す
まるで御客様が この街を去った時が動きを再開したようだ
ただ… 少し違ったのは
御客様は閉店時間まで居続けた
ラストオーダーを告げるタマコさんに俺は食堂に呼び出された
御客様は俺を真っ直ぐに見つめて言う
「娘を返してください」
…
ついに この日が来た
今目の前に居るのが有美の本当の父親なのだ
奴隷として買い いつか親元に返してあげれたらなんて思ってもいた
でも月日は長すぎた 有美との生活が楽しすぎた
…
「お話しはわかりました ただ有美は今現実世界で学生をしてます
それは どうするのですか?」
俺は問いかける
「それはわかりません 今はただ名乗りを上げたいのです」
俺の視線を外しもせずに答えてくる
「タマコさん 有美を連れてきてくれ」
俺はタマコさんにお願いした
やがて有美は食堂に顔出す
「なーに店長」
何もわからず俺を
お父さんと呼ぶ娘…
「この御客様が話があるそうだ」
それだけ言って席を外す
今この場に止まると常軌を逸してしまいそうだ
流しの少女は気を利かして部屋に戻ってる
タマコさんは俺と一緒に厨房にいる
とても長い時間が過ぎていく
やがて男は出ていき
赤い眼をした有美が厨房に来た




