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055⚫️月にかわって

ヤマトの能力は、アキラに連なる狼遺伝子の後継として構築されている、‘内部周期主体型’の人狼能力である。

月齢に左右されるアキラとは異なり、ヤマトは体内の‘周期の歯車’によって基礎出力が決定される。周期は26〜33日のリズムを刻み、それ自体が力の源泉、すなわち‘燃料’となる。例え、新月期相当であったとしても、常人の3倍程度の筋力・敏捷性・耐久力を維持し、受傷時の創閉鎖も1時間ほどで完了する。


だが、それでも外的要因としての潮汐補正があれば、能力は上下する。潮汐が強い惑星上では内部周期の波が増幅し、戦闘力・再生力が顕著に変動する。逆に、潮汐が弱い星では内部周期のみが働くことになる。

従って、衛星の配置・双子惑星系の重力点・衛星と恒星の配置による潮汐・人工重力による作用などの環境下では、外界の‘引き’がヤマトに影響を及ぼす。

また、感情は能力の‘引き金’になり得る。しかし、燃料ではない。怒り・恐怖・守護欲は内部周期の状況を、一時的に押し上げることがあるが、確定因子ではない。さらに、周期の谷期や抑制因子(疲労・睡眠不足・ショック)と衝突すれば、むしろ神経遮断が起き、一時的な意識喪失を引き起こすことさえあり得るのだ。


完全覚醒は、内部周期のピーク帯で可能であり、さらに潮汐が強く‘引いている’瞬間が合致すれば、通常の満月期を超える力を発揮する。その状態での戦闘力と再生力は、驚異的なものとなる。と同時に、逆に潮汐力が周期の状態を低下させることも考えられる。

ヤマトは、内部周期=燃料、潮汐=火加減、感情=引き金という三層構造で能力を保持している。その刹那の覚醒が、彼の神秘の力を形づくっている。


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