045⚫️反撃の準備はするけど
急襲?
探知できなかったというのか。
情報部も軍も、いったい何をしていたんだ。
大部隊ではない・・・機動性の高い連中だけか?
となると、一時的な誇示攻撃の可能性が高い。
宙域艦隊は防衛に向かっているはずだが、到着までどれくらいかかる?
それまでに蹂躙と略奪・・・これまでの例を考えれば、十分あり得る。
俺は厨房の食器棚を力任せに押し上げた。
この隠し武器庫の存在を知る者はいない。
愛用の高周波ブレードと重粒子拳銃を手に取る。
馴染んだ重みが、指先にかつての感覚を呼び覚ます。
相手が軽装の機動兵なら対処できる。
だが、もし自律戦車や重武装のメカロイドが降りてきたら、厄介なことになる。
もっとも、今の俺はただの民間人だ。
これはあくまで、直接攻撃を受けた際の保険に過ぎない。
地下のプライベート・シェルターへ降りようとした、その時だった。
表の扉を激しく叩く音が響いた。
「店長!店長!」
サラちゃんか?
「すみません。家に戻るより、お店の方が近かったから。」
「いい判断だ。ひとまず地下に潜るぞ。来い!」
抱きかかえるように彼女を促し、狭い階段を駆け下りる。
俺が自作したシェルターだ。ふたりでも数日凌ぐには十分だ。
分厚い防護扉を閉ざし、照明を入れた。
ようやく一息ついた、その瞬間だった。
ドォォンッ!!
重低音が、シェルター全体を揺さぶった。
防護壁越しに伝わる地響き。空気が悲鳴を上げている。
爆撃か!・・・俺の武装では心もとないぞ。




