表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/52

044⚫️しばしのアルバイトと突然の警報

店を開けた。

朝食を急ぐ出勤前の客、静かにカップを傾ける老夫婦。

ありがたいことに、店はそれなりの繁盛を見せていた。


ここに来て、もう三年。

アストラ・コンコードとノクティス・ドミナ。

銀河連邦テラの主導権争いに嫌気が差したころ、

ちょうど貯金も貯まって情報部退職、流れ着いたのが、この惑星だった。

中央でも辺境でもない。そこそこ繁栄し、そこそこ静か。

俺の性分にはちょうどいい。


「店長、次の仕入れの連絡です。いつもの分量でいいですか?」

「ありがとう、サラちゃん。変更なしで頼むよ」

次の客からのオーダー、ブルーマウンテンを淹れる。

いい選択だ。

サラちゃんがカップを運んだテーブルには、見慣れない若い男が座っていた。

ふたりは親しげに言葉を交わしている。

「サラちゃん、知り合いかい?」

「ふふ、子供の頃からずっと、私を見守ってくださっている方なんです。近くに来たついでに、寄ったんですって。」

ふーん。若い男だが、妙に落ち着いた感じだな。

’子供の頃から’と言われても、

俺の目にはふたりとも大して歳が変わらないように見えるな。


夕闇が近づき、客も途切れた。閉店時間だ。

「ありがとう、サラちゃん。今日はここまでにしよう。・・・引っ越しの準備はできてるのかな?」

「う〜ん、まだですねえ。意外と進まないものです。」

サラちゃんは銀河連邦テラの研究所に就職する。

若いうちにいろんな世界を見ておくのはいいことだ。

「テラの研究所って、すごいよね。」

「はい、自分でも運がいいと思っています。もともと民間の似たようなところで働いていましたけどね。でも、わたし、ここでのお仕事も気に入ってるんですよね。」

半年契約の臨時のアルバイト。急募に来てくれた。助かっている。

前職を辞めて、この惑星で少し、自分の時間を楽しんでいるところだったらしい。


「じゃあ店長、お先に失礼します。また明日、よろしくお願いします。」

エプロンを外し、身支度を整えて出ていく。

いい子だよな。


札を’CLOSED’にし、ロールカーテンを下ろす。

夕飯を食べて、明日の仕込みをして今日は終わりだ。

・・・ん? 何だ? 警報?

端末が勝手に開き、ニュースが流れた。

「臨時ニュースです。ノクティス・ドミナの急襲です。市民の皆さんはシェルターに避難してください!繰り返します、シェルターに・・・。」

ブツッ。

画像も音声も途切れた。

首都に攻撃か?!

こっちにも来るのか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ